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〔よりぬきタグ〕 ◊巨古老樹◊金剛◊恐竜◊高野◊棚田◊錦織

地衣類に隠れた忍者のような繭

 公園のケヤキの大きな木。
 太い樹皮にはたくさんの地衣類。
 地衣類は菌類が藻類を共生させた生き物。
 見た目はコケに似ていますが、キノコの仲間。
 木にひっついていても寄生はしていません。足場に利用しているだけ。
 栄養は、共生させている藻類に光合成してもらっています。

 その地衣類。
 おそらくはコフキヂリナリアというよくある地衣類をみていると、なんか変なものがひっついていました。


 なんか、鉛筆キャップのような形。
 ガの繭のようです。
 そう。
 ガの繭。


 突起のない形と1センチとちょっとの大きさからすると、多分キスジコヤガ。
 コヤガの仲間の幼虫は地衣類を食べます。
 地衣類を食べるガの幼虫は意外といますが、コヤガの特徴は、地衣類を体につけてカモフラージュすること。
 小さいので、その気になって探さないと見えないかもしれません。
 そして、繭もこのように地衣類でカモフラージュします。
 地衣類を観察しようとして偶然見つけたもの。


 地衣類はとても成長が遅く、1年でも数ミリしか成長しません。
 栄養もそんなに多くようには思えません。
 でもイモムシを蛾になるまで成長させるだけの栄養を持っているわけですから、地衣類といえども侮れません。
 そして食べるだけでなく、カモフラージュに使ってしまおうというイモムシのしたたかさ。
 この繭を見たのは冬。
 春になるまでの数ヶ月、目のいい鳥から逃げるための手段なのでしょう。

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タグ: キスジコヤガコフキヂリナリア地衣類コヤガ

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うすたびがのまゆはからから


 冬や春や夏に開けた山を歩いているとときおり目にするのが薄緑色のちょっと変わった形の(まゆ)
 ウスタビガ(薄手火蛾)の繭です。



 といっても、ウスタビガの羽化は秋。

 当然中は空。

 落ちで時間のたっているものは踏まれてぺっちゃんこですが、落ちたてのものはまた形を保っています。

 そういうのは振るとカラカラ音がすると教えてもらいました。



ウスタビガの繭が落ちていた奈良公園の春日山遊歩道
ウスタビガの繭が落ちていた奈良公園の春日山遊歩道



 ということで、奈良公園の春日山(かすがやま)の遊歩道を歩いている時に見つけたウスタビガの繭を耳の近くで振ってみると。

 微かにカラカラと音がします。
 多分幼虫と(さなぎ)の抜け殻が入っているのでしょうが、見てみたい!

 しかしどこにも穴はあいていません。
 それに繭は丈夫で手で破ることもできません。



落ちていたウスタビガの繭
落ちていたウスタビガの繭




 よく考えると、どこかにウスタビガの成虫が出て行った穴があるはずです。
 それがみつかりません。
 もしかしたら、羽化に失敗した繭なのでしょうか。

 どうしようと思っていたら、まっすぐになっている繭の上の部分に隙間があるのをみつけました。

 両端をつまんで押してみると、貝口のようにパクリと蓋が開きました。



 繭は外敵から蛹を守るために丈夫でなければなりません。

 しかし丈夫すぎると羽化した成虫が出ることができません。

 ということで、この貝口の部分は最初から糸がかけられて無く、ただピタリと合わさっているだけなのでしょう。

 きっと。



貝口のように開いたウスタビガの繭
貝口のように開いたウスタビガの繭




 ファーブルさんは虫たちが巣や卵を産み付ける「ゆりかご」を設計図もなしで巧みに作り上げる姿を見て、職人と呼んでいました。

 ウスタビガの幼虫も生まれながらの貝口職人のようです。



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タグ: ウスタビガ奈良公園春日山遊歩道

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二上山上の緑提灯 ウスタビガの繭


 立春を過ぎたといっても、まだ冬が残っている二上山(にじょうざん)

