冬の金剛山。
山の大部分が大阪と奈良にある山。
標高が1000メートル余りの低山ですが、日本で3番目に最高峰が低い大阪では、低くても霧氷が見られる貴重な場所です。
尾根道。
山頂が近いのでブナの大木があちこちにあります。
霧氷がついたブナの幹。
でも、よく見ると霧氷がついているのは、コケ。
名前はわかりませんが、蘚類のコケが幹をぐるりと覆っています。
なんだかブナがコートを着ているようです。
木の幹にコケや地衣類が張り付いていることは、よくあります。
それは木から栄養を盗む寄生ではなく、足場として利用しているだけの着生。
木にどういう影響を与えているのかわかりませんが、街路樹によく使われるケヤキやナンキンハゼは古い樹皮ごとコケや地衣類を落としてしまいます。
それを見ると、木にとっては邪魔なんだろうな、と思います。
しかし、ブナは樹皮をボロボロ落としません。
幹のコケや地衣類はひっついたまま成長していきます。
ですからブナの太い幹には大きな地衣類がよくついています。
地衣類は1年で数ミリしか成長しないとてものんびりした生きもの。
それが10センチも20センチも育つのにはそれだけの時間が必要。
それを許しているブナの大木は、なんておおらかなんだろう。
そう思っていました。
しかし、幹についたコケが霧氷で覆われているところを見ると、そうか、これが真の目的だったんだな。
そう思ってしまいます。
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