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〔よりぬきタグ〕 ◊巨古老樹◊金剛◊恐竜◊高野◊棚田◊錦織

普通がすごいこと 道頓堀のウナギ

 大阪のMBS毎日放送のバラエティ番組「関西ジャニ博」で見つけられた道頓堀のウナギ。
 標本が展示されています。
 大阪市立自然史博物館で。

ニホンウナギ

 普通のウナギで、特別なにかがあるようには見えませんが、普通というのが意味があると思います。

 道頓堀は大阪市のミナミと呼ばれる繁華街にある堀。
 流れはあまりなく、ちょっと臭い川でした。
 ことある事に人が飛び込むことで有名ですが、そのあと謎の皮膚病にしばらく悩む、と言われていました。

 それが水質改善の結果、絶滅危惧種のウナギが住み着くまでになっていたのです。

日本鰻

 動物が住み着くということは、食べ物になる生き物もいるということ。
 もちろん、食べ物になる生き物にも食べるものがあります。
 ウナギのような動物食の生き物が住み着くということは、その食べ物になる生き物、その食べ物になる生き物、などたくさんの種類の生き物がいることになります。
 今の道頓堀川にはまだ気づいていないいろいろな生き物がすみついているようです。

ニホンウナギ
日本鰻
Anguilla japonica
ウナギ目 ウナギ科 ウナギ属
国際自然保護連合(IUCN)レッドリスト 絶滅危惧(EN)
環境省レッドリスト 絶滅危惧IB類(EN)

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タグ: ニホンウナギウナギ

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theme : 美術館・博物館 展示めぐり。
genre : 学問・文化・芸術

大和川 河口 跳ぶ 鯔

 奈良盆地に降った雨を集めて海に流す一級河川大和川。
 その河口へ行ってみました。

阪堺大橋から見た大和川河口

 地図で確認しても行けるかどうかわからなかったのですが、阪堺大橋から南側の左岸の堤防の上を歩いていきました。
 途中、工事で迂回させられ、堤防の下を歩かされましたが、行き止まりまで行くことができました。
 そこで堤防は直角に曲がり、その先に見える岸までは数百メートル、いや1キロ以上ありそうです。
 ということで、ここを大和川左岸の河口ということにしました。

 ここまでくると、コンクリート壁の向こうは大和川、または大阪湾。
 水辺へ下りていくことはできません。
 思っていたよりも広い川面を見ていると、何かが跳ねます。
 魚のようです。
 以前テレビで見た外来魚のハクレンを思い出しましたが、それよりもずっと小さく見えます。

Mugil cephalus

 これだけ盛んに跳ねるのですから、有名だろうと調べてみると、どうやらボラのようです。
 ボラは一応海水魚ということになっていますが、川を遡って淡水まで行くので淡水魚のようにも見えます。
 河口でも水面付近は淡水かもしれませんが、ボラなら平気で、決して苦し紛れに跳んでいるのではないでしょう。

鰡

 理由はわかりませんが、釣りをしなくてもボラの全身を見ることができるのはいい。
 でも、いつ、どこで跳ぶのかわからないのが欠点です。

ボラ

ボラ
鰡、鯔
Mugil cephalus
ボラ目 ボラ科 ボラ属

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タグ: ボラ大和川大和川河口

theme : 散策・自然観察
genre : 趣味・実用

古い写真の中からみつけたいきもの うなぎの横顔

 大阪府貝塚市にある自然遊学館。
 簡単に言えば、入館料無料の自然史博物館。
 規模からすると、博物館というより展示施設という感じ。
 海から山まで貝塚市に生きる色々な生き物について展示されています。

 標本だけでなく、生き物も展示されています。
 そのひとつ。
 ウナギ。
 ウナギ目 ウナギ科 ウナギ属の海と川を行き来する回遊魚。


 1年ほど前。
 管の中から頭と尾を出していました。

 じっくり横顔尾を見ていると、何を考えているのか、どこを見ているのかわからないうつろな顔。


 なんか、かわいいかも。

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タグ: ウナギ淡水魚降河回遊魚自然遊学館

theme : 美術館・博物館 展示めぐり。
genre : 学問・文化・芸術

知るからはじめる外来生物~未来へつなぐ地域の自然~〈大阪市立自然史博物館〉しのびよる外来種?

 外来種のことを知ろうという自然史博物館の外来種展。
 そこでびっくりしました!