 大阪と奈良の府県境の山。

 寄り添うようにあるおわん型の二つの山です。



錦織公園から見た二上山
錦織公園から見た二上山
右が雌岳(めだけ)で左が雄岳(おだけ)




 ちょっとだけ低い方の山、雌岳の頂上に登る階段の脇に生えている樹の枝に黄緑色の小さいものが垂れ下がっていました。

 アルファベットの「U」に蓋をつけたみたいな形は、そう、ウスタビガ(薄手火蛾)(まゆ)にちがいありません。

 ついているのは、縦の裂け目がいっぱいついた樹皮なのでコナラ(小楢)でしょう。
 コナラはウスタビガの幼虫が食べる葉の一つです。



ウスタビガの繭
ウスタビガの繭




 しかしコナラは落葉樹。
 冬には一枚の葉も残っていません。

 そこに黄緑色の繭。
 とてもよく目立ちます。
 シジュウカラに見つかったら、いや見つからないわけがないでしょう。



 とおもったら、ウスタビガの羽化は10月から11月。
 もう、「(もぬけ)(から)」でしょう。

 しかしウスタビガは卵で越冬するらしいので、成虫になってもそう長い間は生きていなさそうです。



ウスタビガの繭がぶら下がっていたコナラ
ウスタビガの繭がぶら下がっていたコナラ




 「ウスタビガ」を漢字で書くと「薄手火蛾」。

 「手火」とは提灯(ちょうちん)のことだそうです。

 ウスタビガの幼虫が食べるのは落葉樹ばかり。
 葉を落とした枝から空になった繭がぶら下がっているのはよく目立ちますし、確かに薄っぺらい提灯にも見えます。
 しかも成虫の命はとても短い。

 成虫でも幼虫でもなく、繭が名前の由来になるのもうなづけます。



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タグ: ウスタビガコナラ二上山雌岳

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幼虫も繭も毒があります ヒロヘリアオイラガ


 蛍光黄緑でイガイガの3センチくらいのケムシ。
 その名はヒロヘリアオイラガの幼虫。


キミドリイガムシ


 そろそろ秋も後半、冬はもうすぐ。
 昆虫は冬を越すための準備を始めているのもいます。

 ヒロヘリアオイラガの幼虫……というのは長いので、とりあえず蛍光黄緑毬毬虫(けいこうきみどりいがいがむし)……というのもまだ長いので、思い切って「黄緑毬虫(きみどりいがむし)」としましょう。

 黄緑毬虫(きみどりいがむし)はサナギで冬を越します。


この記事にはケムシの画像があります。





目立たない繭


 ということで、落ち着いてさなぎになるために繭を作りかけの黄緑毬虫(きみどりいがむし)です。

 翌日にはきっちりと繭を作っていました。この中でさなぎになっているのでしょう。

 しかし、あんなにクスノキの幹で目立っていた黄緑毬虫(きみどりいがむし)が繭になるとあっと言う間にすすけて幹と見分けがつかなくなっています。
 これは虫が自分でつけた色なのか、車の排気ガスなのか。

 どちらにしてもおそるべし。

ヒロヘリアオイラガの幼虫
ヒロヘリアオイラガの幼虫



毒あるので注意しましょう


 この黄緑毬虫(きみどりいがむし)、つまりヒロヘリアオイラガのトゲトゲには毒があります。
 さらに繭にも毒があるということなので、これも触らないように。

繭を作っているヒロヘリアオイラガの幼虫
繭を作っているヒロヘリアオイラガの幼虫


 もし刺されてしまったら、トゲが残るのでこすらずに流水で洗い流して、粘着テープ(つまりガムテープ)などを貼り付けてトゲを取ります。薬を塗るのはそれから。
 ふつう虫刺されに効くといわれるアンモニアは効果はなく、抗ヒスタミン剤が効くそうです。

 どちらにしろ、気になるようなら皮膚科に行くのが一番でしょう。


翌日完成したヒロヘリアオイラガの繭
翌日完成したヒロヘリアオイラガの繭




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タグ: ヒロヘリアオイラガイラガケムシ毒虫害虫

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