【 恐竜と化石爬虫類】

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大阪でモササウルスというとやっぱりこことここ(一つは和歌山だけど) きしわだ自然資料館と和歌山県立自然博物館

 またモササウルスが話題になっているようです。
 大阪でモササウルスと聞くと、大阪府岸和田市のきしわだ自然資料館と、和歌山県海南市の和歌山県立自然博物館。
 どちらも日本のモササウルスが展示されています。

 きしわだ自然資料館は大阪府貝塚市(かいづかし)で見つかったもの。
 和歌山県立自然博物館は和歌山県有田郡(ありだぐん)有田川町(ありだがわちょう)でみつかったもの。
 どちらも日本のモササウルス。

 きしわだ自然資料館では2階にモササウルスコーナーがあります。
 真ん中に全身骨骼が。


 ただ残念ながらこちらはアメリカ産のモササウルス。
 日本産は展示ケースの中に。


 和歌山県立自然博物館は、水族展示が終わった後にモササウルスコーナーがあります。
 展示は体が結構残っている日本最大級のモササウルス。
 その化石が見つかった状態の産状化石。


 展示はレプリカ。
 まだ見つかったところで研究途中。
 常設展示をするわけにはいきません。


 実物の展示は、研究を止めることにもなります。
 ですからレプリカを作るということは、とても大切なことです。
 とはいえ質の高いレプリカは決して安くありませんので、簡単に作ろうというわけにはいきません。
 掘り出されてすぐ大きなレプリカは作られたのは、それだけこのモササウルがすごいということでしょう。

 ただ、現在は東京の国立科学博物館の「恐竜博2019」に出張中のようです。
 2019年11月28日から企画展「モササウルス復元プロジェクト」があるので、それをたのしみにしています。

■参考外部リンク■
きしわだ自然資料館 - 岸和田市公式ウェブサイト
和歌山県立自然博物館公式ホームページ

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タグ: モササウルスきしわだ自然資料館和歌山県立自然博物館化石古生物博物館

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theme : 美術館・博物館 展示めぐり。
genre : 学問・文化・芸術

「恐竜の卵 ~恐竜誕生に秘められた謎~」足の指を見ていると鳥も恐竜も同じ!(やっぱり鳥も恐竜?)〈大阪市立自然史博物館〉

 大阪市立自然史博物館の「恐竜の卵 ~恐竜誕生に秘められた謎~」展。
 恐竜の卵を一度にたくさん見られる貴重な機会ですが、恐竜展なのに鳥の骨格標本が多いのが特徴。
 4種類の鳥がいます。
 そのすべてが古いタイプの鳥とされる古顎類というのも、おもしろいところ。


 それで、今回は卵ではなく、足を比べて見ました。
 特に、足の指、鳥の場合は趾(あしゆび)と言います。
 言うまでもなく、鳥は恐竜から進化した、というか恐竜の形態の一つが鳥と言えるでしょう。
 ということで、鳥の趾の分類を恐竜に当てはめてみました。

 鳥の趾の分類は『鳥の足型・足跡ハンドブック』小宮輝之・杉田平三 著 文一総合出版を参考にしました。

鳥の足型・足跡ハンドブック

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鳥の趾型
趾の数 趾の向き 名前 鳥の種類
3本趾 前3本 三趾足 主に地上に棲む鳥
4本趾 前3本後1本 三前趾足 多くの鳥
前の趾の一部が癒着 合趾足 ブッポウソウ目
前4本 皆前趾足 アマツバメ類
前2本後2本 対趾足 カッコウ類,インコ類
第4趾が前~後に可変 可変対趾足 フクロウ類,ミサゴ
第4趾が横~後に可変 外対趾足 キツツキ類

 次に全身骨格標本が展示されている鳥と恐竜の足跡を想像して分類しました。
 もちろん、恐竜と鳥の趾は同じでないものもあります。
 そのようなものは、鳥の呼び方を参考にして、独自に名前をつけました。
 分類の最後の番号は、展示されている進化分岐パネルの今の鳥から近い順番です。


