【 高尾山】

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東京と大阪、どっちが「自然」が多い?


 大阪の人の気質として、どうしても東京にこだわってしまうところがあります。

 東京が日本の首都であり、今では日本の経済の中心地になったので、やっかみみたいなものがあるのでしょうか。

 東京を田舎としてまったく気にしていない京都の人ともちがうところですが、東京を価値観の基準に置く地方の人には理解し難いことのようです。



 誰が起こすのかわかりませんが、ときおり目にするのが東京VS大阪。

 そんな一つに、「東京のほうが大阪より緑が多い」というのがあります。

 この場合の「緑」とは、公園や緑地のように単純に植物が生えている場所のようです。

 残念ながら東京23区と大阪市の「緑」の量を比べるための具体的なデータを見つけることはできませんでしたが、東京には都心に大きな公園がいくつもあり、確かに緑が多いイメージがあります。

 また面積も東京23区のほうが大阪市の3倍くらいあり、都心から離れた「郊外」部分の広さがちがいますので、東京23区のほうが緑が多いのも当たり前のような気がします。






 ただ、この「緑」はちょっとクセモノだったりします。

 多くの場合、都市部の「緑」は公園であったり、残された田畑であったりと人為的に作られた「緑」で、もとからあった「自然」ではないのです。

 そのため、東京は多摩地区という豊かな自然を残す地域があるというのに、意外にも絶滅種が多いのです。



まだ歴史が浅い細い木が多い東京の明治神宮参道
まだ歴史が浅い細い木が多い東京の明治神宮参道




 例えば、カヤネズミは「日本のレッドデータ検索システム」では東京都は「絶滅」になっています。
 東京都の環境局のページでも区部・北多摩では絶滅、南多摩・西多摩でも絶滅危惧II類。

 大阪では「絶滅危惧種」ですらなく「要注目」で、大阪市内でも淀川周辺で確認されているようで、「カヤネズミの巣を探そう!」なんて観察会があちこちで行われていたりします。

 ということは、東京は大阪よりも「緑」は多いですが、「自然」が少ないのかもしれません。

 もちろん、カヤネズミの例だけで決めつけることはできませんが。



30都府県でRDB指定のカヤネズミ(天王寺動物園)
30都府県でRDB指定のカヤネズミ(天王寺動物園)




 例えば東京の中心で圧倒的な「緑」を抱えている明治神宮。

 しかしここは荒れ地に作り上げた人工の森です。
 しかも、政府の政策によって日本中の社寺から「鎮守の森」という自然が奪われていった後に作られた森。

 見た目は立派な森になっていますが、荒れ地に作っただけに長距離を移動できない小さな生き物たちは必ずしも集まってこれたわけでもないようです。

 それに当時の最新の理論で森になるように計算されて作られたのですが、日本中から植物が集められるという現在の生物多様性から考えると最悪の方法で作られたもの。

 「緑」は豊富でも、「自然」については微妙な森。

 それが東京都心の広大な「緑」の一面なのです。



まるで歴史の古い神社のような風格がある明治神宮
まるで歴史の古い神社のような風格がある明治神宮




 それ以外にも感じることがあります。

 東京より大阪のほうが山が近いということ。

 都心で高いところへ上がると、東京でも大阪でも山が見えます。
 東京なら天気が良ければ日本一高い富士山が見えます。

 でも、東京のほうが山が見える方向が少なく、そして遠いのです。

 実際、3方を山に囲まれた大阪では、多くの場所で30分も電車に乗れば山に行くことができますが、広い関東平野にあり3方を海と平野に囲まれた東京の場合はそういうわけにはいきません。

 東京では簡単に日帰りできる身近な「山」というと高尾山(たかおさん)や丹沢(たんざわ)といった西の方の山ですが、大阪なら北西の六甲山、東の生駒山、南東の金剛山などがあります。
 人によって葛城山であり岩湧山であり妙見山かもしれません。

