真っ白いから光合成はしません! ギンリョウソウ
金剛山のギンリョウソウに間に合いました。
今年はちょっと早めでもう終わったと思っていました。

ギンリョウソウは林床に咲く真っ白な植物。
全体が真っ白ということは、光合成をしない植物。
タシロランと同じように菌類から栄養をとっています。
ただ、タシロランとちがうのは、菌類の種類。
落ち葉などを分解する菌類から栄養を取るのがタシロラン。
ギンリョウソウは樹木と共生している菌類から栄養を取っています。
つまり、菌類を介して樹木の栄養を取っているとも言えます。
同じ白い植物ですが、ちょっと事情はちがっています。
ほかの特徴は、タネを虫に運んでもらうこと。
それも実を食べてもらって。
つまり、タネは昆虫の消化器を素通りできるほどとても小さい。
食べてもらう昆虫はカマドウマやモリチャバネゴキブリなど。

光合成をやめてしまっただけでなく、タネを広める方法もちょっと変わっています。
学名はMonotropastrum humile (D.Don) H.Hara。
最近、朝ドラらんまんの主人公のモデル、牧野富太郎さんがギンリョウソウについて書いた手紙のことが報道されていましたが、命名は牧野さんではありません。
分類を変更した H.Haraさんは、植物学者の原寛さんのこと。
牧野さんが創刊した『植物研究雑誌』の三代目編集長。
朝ドラに登場するでしょうか?
ギンリョウソウ
銀竜草
Monotropastrum humile (D.Don) H.Hara
ツツジ目 ツツジ科 シャクジョウソウ亜科 ギンリョウソウ属
タグ: ギンリョウソウ 白い花 夏の花 梅雨の花 腐生植物 菌従属栄養植物

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