二趾型三趾足(仮)

三趾型だが地面をつかむのは2本で1本は上を向く

シノベナートル・チャンギイ

竜盤類 獣脚類 トロオドン類 2
白亜紀後期

鳥によくある三趾足の変形ですが、現在の復元では歩くのに使われるのは2本の趾だったようです。

トロオドン・フォルモス

竜盤類 獣脚類 トロオドン類 2
白亜紀後期

三趾足

3本の趾全部が前を向く

エミュー

古顎類 0
現代

古顎類は地上で生活する飛べない鳥なので、多くが三趾足。
中にはダチョウのように2本趾のものもいます。

ヒクイドリ

古顎類 0
現代

エピオルニス

古顎類 0
第四紀

太くて短い指は、まるで獣脚類の恐竜のようです。

オビラプトロサウルス類

竜盤類 獣脚類 オビラプトロサウルス類 4
白亜紀後期

第二指が退化しつつあるようです。

プロバクトロサウルス・ゴビエンシス

鳥盤類 ハドロサウルス類 12
白亜紀前期

鳥から一番遠いはずの鳥盤類ですが、趾は鳥のようです。

三趾型四趾足(仮)

三趾型だが第1趾は消失していない

ブラウンキーウイ

古顎類 0
現代

エミューなどとちがいまだ大きい第1趾が残っています。

アジャンキンゲニア・ヤンシニ

竜盤類 竜脚類 オビラプトロサウルス類 4
白亜紀後期

トルヴォサウルス・タネリ

竜盤類 獣脚類 メガロサウルス類 8
ジュラ紀後期

皆前趾型五趾足(仮)

4本の趾が前を向き、退化した趾が1本ある

テリジノサウルス類

竜盤類 獣脚類 テリジノサウルス類 5
白亜紀後期

まだ趾が5本あった頃の面影を残しています。

エウヘロプス・ツダンスキイ(後肢)

竜盤類 竜脚類 ティタノサウルス類 9
白亜紀前期

もはや別の生き物と思ってしまうほど趾の形がちがっています。

四前側趾足(仮)

4本の趾が前の方を向き、1本が横を向く

エウヘロプス・ツダンスキイ(前肢)

竜盤類 竜脚類 ティタノサウルス類 9
白亜紀前期

前の趾がどんどん退化していく恐竜の中で、趾が5本残っています。
体重を支えるために指がたくさん必要だったのでしょうか。

 そして表にまとめてみました。

恐竜の趾型
足痕の趾の数 趾の向き 名前 種類
2本趾(4本) 前2本
(上1本・小1本)
二趾型三趾足 トロオドン類
3本趾 前3本 三趾足 古顎類(現生鳥類)
オビラプトロサウルス類
ハドロサウルス類
3本趾(4本) 前3本(+1本) 三趾型四趾足 古顎類(現生鳥類)
オビラプトロサウルス類
4本趾(5本) 前4本(+1本) 皆前趾型五趾足 テリジノサウルス類
ティタノサウルス類
5本指(前肢) 前4本横1本 四前側趾足 ティタノサウルス類

 いろいろな恐竜と趾の骨で比べてみると、鳥と恐竜の区別はないように思えます。
 動物の進化では、一度失ったものは簡単には元に戻らないというルールがあります。
 そう考えると、鳥は恐竜の趾がまだ4本あった頃に誕生し、枝をつかみやすいように第1趾(親指)が後ろを向くように進化したのでしょう。
 恐竜絶滅後、地上に降りた鳥たちは、ティラノサウルスのように3本趾になった。
 というか、地上を歩いたり走ったりするには、後ろ向きの趾は必要ないということなのでしょう。
 確かに鳥になって枝にとまるようになるまでは、趾はみんな同じ方向を向いていました。

