【 縁起物】

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〔よりぬきタグ〕 ◊巨古老樹◊金剛◊恐竜◊高野◊棚田◊錦織

赤い木の実の季節にささやかな縁起物

 冬は、赤い木の実の季節。
 よく見かけるのは、モチノキ系と小判系。
 小判系は一両から億両まで、昔のお金の単位が名前になっていて、縁起物として使われることもあります。
 ただ、千両と万両以外は別の名前になっているので、気づかないかもしれません。


 そんな小判シリーズの一つ。
 ヤブコウジ(藪柑子)。
 別名「十両」。


 ちょっと小さい金額ですが、見た目もとても小さい木。
 高さも20センチほど。
 まるで草のようです。
 実際は地面の下に地下茎を伸ばしているので、もっと大きい、いや長い木になります。


 たった十両は名前の通り、ちょっと少ないような気がします。
 現在の価値ではおよそ60万円(諸説あり)。
 ちょっと中途半端な金額のような……

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タグ: 小判シリーズヤブコウジ十両赤い実冬の実縁起物

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お正月の門松 神様も明治新政府にはかなわなかった?


 お正月のおめでたい飾り系の植物には、数種類の植物をまとめたものもあります。

 その代表的なものが、門松(かどまつ)。



 門松は、お正月の前後に、家の門の左右に飾るものです。

 年神(としがみ)様を家に迎えるための依代(よりしろ)という意味合いがあります。

 「依代」は、神や霊魂などが一時的に乗り移るもののことで、日頃は見えなく存在も感じない神様も、その間だけは形があるもののようにお祀(まつ)りできるようになります。

 そういう意味では、門松は縁起物とはちょっとちがうかもしれませんが。



錦織公園の河内の里の門松
錦織公園の河内の里の門松




 「門松」というのに中央に竹があって「門竹」としか言いようがないようですが、竹の後ろや左右にちゃんと松があります。

 もちろんこの松こそが「門松」本体。

 そして松と斜めに切られた3本の竹が門松の基本。

 神は緑の植物を好むと考えられるので、松と竹以外に常緑の植物がつかわれますが、地域によってかわります。



左の門松
左の門松
右の門松
右の門松
大阪では葉牡丹が使われます



 12月中ごろから1月15日の小正月まで飾るところが多いようです。

 もちろん、明治以前からある古い習慣。

 つまり、本来門松を飾るのは旧暦の正月、今の2月初旬前後のこと。

 神様も明治の改暦には、かなわなかったのでしょうか。

 いやいや、神様はそんなちっちゃなことは気にしてないでしょう。

 きっと。



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タグ: 門松正月縁起物葉牡丹錦織公園河内の里

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お正月を彩るお目出度い千両の謎は謎のまま?


 お正月。

 新しい一年の始まりです。

 ということで、お目出度いものが特に尊ばれる時期でもあります。

 お正月向けの縁起のいい生き物は何種類もあります。

 植物の場合、食べるものと飾るものにわかれます。



 そんなお目出度い飾り系植物の一つがセンリョウ。

 漢字では「千両」。

 コショウ目 センリョウ科 センリョウ属の被子植物の古い形を残した植物です。

 大阪では、ホームセンターからスーパーまで年末の店先を彩っています。



緑の葉に赤い実が映えるセンリョウ(花の文化園)
緑の葉に赤い実が映えるセンリョウ(花の文化園)




 名前に「両」がついた赤い実がなる縁起物の植物は、一両・十両・百両とあり、千両の上には万両・億両と続きます。

 ただ、「両」が正式な名前(標準和名)になっているのは千両と万両だけ。
 ほかはそれぞれ別の名前を持っています。

 一両がアリドオシ、十両がヤブコウジ、百両がカラタチバナ、そして億両がミヤマシキミ



 十両や百両はともかく、万両よりも尊ばれるのはどうしてでしょうか。

 理由はわかりませんが、一両から万両まで赤い実は下向きになりますが、千両は上向き。

 しかも木の先端に。

 飾りとしてよく映えます。



花の少ない冬の赤い実は目を楽しませてくれます(花の文化園)
花の少ない冬の赤い実は目を楽しませてくれます(花の文化園)




 でも、実は億両も実が木の先端になります。

 どうして億両でなく千両なのか。

 この理由も定かではありませんが、億両がとてもマイナーだからかもしれません。



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タグ: 千両センリョウ小判シリーズ縁起物赤い実

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数百兆円のおめでたい木があった!和泉葛城山


 大阪と和歌山にまたがる和泉葛城山。

 山頂から大阪側には天然記念物のブナ林が広がります。



 初冬の葛城山。

 山頂ブナ林とヒノキ植林帯の境あたり。

 薄暗い斜面に赤いものが。

 丈の低い常緑樹のてっぺんに赤い実がいくつもなっています。

 それが林床一面に。



林床に広がる赤い実の小さな木
林床に広がる赤い実の小さな木




 赤い実の小さな木は、金剛山でも出会ったミヤマシキミ(深山樒)

 ムクロジ目ミカン科ミヤマシキミ属の常緑低木。

 別名「億両(おくりょう)」。

 ツツジ目サクラソウ科ヤブコウジ属のマンリョウ(万両)の1万倍。



ミヤマシキミ
ミヤマシキミ




 マンリョウは縁起物の木として好まれますが、その1万倍。

 しかも数十株、いや100株を超えるような大群落。

 百億両!