 大阪では住む所によって、身近な山はそれぞれちがってきます。



スカイツリーより低い高尾山の6号路
スカイツリーより低い高尾山の6号路




 最近、大阪でも東京を真似て「緑」を増やそうという声がよく聞かれます。

 しかし東京より「緑」は少なくても「自然」が近い大阪。

 この「自然」を生かさない方法はありません。

 大阪市に緑地を作ることに反対はしませんが、今ある自然、つまり大阪周辺の山々や丘陵地帯へのアクセスを整えたり、山や自然を維持する活動や、理解し守るための教育などを行うことも大切じゃないかな、と思います。



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高尾山と地衣類



高尾山へ


 皇居周辺では予想に反してわかりやすい地衣類(ちいるい)に出会うことがありませんでした。

 そこで今度は自然が豊かな高尾山です。

 期待に胸を躍らせて高尾山へ向かいました。


6号路をゆく


 京王高尾山口駅からケーブルカーにもロープウェイにも向かわず、6号路へ向かいました。
 ここは車も走れる2号路とはちがい、歩きでないと通れない道です。
 そして途中小さな沢を通るのが特徴になっています。
 ちょうどこのブログの記事1号のセンチコガネと出会った道です。

 この道を選んだのは、地衣類がいそうな気がするから、です。


少ない!!


 登山口から6号路を歩いて感じたのは、地衣類が少ないこと!
 意外でした。

ジャゴケ?(タイ類)
ジャゴケ?(タイ類)



 そのかわりコケ王国。
 地衣類はコケも生えないような乾いた岩の上くらいにしか見かけません。

ムカデゴケ類?(葉状地衣類)とホウオウゴケ?(セン類)、チャボホラゴケモドキ?(セン類)
ムカデゴケ類?(葉状地衣類)
とホウオウゴケ?(セン類)、チャボホラゴケモドキ?(セン類)




地衣類とコケの競争


 コケと地衣類が同じ場所をとりあったらどちらが強いのかわかりませんが、何となくコケのほうが強そうです。
 なぜなら、地衣類が育つのはほかの生き物が生きていけないようなところだったりしますし、何より生長する速度がものすごく遅いのです。

 自然が豊富なのに地衣類が目立たないのは。皇居周辺と違って高尾山の自然の力がコケのの成長を助けてしまったのかもしれません。

ヘリトリゴケ(痂状地衣類)とセン類のコケ
ヘリトリゴケ(痂状地衣類)とセン類のコケ




 さすが高尾山。

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タグ: 地衣類高尾山コケ

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高尾山の樅の木の森


12月と言えば


 12月です。

 12月と言えばクリスマス。
 クリスマスと言えば、やっぱりクリスマスツリー。
 クリスマスツリーと言えば、やっぱりモミの木。


モミの木はどこにある?


 大阪では「モミの木」なんて見た記憶がなく、去年のいまごろは大阪のモミの木を探して右往左往していました。

 ですから、クリスマスの習慣とともにヨーロッパから来た木に、明治時代に和名(わめい)がついたのかな、と何となく思っていました。

高尾山のモミの木
高尾山のモミの木


 でも本当は日本固有の木でほぼ日本中に生えているようです。

 たとえば東京八王子の高尾山にはモミの木が生えています。
 山頂付近の6号路と5号路の交差点あたりにはモミの木の森が広がているほどです。


高尾山の6号路を上っていく


 6号路を上ってきて、沢道が終わったあたりで見慣れない針葉樹に出会いました。

 葉は杉のように節だっているのではなく、松のようにとがっているのではなく、メタセコイアのように葉が左右対象に生える対生(たいせい)ですが、もっとかたそうで雰囲気もちょっとちがいます。
 そして葉柄だけでなく枝からも葉が生えているようです。
 さらにメタセコイアが褐色に色づている季節にも関わら葉は緑色。

モミの木の葉(高尾山)
モミの木の葉(高尾山)


 メタセコイアのような葉の常緑の針葉樹。
 もしや…


ビジターセンター


 高尾山の山頂にはビジターセンターがあり、高尾山の自然の説明をしてくれる自然解説員がいます。
 そこで聞いてみました。

 はたして、モミの木でした。
 大阪ではまったく見ることがなく、自生もしていないといわれモミの木です。
 長居植物園ですら、ひょろひょろとしたまだまだ小さな木がちょこっと植えられているだけ。
 にもかかわらず、東京の高尾山ではあちこちに生え、あたりまえのように森をつくってます。