 大阪の恐竜の卵展を見られるのはあとわずか。
 めったに見られない恐竜の卵や巣の化石はもちろん、恐竜や鳥の足ちがいを観察してみるのもおもしろいかもしれません。

■参考外部リンク■
特別展「恐竜の卵 ~恐竜誕生に秘められた謎~」‐ 大阪市立自然史博物館
大阪市立自然史博物館

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タグ: 恐竜の卵dino-eggsシノベナートルオビラプトロサウルスプロバクトロサウルスブラウンキーウイアジャンキンゲニア恐竜大阪市立自然史博物館

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「恐竜の卵 ~恐竜誕生に秘められた謎~」恐竜の卵を産んだ場所がわかるかも!(恐竜が棲んでいた環境も?)〈大阪市立自然史博物館〉

 大阪市立自然史博物館の「恐竜の卵 ~恐竜誕生に秘められた謎~」展。
 恐竜の卵を一度にたくさん見られる貴重な機会。


 そこで、名古屋大学と北海道大学が発表した『「恐竜が卵を暖める方法」を解明!』をもとに、卵の化石がどんな岩に入っているのか、見てみました。
 恐竜の巣の化石(卵がいっぱいまとまって見つかった化石)がどんな岩から見つかるかで、恐竜がどんなところに巣を作ったのがわかり、さらに恐竜の卵の温め方もわかるのです。
 岩の種類は泥が固まった泥岩(でいがん)と砂が固まった砂岩(さがん)。
 砂岩は太陽熱や地熱で卵を温める恐竜。
 泥岩は植物の発酵熱で卵を温める恐竜。
 砂岩と泥岩の両方から見つかるのは、卵を大人が温める恐竜。


 ところが。
 展示されている化石には岩の種類は書かれていません。
 さらに、地質のド素人なので、見ただけでは泥岩か砂岩かわかりません。
 定義としては砂岩は固まっている粒の大きさが0.06~2ミリまで。
 泥岩は0.06ミリ以下、そして2ミリ以上が礫岩(れきがん)。
 しかし、展示物はケースの中でものさしを当てて測ることはできません。

 ということで、画像を見てつるつるっぽいのを泥岩風。
 ざらざらっぽいのを砂岩風。
 ざらざらのところどころに形がわかるつぶが混じっているのを砂礫岩風としました。

 それを卵化石の分類ごとに並べました。
 恐竜の卵の化石は、多くの場合どの恐竜の卵かわかりません。
 それで形や大きさ、呼吸のための気孔など殻の構造、そのほかいろいろな卵の特徴で分類されています。
 研究の結果、どの恐竜の卵かわかってきているものもあります。
 細かい説明や具体的な説明は、是非会場で。

気孔がやや少ない

スフェロウーリトゥス(球形の卵石)卵科

ハドロサウルス類
砂岩風
砂礫岩風

エロンガトウーリトゥス(長形の卵石)卵科

オヴィラプトロサウルス類
砂岩風
砂礫岩風

気孔が多い

ファヴェオロウーリトゥス(蜂の巣状の卵石)卵科

竜脚類?
ティタノサウルス形類?
砂礫岩風

ディクティオウーリトゥス(網状の卵石)卵科

メガロサウルス類?
原始的獣脚類?
砂礫岩風

デンドロウーリトゥス(樹状の卵石)卵科

メガロサウルス類 テリジノサウルス類
砂岩風

 どれもあまりつぶは目立たずざらっとした感じに見えます。
 ということは、砂岩でしょうか。
 素人が見分けることは難しそうです。

 砂岩だとすると、恐竜たちが卵を産んだのは陸地のちょっと乾燥したところかもしれません。
 草食動物にとっては、食べ物が少ない場所のように思いますが、展示されている化石は白亜紀のものばかり。
 後期には現在普通に見かける被子植物はすでに多様化していましたが、現在ほどあたりまえではなかったでしょう。
 今とちがって森林のまわりでも、乾燥気味の地面が見える場所が多かったのかもしれません。