南西入口から入って突き当たりの看板

 それは、ドジョウ。

 ちょっと前に出会ったドジョウ
 環境省のレッドリストでは準絶滅危惧(NT)、大阪府のレッドリストでは絶滅危惧II類(VU)。
 そのドジョウに外来種疑惑が持ち上がったのです。

 そして、ちょっと、いやなかんかむずかしそうなのです。
 ドジョウ(学名 Misgurnus anguillicaudatus)は日本以外にも朝鮮半島、中国、台湾などにも分布しています。
 すべて同じ種(しゅ)で学名が同じなのですが、以前から日本には遺伝的に3系統のドジョウがいて、1つが中国大陸由来の外来種。
 ところが、在来種と外来種を見た目で区別できるかどうかがはっきりわかっていませんでした。
 それを博物館が調査した結果、ちがいがわかったのです。



 そのひとつが、背びれの背鰭分枝軟条数。
 なんか専門用語でややこしそうですが、表示されていた解説画像からすると、背びれを支えている筋の数のようです。
 それが7本以上なら中国大陸系のドジョウなのです。


 もし6本なら腹びれと臀びれの位置関係を見なければなりませんが、まずわかりやすい背びれの筋を数えてみます。

ちょっと前に出会ったドジョウ

背びれの部分を拡大

 なんと、7本!
 中国大陸系統の外来種です。
 環境省のレッドリストでは準絶滅危惧(NT)、大阪府のレッドリストでは絶滅危惧II類(VU)が一気に外来種になってしまいました。
 確かにこのドジョウを見つけたのは人工的に作られた水路。
 絶滅危惧種がいることのほうが不思議です。
 ただ、人工の池と水路を作る前は谷筋に作られた田んぼの谷戸田(やとだ)だったので、その時にいたドジョウが生き残っていたのでは、と思っていただけに、残念です。

 このように外来種はいつの間に身近な在来種と入れ替わっているかもしれません。
 『盗まれた街』のように。

■参考外部リンク■
知るからはじめる外来生物|大阪市立自然史博物館 #外来生物展
大阪市立自然史博物館

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タグ: ドジョウ外来種知るからはじめる外来生物外来生物展大阪市立自然史博物館

theme : 散策・自然観察
genre : 趣味・実用

春になればあらわれる身近だった魚 どじょう

 4月。
 春になって出会ったのが、ドジョウ。
 ドジョウの仲間にはいろいろいますが、おそらく「ドジョウ」という名のドジョウ。

ドジョウ

 童謡の「どじょっこふなっこ」のように、春になったから現れたのでしょう。
 ただ、歌の中では冬に張った氷が溶けたことで出てくるのですが、大阪の平野部ではそんなに氷は張りません。

泥鰌

 童謡に歌われるほど身近な生き物。
 のようですが、環境省のレッドリストでは準絶滅危惧(NT)、大阪府のレッドリストでは絶滅危惧II類(VU)。
 撮影後、スタッフがおい……逃しました。

 ちなみに大阪府レッドリストでニホンウナギは絶滅危惧II類(VU)。
 ドジョウを食べることはニホンウナギを食べるのと同じ!

 ドジョウ。
 泥鰌。
 Misgurnus anguillicaudatus
 コイ目 ドジョウ科 ドジョウ属の淡水魚。

2020年6月11日 追記
 と思っていたのですが、どうやらドジョウには在来種と、外来種である中国系が存在するようです。
 どうやら、このドジョウは中国系の可能性が高そうです。
 とすると、ここにいるのも納得しやすくなります。
 現在色々と調べてますが、その結果はしばらくお待ち下さい。

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タグ: ドジョウ淡水魚絶滅危惧種環境省NT大阪VU

theme : 散策・自然観察
genre : 趣味・実用

小判と同じ模様は実は吸盤 たくさんあれば強力だ! 小判鮫

 コバンザメ(小判鮫)。
 クジラなど大きな魚にひっついている魚。
 スズキ目コバンザメ科の魚。

 ひっつくのは頭にある名前の由来となった小判型の「吸盤」。
 水槽のガラス面にひっついていたので観察。

細長い部屋がたくさん並んだコバンザメの吸盤

 小判型全体が吸盤じゃなくて、中には2列になった細い線が。
 これも小判っぽく見えます。
 よく見ると、横長の細い部屋がたくさん並んでいるようです。
 この小さな部屋一つ一つが吸盤。
 たくさん集まってるから力もすごいでしょう。
 特に尾に向かっての力には強力な吸引力を発揮。
 泳いでいる魚にひっついたら、自動的に強くひっつくようになっています。

和歌山県立自然博物館の水族館コーナーのコバンザメ

 ただ、頭に向かっての力には吸引力がなくなってしまいます。
 だからでしょうか、動かない水槽のガラスではうまくひっつくことはできなさそうです。

■参考外部リンク■
和歌山県立自然博物館公式ホームページ

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タグ: コバンザメ片利共生和歌山県立自然博物館

theme : 博物学・自然・生き物
genre : 学問・文化・芸術

特別展「生命大躍進展」にはダンクルオステウスとか今はいなくなった超古代魚がたくさん!〈大阪市立自然史博物館〉

 大阪展は終わってしまいました。
 でも期間中に書けなかったことがまだ少しあります。
 ブロガー招待していただいた自然史博物館には申し訳なく思いますが、すでに4つ書いていますし、入場券でも見に行っていますので、大目に見てもらえると信じています。
 そして生命大躍進展は岡山会場ではじまりましたので、見逃した方はまだだいじょうぶです。

