実は彼らは身近にいます まみじろはえとり
公園の枯れ枝の上に小さなクモがいました。
おそらくハエトリグモの仲間。
8本の足で立ち、体をこちらへ向けています。
頭と胸が一緒になった頭胸部は概ね四角。
目が並ぶ正面がまっすぐ平ら。
たしかにハエトリグモのようです。

特徴的なのは、頭胸部の全面、目が4つ並ぶところの上に白い帯。
日本のハエトリグモがほとんど載っているという『ハエトリグモハンドブック』で調べてみると、この特徴を持つのはマミジロハエトリ。

頭胸部の黒、腹部の白と茶色、関節のところが白くなってる黒い脚。
マミジロハエトリのオスのようです。
「マミ」は辞書で調べると「目見」がでてきます。
「目見」は目つきや眼差しのこと。
どう見ても白いのは目ではなくその上。
変ですが、「まみ」には眉の意味もあるので「眉白蝿取」ならこのクモにぴったり。

北海道から九州まで分布し、平地から山地まで生息している身近なハエトリグモの一つ。
巣を作らないし小さいので目立ちにくいですが、ハエトリグモは身近にいます。
マミジロハエトリ
Evarcha albaria (L. Koch, 1878)
鋏角亜門 クモ綱 クモ目 ハエトリグモ科 マミジロハエトリグモ属