 恐竜の卵の化石からもいろんなことが想像できます。

■参考外部リンク■
特別展「恐竜の卵 ~恐竜誕生に秘められた謎~」‐ 大阪市立自然史博物館
大阪市立自然史博物館

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タグ: 恐竜の卵dino-eggsスフェロウーリトゥス卵科エロンガトウーリトゥス卵科ファヴェオロウーリトゥス卵科ディクティオウーリトゥス卵科デンドロウーリトゥス卵科恐竜大阪市立自然史博物館

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「恐竜の卵 ~恐竜誕生に秘められた謎~」恐竜の卵の温め方がわかるかも!(卵の模様もわかるかも?)〈大阪市立自然史博物館〉

 大阪市立自然史博物館の「恐竜の卵 ~恐竜誕生に秘められた謎~」展。
 自然史博物館で卵というと、思い出すのが2015年夏の特別展「たまごとたね」。
 「たまごとたね」展では、もちろん恐竜の卵の化石も展示されていましたが、今、生きている動植物が中心。
 ということで、恐竜に近い鳥の卵について。

会場までまだ450mあります

 と、その前に鳥と恐竜の関係を。
 恐竜に興味のある人にとっては説明の必要はないことですが。

 結論を言えば、鳥は恐竜です。
 少し細かく言えば、飛ぶように進化して現代まで生き残ることができた恐竜。
 ですから、鳥と恐竜の骨には共通する部分がいくつもあります。
 ただ、鳥は飛ぶために特殊化してしまったので、なんでも恐竜と同じと思わないよう、ちょっと注意が必要です。

骨になると一層恐竜っぽくなる巨鳥のエピオニルスの一種

 と、前置きはここまで。
 鳥の卵というと、ニワトリの卵を思い出す人が多いと思います。
 多くの人にとって、もっとも身近な鳥の卵でしょう。
 ところが、鳥の卵は必ずしもニワトリの卵と同じというわけではないのです。

鳥の卵っぽいベニイロフラミンゴと
ちょととんがったキングペンギンの卵

 ニワトリの卵が「タマゴ型」なのは理由があります。
 タマゴが転がっても、遠くへ行くことはなく、尖ったほうを中心にくるりと円形に転がりもとに戻ります。
 そうすれば、タマゴがころがっても巣から離れていくことはありません。
 という説があります。

 親が巣から離れることがあるような鳥は、模様が保護色のようになり、目立ちにくくなります。

砂利の中で目立たない保護色のコチドリの卵
(たまごとたね展での展示※恐竜の卵展では展示されていません)

 常に親が温めているような鳥や、カワセミのように穴の奥の外から見えない暗いところのタマゴは白いものが多くなります。
 さらにカワセミのタマゴは丸い形をしていて、これも穴の奥の方にあるので転がる心配をしなくていいから、と言う説があります。

穴の奥に産むので白くて丸いカワセミとヤマセミの卵
(たまごとたね展での展示※恐竜の卵展では展示されていません)

 そして大阪の「恐竜の卵展」の始まりに合わせるように、名古屋大学と北海道大学から恐竜の卵の研究についての発表がありましした。
 プレスリリース(報道発表)のタイトルは『「恐竜が卵を暖める方法」を解明!』。
 恐竜の巣の化石(卵がいっぱいまとまって見つかった化石)がどんな岩から見つかるかで、恐竜がどんなところに巣を作ったのがわかります。
 それと同時に、恐竜の卵の温め方もわかるのです。

■参考外部リンク■
「恐竜が卵を温める方法」を解明!*PDFファイル(北海道大学)
「恐竜が卵を温める方法」を解明!*PDFファイル(名古屋大学)

 プレスリリースを参考にして巣が見つかった岩と卵の温め方をまとめてみました。

巣が見つかった岩 産卵した所 温め方 恐竜の種類
砂岩
(砂が固まった岩)
砂に産卵 太陽熱や地熱 竜脚形類恐竜
古土壌質泥岩
(古い土が固まった岩)
土に産卵 植物の発酵熱 カモノハシ竜
砂岩と泥岩両方 砂にも土にも産卵 抱卵 オヴィラプトロサウルス類,
トロオドン科
竜脚形類のティタノサウルス形類の巣の化石