●今までの「生命大躍進展」の記事
【生命誕生から人類まで40億年の本物の証拠がたくさん!】
【5億年分のいろんな動物がたくさん!】
【カンブリア爆発のいろんな動物がたくさん!】
【巨大ウミサソリとぞわぞわの節足動物がたくさん!】

しょくぽんといっしょ

 生命大躍進展の見どころはとてもたくさんありますが、その一つは6メートルのダンクルオステウスの実物大生態復元模型。
 化石の実物でもレプリカでもありませんが、現在の知識で復元した生き物は、専門家でない者にとっては、ある意味化石以上に意味のあるもの。
 クジラも首長竜もいなかった時代にも、こんな大きな生き物が海を泳いでいたということを実感できます。
 文字や絵ではちょっとわかりにくいことです。

迫力ある6メートルのダンクルオステウス!

 ただ、このダンクルオステウスはちょっとクセモノ。
 なぜなら、頭の骨しか見つかっていないのです。
 大きな頭の化石を残していながら、軟骨魚類という骨が柔らかい種類。
 体の骨が化石になりにくいのです。
 そもそも大きな生き物の全身が化石に残ることはとてもまれなこと。
 さらに骨自体が化石になりにくい。
 そして大きな生き物は数がものすごく少ないとしたら。
 ですから、このダンクスオステウスの胴体は、100%想像なのです。

ダンクルオステウスの頭の化石のレプリカ

 といっても、まったくのデタラメにつくったわけではありません。
 近い種類の魚の化石などから推測して復元していくことになります。
 ということは、復元をする人の知識やセンスが大きく影響します。
 つまり、10人いれば、10種類の復元があるわけです。
 とはいえ、ダンクルオステウスに恐竜のうような体をつけるわけはなく、概ね似たような姿になります。

 ダンクルオステウスは古生代の巨大魚ということで結構有名ですから、復元図はよく目にします。
 それらの多くは細長い尾の上下にヒレがつくオタマジャクシのような姿。
 ヒレの形はオタマジャクシよりもスマートな形が多いですが。
 生命大躍進展のダンクルオステウスもスマートなオタマジャクシ型。

鏃のようなダンクルオステウスの尾とヒレ

 残念ながら、今回の復元に至るまでの経緯は図録にも載っていませんのでわかりません。
 ただ、今は一般的な復元された姿ということは言えるでしょう。
 ところが、オリジナルグッズを販売している売店で売られているフェバリットのダンクルオステウスのフィギュア。
 ビニールモデルとソフトモデルの2種とも尾ヒレはサメのような形をしています。

 もちろん、このデザインも適当につくったものではありません。
 原型デザインは古生物復元模型作家の徳川広和さん。
 ご本人から直接お聞きしたこともありますが、ブログによると、ダンクルオステウスに近い種類と考えられ全身の化石が見つかっているコッコステウスを参考にしたものだそうです。
 ただコッコステウスは小型魚なので、同じ軟骨魚類で今も生きている巨大サメ類も参考にし、研究者の監修のもとつくりだされた姿です。
 専門家ではないので、どちらの復元が正しいのかはわかりません。
 しかし、会場に展示されているコッコステウスの化石を見ればなんか納得できます。

全身残ったコッコステウスの化石

 コッコステウスの化石では、背骨が尾の方で急に上向きに曲がっています。
 これはサメと同じ。
 サメの場合、この向きが変わっているところから尾ビレがはじまります。
 つまり、この上に曲がった背骨は、ブーメラン型の尾の上側。
 そして下側は細長い軟骨が支えています。
 タイやイワシなどの魚の尾ビレには背骨はなく、細い鰭条で支えられています。
 このように見た目は似ていても、尾のつくりはまったくちがいます。
 コッコステウスは、サメのように背骨で上のヒレを支え、下のヒレを細長い軟骨で支えていたと考えられています。
 当然、近い種類のダンクルオステウスも同じと考えてもおかしくありません。

タイやイワシの尾に近い形のユーステノプテロンの化石の尾

 魚の尾ヒレというと、どうしても胴の後端から扇形に広がったものを想像してしまいますが、泳ぐための尾ヒレの形として考えると、むしろ少数派になります。
 たとえは今もいる魚類でも、軟骨魚類はエイのように尾になっているか、サメのようなブーメラン型。
 また尾をヒレに変化させた生き物でも、このブーメラン型の尾は少なくありません。
 魚竜とかモササウルスのように。
 と考えると、ブーメラン型の尾ヒレは進化としてはよくある形なのかもしれません。

 会場には、ほかにも古代魚の化石がたくさん。
 見くらべてみると、おもしろい発見があるかもしれません。
 そしてグッズコーナーもチェックです。

2016/07/19加筆

【年代層序表〈顕生代〉β2 動物と植物】

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タグ: 生命大躍進ダンクルオステウスコッコステウスユーステノプテロン板皮類古生代の魚巨大魚大阪市立自然史博物館seimeidaiyakusin

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