【 菌類】

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〔よりぬきタグ〕 ◊巨古老樹◊金剛◊恐竜◊高野◊棚田◊錦織

朽木の謎の生き物

 金剛山の登山道で出会った、変形菌?
 カビ?

 朽ちた切り株から生えています。
 といっても1センチあるかないか。


 白いのでカビのようですが、塊になっていて、細くて黒い足が何本もはえています。
 カビよりも変形菌の子実体のようですが、こんな感じのものは図鑑でも見た覚えはありません。

 拡大してみると、焦げ茶色のたくさんの足の上で足と同じ色の塊が白いふわふわに包まれています。


 ふわふわには粒がついています。


 焦げ茶色の部分は変形菌のムラサキホコリの仲間そのもの。
 それをカビが覆っているように見えます。

 自然の中にいるカビの種類や名前を探すのはたいへんで、今回も見つけることができませんでした。
 それに写真だけだとどこまでしぼれるのか。
 もちろんすでに名前がついていると思いますが、やっぱり菌類は難しい。

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タグ: ムラサキホコリ変形菌カビ菌類金剛山

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積もった落葉の放射状の白い糸と炭素循環

 冬。
 里山で、林に厚く積もった落葉をとってみると。
 表面に放射状に白い“糸”が張り付いていました。

 落葉はまだ黄土色で、分解は進んでいません。
 この白い糸は、多分、放線菌。
 簡単に言えば、カビ。


 植物は酸素と炭素と水素の塊。
 この酸素と炭素と水素の塊は「植物繊維」と言われることもあります。
 実は動物は植物繊維を消化して吸収することはできません。
 草食の動物は内臓に植物繊維を分解できる微生物を住まわせ、その微生物が分解してできた養分を吸収したり、植物繊維を食べて増えた微生物の方を消化したりしています。

 落葉に伸びた放射状の糸はおそらく、菌類の菌糸。
 落葉を分解し、水と二酸化炭素に変え、再び植物が光合成をして成長するための糧をつくっています。
 実は、森の地面はただひたすらに落ち葉や倒木に埋められているのではなく、こうやって分解され、循環しているのです。
 つまり、植物が蓄えた二酸化炭素も、いずれ空気の中に戻っていきます。
 「炭素循環」です。

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タグ: 菌類カビ菌糸糸状菌

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「ちいるい」ってなに?



「地衣類」は「ちいるい」です


 あまり聞かない言葉ですが、「ちいるい」は、漢字では「地衣類」と書きます。
 漢字を見ても地面と服にかんけいがありそうなことしかわかりません。

 結論を先に言うと、服ではありません。いきものです。

 でも動物ではありません。植物でもありません。ではなんでしょう?

 「地衣類」です。

まるでしみや汚れのような痂状(かじょう)地衣類ヘリトリゴケ(多分)[高野山]
まるでしみや汚れのような
痂状(かじょう)地衣類ヘリトリゴケ(多分)[高野山]




カビやキノコ?


 地衣類と呼ばれるいきものの基本は菌類(きんるい)です。
 簡単に言うと、カビやキノコの仲間です。

 カビやキノコというのは、動物のように動きませんので、植物の仲間と考えられていました。
 しかし光合成をしない、つまりは自分で栄養を作り出せない生き物なので、植物とは違ちがう生き物と考えられるようになりました。

コケの苔類みたいな葉状(ようじょう)地衣類のウメノキゴケ(多分)[高野山]
コケの苔類みたいな
葉状(ようじょう)地衣類のウメノキゴケ(多分)[高野山]




菌類の食事 地衣類の食事


 ではどうやって栄養を得ているのでしょう。

 カビやキノコは他の生き物や生き物だったものに取り付いてそれを分解するなどをして栄養をとりこんでいます。
 こういうところは食べ物を消化吸収する動物に似ているかもしれません。

 しかし同じ菌類であっても地衣類は違うのです。

 それは体の中にほかの生き物がいて、その生き物がつくりだした養分をもらっているのです。
 その生き物は藻類(そうるい)
 藻類は光合成によって養分を作り出せます。

 そういう点では動物のサンゴにちょっと似ています。

コケの蘚類みたいな樹状(じゅじょう)地衣類のヤリノホゴケ(多分)[高野山]
コケの蘚類みたいな
樹状(じゅじょう)地衣類のヤリノホゴケ(多分)[高野山]




コケのようでコケでない


 地衣類が住んでいるのは森の中から高い山の岩場に南極まで。
 人間以外の多細胞の生き物の中では、もっとも広い範囲に住んでいると言われています。
 ということで実は珍しくもなんともない生き物。ただ気にとめていないだけです。

 日当たりがちょっとわるい木の幹や、いつも湿っているようなコンクリート上にいるものがよく目につきます。

 地面や岩の上などにべったりと広がっている様子から名前に「コケ」と付いているものが多く、確かに見た目もコケと見分けがつかないものも少なくありません。
 しかしコケは植物、地衣類とは全然違う生き物です。


 実は今までコケと思っていた中にも地衣類はいるのかもしれません。

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