カモノハシ竜のハドロサウルス類の巣の化石


トロオドン類の卵の化石
ただし巣の下側をひっくり返して上にしているので
肝心の卵を埋めていたところはなくなっている可能性あります


オヴィラプトロサウルス類の巣の化石


 オヴィラプトロサウルス類やトロオドン科は泥岩も砂岩も半々の割合で見つかるので、土や砂を特に選んでなかったと考えられます。
 おもしろいのは、砂ばかり利用していた恐竜の巣は中緯度くらいまでの暖かい場所から見つかるのに対して、土ばかり選んでいた恐竜の巣は冬に寒くなる高緯度まで見つかります。
 そして砂も土も選んでいた恐竜も高緯度まで見つかります。
 太陽の光が弱く卵を温められない高緯度でも砂を使ったのは、恐竜が温めた、抱卵したからと考えられます。
 プレスリリースでは書かれていないのですが、涼しいところで卵を体で暖めるというのは、つまりその恐竜は内温性(恒温動物)ということを示唆しているように感じます。

卵を守る?温める?トロオドンの生体復元模型

 プレスリリースにはほかにも恐竜が寒い極地で越冬した可能性が書かれていました。
 いくら今より暖かかったと言っても、冬は日差しが極端に弱く、また日照時間も極端に短くなるので植物は成長が遅く、場合によっては休止するかもしれません。
 そういった状況で体が大きく大飯食らいの草食恐竜の命を支えることができたのか、とても興味があります。
 冬鳥と同じように暖かい夏に恐竜が少ない極地で子供を育て、冬には暖かく植物が多い中緯度地域へ移動した可能性もあるのでは、と思います。

 「恐竜の卵展」では、竜脚形類もカモノハシ竜もオヴィラプトロサウルス類もトロオドン科も、みんな卵や巣の化石が展示されています。
 そういった巣の化石を見ながら、卵の温め方や模様などを想像してみるのもおもしろいかもしれません。

■参考外部リンク■
特別展「恐竜の卵 ~恐竜誕生に秘められた謎~」‐ 大阪市立自然史博物館
大阪市立自然史博物館

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タグ: 恐竜の卵dino-eggsティタノサウルス形類ハドロサウルス類トロオドン類オヴィラプトロサウルス類トロオドン恐竜大阪市立自然史博物館

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「恐竜の卵 ~恐竜誕生に秘められた謎~」大きな恐竜もいろいろいるぞ!(卵もいっしょに)〈大阪市立自然史博物館〉

 タイトルのように恐竜の卵が、ほかでは見られないほどたくさん並んでいます。
 普通、恐竜展と言えば、大きな口と牙の肉食恐竜や、おっきな体に長い首の巨大恐竜の復元骨格が見どころで、特徴。
 ところが、今回は卵。
 確かにニワトリの卵よりはかなり大きいですが、もちろん見上げるような大きさはありません。
 ちょっと残念な恐竜展?

矢印のように右へ700m行きましょう

 いえいえ。
 ご安心ください。
 今回も大きな恐竜がいます!
 それも卵つきで!!