6号路のモミの木の森(高尾山)
6号路のモミの木の森(高尾山)



モミの木のなぜ


 大阪と東京はそれほど環境がちがわないと思うのですが、なかなかふしぎなことです。

 もしかしたら昔の気候が関係しているのでしょうか。それとも歴史でしょうか。


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タグ: モミの木高尾山クリスマスツリー

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白いけれども植物です。ギンリョウソウ


白い植物

 今頃、梅雨のころ、山をハイキングしているとひっそりと咲いている花があります。

 薄暗い木々の根元で本当にひっそりと咲いている白い花。
 白いのは花だけでなく茎も葉もすべてが白い植物。

 ギンリョウソウです。

ギンリョウソウ(東京・高尾山)
ギンリョウソウ(東京・高尾山)




銀の竜

 漢字で書くと「銀竜草(ぎんりょうそう)」。
 ちょうっと下向きの筒のような花に、小さな葉が鱗のように生えている茎は、地面から1本だけのびています。
 確かにその姿は白い竜のようにも見えます。
 でも、20センチも無いような小さな小さな竜ですが。


菌類のようで

 普通、植物というのは葉緑体を持ち、自分で栄養を作り出すことができる生き物のことです。
 カビやキノコは筋肉を持たず内臓も無いところは植物と同じですが、葉緑体を持たず自分で栄養を作り出すことができないので今では植物ではないということになっています。

 ならば葉緑体を持たないギンリョウソウはカビやキノコのなかまなのでしょうか。

色素が無いので真っ白なギンリョウソウ(東京・高尾山)
色素が無いので真っ白なギンリョウソウ
(東京・高尾山)




躑躅

 ギンリョウソウは今の分類ではギンリョウソウ属になります。
 この一つ上の分類ではシャクジョウソウ科、その上はツツジ(もく)になります。
 5月ころに咲くあのツツジと同じ(もく)です。

 明らかにカビでもキノコでもありません。

 自分で栄養が作れないのに植物です。


共生? 寄生?

 ではどうやって栄養を手に入れているのでしょうか。

 土の中の菌から栄養をもらっているのだそうです。

 寄生植物のヤドリギですら緑色をしているというのに真っ白ということは、栄養はみんな菌からもらっているのでしょうか。

 ギンリョウソウのような菌類から栄養をもらう植物は腐生植物(ふせいしょくぶつ)といって菌類と共生(きょうせい)しているといいます。
 でも真っ白のギンリョウソウは、どうかんがえても共生(きょうせい)とは思えません。。


 なかなか生きものは不思議です。



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きらきらぴかぴか センチコガネ

今年の夏、東京の高尾山(たかおさん)に登ったときのことです。
下りの登山路を歩いているとき、道に小さなきらきら光るものが見えました。
どうやら甲虫(こうちゅう)のようです。
かがんでよく見ると、センチコガネのようでした。

センチコガネというと、『ファーブル昆虫記(こんちゅうき)』に登場するふんころがしのスカラベの仲間です。
といっても(ふん)を転がしませんし、大きさも2センチあるかないかです。

体がきらきらしてきれいですので、写真を撮りました。
もちろん糞を食べる虫がいるということは、となりには新鮮な“糞”があるわけですが……
でもきらきらと光るセンチコガネの前では、糞もきらきらと光って……なわけないですね。
ともあれ、糞を食べる虫がきらきらきれいというのはおもしろいことです。

高尾山のセンチコガネ

キャンプや山歩きは嫌いではないのですが、実はセンチコガネの実物を見たのははじめて。
きれいだとは聞いていましたが、本当にきれいです。

さすが高尾山と思いましたが、わたしが住んでる近畿地方にもいるようです。
きっと彼らが食べる糞を作り出す動物が身近にいないからでしょう。
たしかに、山に入っても動物の糞などなかなか気づきません。

自然が豊かで動物の多くて行きやすいところというと、思いつくのが奈良公園や若草山(わかくさやま)
もう秋ですので、来年の夏にいってみようかな、と思います。

でも、シカの糞にセンチコガネは集まるのかな?

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