トルヴォサウルス・タネリ
分類:獣脚亜目 メガロサウルス上科 メガロサウルス科
時代:ジュラ紀後期(1億6350万年前~1億4500万年前)
産地:アメリカ コロラド州
全長:9~10m
ジュラ紀最大級の肉食恐竜
トルヴォサウルスの胚と巣
分類:獣脚亜目 メガロサウルス上科 メガロサウルス科
時代:ジュラ紀後期(1億6350万年前~1億4500万年前)
産地:ポルトガル リスボン県
エウヘロプス・ツダンスキィ
分類:竜脚亜目 ティタノサウルス形類
時代:白亜紀前期(1億4500万年前~1億50万年前)
産地:中国 山東省
全長:10m
ファヴェオロウーリトゥス卵科の一種
時代:白亜紀後期(1億50万年前~6600万年前)
産地:中国 河南省
ティタノサウルス形類の卵?
テリジノサウルス類
分類:獣脚亜目 テリジノサウルス上科 テリジノサウルス科
時代:白亜紀後期(1億50万年前~6600万年前)
産地:中国 浙江省 台州市
デンドロウーリトゥス卵科の一種
時代:白亜紀後期(1億50万年前~6600万年前)
産地;中国 浙江省 台州市
メガロサウルス類かテリジノサウルス類の卵?
トロオドン・フォルモススとトロオドンの巣
分類:獣脚亜目 トロオドン科
時代:白亜紀後期(1億50万年前~6600万年前)
産地:アメリカ モンタナ州 ティートン郡
プロバクトロサウルス・ゴビエンシス
分類:鳥脚亜目 ハドロサウルス上科
時代:白亜紀前期(1億4500万年前~1億50万年前)
産地:中国 内モンゴル自治区
パラスフェロウーリトゥス卵科の一種
分類:スフェロウーリトゥス卵科
時代:白亜紀後期(1億50万年前~6600万年前)
産地:中国 浙江省 紹興市
ハドロサウルス類の卵?
エピオルニスの一種と卵
分類:エピオルニス目
時代:第四紀(258万年前~現在)
産地:マダガスカル
推定体重500kg
恐竜ではありません
最大級の飛べない鳥

 恐竜とその卵の化石。
 ちょっと注意が必要です。
 なぜなら、卵の化石が見つかっても、それがどの恐竜のものかは多くの場合、わかりません。
 卵の中に恐竜の赤ちゃんがあった場合や、恐竜の体内から見つかった場合は、種類がわかることもあります。
 しかし、多くは卵だけが見つかります。

 たとえば、卵の化石の上に恐竜の化石があったとしても、必ずしも卵を守っていたとは限りません。
 卵を食べようとしていたかもしれませんし、全く関係なく行き倒れになったのかもしれません。
 それどころか、他で死んだ恐竜の遺体が川の氾濫で流されてきてたまたま上に乗っただけかもしれません。
 ですから、恐竜の卵展でも同じ仲間のものと思われる卵の化石が並べられていることもあります。
 なかなか、化石の世界は難しいのです。

 それでも、卵とその親かもしれない恐竜がいっしょに、しかもいくつも並ぶ機会は、めったにないことだと思います。
 ほんと、すごい!

■参考外部リンク■
特別展「恐竜の卵 ~恐竜誕生に秘められた謎~」‐ 大阪市立自然史博物館
大阪市立自然史博物館

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タグ: 恐竜の卵dino-eggsトルヴォサウルスエウヘロプステリジノサウルストロオドンプロバクトロサウルスエピオルニス恐竜大阪市立自然史博物館

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恐竜は怪獣じゃないってことがよくわかる!「メガ恐竜展2017-巨大化の謎にせまる-」〈大阪南港ATCホール〉

 恐竜の魅力は人それぞれと思います。
 なんとなく怪獣を彷彿させる姿がいいという人は多いような気がしますが、恐竜の面白い所の一つには、生き物としての限界への挑戦があります。
 それは、大きさへの挑戦。
 恐竜が怪獣でない理由の一つです。

 怪獣、たとえばゴジラ。
 最初は身長55メートル。
 その後増減をしながら最新作では118.5メートル。
 謎の熱線やら光線やらを出すのはともかく、この身長は怪獣の証です。
 なぜなら、動物が陸上でこの高さになるまで成長することは不可能だから。

ティラノサウルス生体復元
核実験でゴジラになるゴジラサウルスはこんな感じ
ちなみに実際にゴジラサウルスという恐竜はいます

 体が大きいということは、もちろん体重も重くなります。
 わかりやすいよう四角い立方体の生き物だとしてます。
 高さが2倍になると幅も2倍、奥行きも2倍。
 ということで、体積は2倍の2倍の2倍で8倍になります。
 体積が8倍ということは、重さも8倍。
 ところが、地面に接しているところは2倍の幅と2倍の奥行しかないので、4倍。
 つまり、8倍になった体重を支える面積はたった4倍にしかならないので、底で支える重さは2倍になるのです。

ディプロドクスの足の裏!

 仮にゴジラが立ち上がったヒグマと同じような体だとします。
 すると身長90メートルのゴジラだったら、体長3メートルのヒグマの体重の30×30×30の27,000倍。
 足の裏で支える重さは30倍。
 簡単にいえば、足を30倍丈夫にしなければならないということです。
 生き物の足を30倍丈夫にするなんて、どうすればいいのかちょっと想像もできません。
 だからゴジラは怪獣なのです(ほかにもいっぱい理由はありますが)。

クマではなくて巨大ナマケモノのパラミロドン

 怪獣のように生き物が体を大きくするというのは、それだけ難しいのです。
 それに果敢に挑んだ現実の生き物が、恐竜なのです。
 たとえば最大の恐竜と言われるアンフィコエリアス。
 全長58m。
 体高9.2m。
 半身展示されているヨーロッパ最大のトゥリアサウルスなら。
 全長30m。
 体高5.5m。

前半身だけでもでっかい!トゥリアサウルス

 アンフィコエリアスなら全長は初期のゴジラの身長を超えています。
 怪獣です!?
 いやいや、怪獣ではありません。
 恐竜の全長は、口の先から尻尾の先までを真っすぐ伸ばした長さ。
 現在恐竜は頭から尾を水平にしていたと考えられていますので、恐竜の高さ(体高)ではありません。
 アンフィコエリアスの場合は高さが10メートルたらず。
 ゴジラよりずっと小さい。
 でも、現在最大の陸上動物と言われるアフリカゾウの高さが3mあまりですから、陸上動物としてはとんでもない高さです。
 そういう意味では、怪獣の域かもしれません。

肩の高さ(肩高)3.8mとアフリカゾウより大きいコウガゾウ

 しかし恐竜は怪獣ではなく、現実の生き物。
 ゾウより大きくなるには、ゾウにはない秘密があります。
 たとえば隙間を多くして軽量化した骨、とても呼吸の効率がいい気嚢を持った肺。気嚢は軽量化の役に立っています。
 その他、大きな体を維持するために大量の植物をとにかく噛まずに飲み込む。
 さらに長くした首を動かすだけで体を移動しなくても(体力の消耗を最小限にして)広い範囲をどんどん食べていく。
 それらがパネルで次々と説明されます。
 ほかにもなぜここまで巨大化しなければならなかったのかや、巨大化のメリットとデメリットなど、幅広い解説も。
 それを絵や写真ではなく、巨大な恐竜の骨格を見ながら、読んでいくことができます。

巨大恐竜のまとめパネル

 そして、ショップでは公式図録。
 図録というと、展示物のカタログ的なものをイメージするかもしれませんが、これはちがいます。
 一応、展示されているものもほとんどの画像が載っていますが、むしろ読み物。
 恐竜巨大化のパネルの内容が、読みやすくまとめられています。
 今までの例からでも、一般書店では販売されないでしょうから(自然史博物館のショップやジュンク堂書店なんば店では棚に並ぶかもしれませんが)、恐竜巨大化の謎に興味を持った方にはおすすめです。

 そして、図録では、基本的に一つの展示物には一つの写真ですので、気になった恐竜、気になった骨は写真を撮ることをおすすめ。
 フラッシュや三脚の使用、動画の撮影は禁止されていますが、それ以外は「撮影歓迎」になっています。

■参考外部リンク■
メガ恐竜展2017-巨大化の謎にせまる- 大阪開催【公式サイト】
大阪市立自然史博物館

鳥類学者 無謀にも恐竜を語る (生物ミステリー)

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タグ: メガ恐竜展2017MegaKyouryuu2017恐竜ティラノサウルスディプロドクスパラミロドントゥリアサウルスコウガゾウアンフィコエリアスATCホール

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genre : 学問・文化・芸術

今年の新説にも対応してその場で確認できる!「メガ恐竜展2017-巨大化の謎にせまる-」〈大阪南港ATCホール〉

 「メガ恐竜展2017-巨大化の謎にせまる-」。
 タイトル通り巨大な竜脚類の化石の展示と、巨大化の謎解きのパネル展示がとても興味深い恐竜展。
 でも、見どころはそれだけではありません。

ニュートラムの駅から入ってくると出迎えてくれます

 恐竜の面白いところの一つは、目まぐるしく「新説」がでてくること。
 昨日までの常識が、明日の非常識になることは珍しくありません。
 たとえばティラノサウルス。
 トカゲのように鱗に覆われていたのに、数年前から背中が毛に覆われはじめました。
 この姿はティラノサウルスファンにとっては衝撃的だったようで、なかなか市民権を得られなかったように感じます。
 それが今は「やっぱり背中には毛はなかった」になり、元の姿に戻りそうです。

メガ恐竜展2017では毛が無い説のティラノサウルス

 そして、今年また恐竜の認識が大きく変わる可能性が示されました。
 恐竜の分類でよく使われるのが、竜盤類と鳥盤類。
 骨盤をつくる3つの骨の内、恥骨が前後に伸びて後ろ側が坐骨と並んでいるのがトリケラトプスやステゴサウルスのような鳥盤類。
 鳥の骨盤と似ていることが由来です。

鳥盤類のサウロロフスの骨盤 右が頭
(比べやすいように左右反転しています)

腰から左下へ伸びる2種類の骨の下の短いほうが恥骨(わかりにくい)

 そして恥骨が前や下の方に向いているのが竜盤類。
 竜盤類にはティラノサウルスのような獣脚類と、4つ脚で巨大な体のディプロドクスのような竜脚類に分かれます。

獣脚類のアロサウルスの骨盤 右が頭

腰から真下に伸びている2つの骨が恥骨
左に伸びているのは坐骨だけ

竜脚類のエウロパサウルスの骨盤 右が頭

腰から右下に伸びている2つの骨が恥骨

 ところが。
 新しい説では、獣脚類に近いのは竜脚類じゃなくて、鳥盤類だったのです。
 獣脚類と鳥盤類が一つになって「鳥肢類」という新しいグループができました。

鳥肢類新解釈パネル

 たしかに今までの「常識」を覆す説ですが、そもそも鳥盤類の名前の由来となった鳥は、竜盤類の獣脚類から進化しました。
 つまり、鳥のような骨盤(鳥盤)は、竜盤から変化できるということ。
 恥骨の向きというのは、生活様式でも変わってしまうようなもので、恐竜の大きな分類には使えない特徴だったのでしょう。

左からディプロドクス(竜脚類)
アロサウルス(鳥肢類・獣脚類)
ステゴサウルス(鳥肢類・鳥盤類)

 もちろんこれはあくまで「新説」で、まだ多くが認めた「定説」ではありません。
 そして「定説」になったとしても、新説が現れて「古い説」になるかもしれません。
 常識は常に非常識になる可能性を持っています。
 これも恐竜の面白いところです。

最初に見つかった恐竜イグアノドンの昔の生体復元

もちろん今の復元はまったくちがいます

 会場には竜脚類以外にも獣脚類や鳥盤類などいろいろな恐竜がたくさん展示されていますので、見比べてみるとおもしろいと思います。

■参考外部リンク■
メガ恐竜展2017-巨大化の謎にせまる- 大阪開催【公式サイト】
大阪市立自然史博物館

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タグ: メガ恐竜展2017MegaKyouryuu2017鳥肢類竜盤類鳥盤類獣脚類竜脚類ディプロドクスアロサウルスステゴサウルス

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