 「両」は江戸時代のお金の単位。

 今のお金に換算すると6万円とも言われます。

 とすると、なんと600,000,000,000,000円!

 600兆円!

 とてつもなくお目出度い縁起物を見ることができました!



縁起物ですが実は……
縁起物ですが実は……




 ちなみに、全体が有毒。
 もちろん赤い実も。

 じゃあ、何のために目立つ実をつけているのか?

 ふしぎな木です。



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タグ: ミヤマシキミ赤い実冬の実小判シリーズ縁起物和泉葛城山億両

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金剛山で出会ったものすご~く縁起がいい(にちがいない)木


 秋の金剛山。

 標高差1000m、7km以上続く長い道。

 桐山・二河原辺(にがらべ)道が青崩(あおげ)道に合流するちょっと前。

 縁起物の植物と出会いました。



多くが針葉樹の植林の中を通る二河原辺道
多くが針葉樹の植林の中を通る二河原辺道




 枝分かれせず真っ直ぐ伸びた、でも腰までもない低い木。

 葉は先が尖った長楕円形。
 厚ぼったい濃い緑色は、ひと目で常緑樹とわかります。

 そして木の天辺には空に向かった赤い実が幾つもついています。



見るからに「縁起物」っぽい木
見るからに「縁起物」っぽい木




 常緑樹の低木、赤い実というと「縁起物の木 小判シリーズ」。

 有名なのはマンリョウ(万両/ツツジ目サクラソウ科ヤブコウジ属)。
 そしてセンリョウ(千両/センリョウ目センリョウ科センリョウ属)。

 ほかにもヒャクリョウ(百両/カラタチバナ ツツジ目サクラソウ科ヤブコウジ属)、ジュウリョウ(十両/ヤブコウジ ツツジ目サクラソウ科ヤブコウジ属)、イチリョウ(一両/アリドオシ リンドウ目アカネ科アリドオシ属)があります。

 この中で低木で木の上に実がなるのはセンリョウだけ。

 でも、センリョウの葉の縁にはギザギザの鋸歯(きょし)があります。

 でもこれは鋸歯がない全縁(ぜんえん)。



 実は、これはどれよりも縁起がいい(にちがいない)植物。

 オクリョウ(億両)です。

 標準和名は「ミヤマシキミ(深山樒)」。

 なんと、よく植えられているマンリョウの10,000倍!
 センリョウの100,000倍!!
 イチリョウだと100,000,000倍!!!

 それだけ縁起がいい(にちがいない)植物。



ミヤマシキミ(深山樒)Skimmia japonica
ムクロジ目 ミカン科 ミヤマシキミ属





 でも、どんないいことがあったのか、いまだにわかりません……



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タグ: 億両ミヤマシキミ小判シリーズ金剛山の植物二河原辺道赤い実秋の赤い実縁起物オクリョウ

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初冬の赤い木の実2013 常緑低木・小低木編


 冬の植物園や公園などに行くと目につくのが、赤い実。

 葉が落ちる落葉樹はもちろん、緑の葉が残っている樹木では、赤い実がよく目立ちます。



 冬に赤い実をつける木。
 まずは冬でも葉を落とさない常緑樹の中でも、低い木を集めてみました。




落ち着いた感じの奈良公園の萬葉植物園




常緑低木(樹高3m以下)
キンポウゲ目
ナンテン(南天)
キンポウゲ目 メギ科 ナンテン属
半落葉性
互生

11月下旬 錦織公園(里山)
11月下旬 錦織公園(里山)
育つ場所の条件によっては落葉することもある半落葉性。

「ナンテン」は「ずる(災難を災難でないようにする)」という意味にとらえて、おめでたい植物とされます。

「ナンテン(南天)」の名前は中国での呼び名「南天燭(ナンティェヌチュ)」「南天竹(ナンティェヌチュ)」の略です。

中国原産で、山野で見かけるものは栽培されていたものが野生化したものと考えられています。
木の実は鳥にとってはそれなりにおいしいのか、春を待たずしてなくなります。
そのように実を食べた鳥によってばらまかれた種から育ったものも少なくないでしょう。




常緑小低木(樹高1m以下)
ツツジ目
マンリョウ(万両)
ツツジ目 ヤブコウジ科 ヤブコウジ属
互生

11月上旬 萬葉植物園

まだ少し時期が早いようで赤くなりきっていませんでした。
ほかのジュウリョウからセンリョウまでは赤くなっていたのですが。
12月上旬 花の文化園(植物園)
12月上旬 花の文化園(植物園)
関東から南西諸島までに自生しています。

「両」は江戸時代のお金の単位。
今で言うと「万円」くらいの感じでしょうか。
「万両」は「億円」になり、相当な金額です。
そこからお金がたくさん集まるということで、おめでたいものとして正月などに飾られました。


カラタチバナ(唐橘)
ツツジ目 ヤブコウジ科 ヤブコウジ属
別名:百両(ひゃくりょう)
互生

11月上旬 萬葉植物園
11月上旬 萬葉植物園
関東から九州までの温かい林などに生えます。

ヒャクリョウという別名のように縁起物として好まれ、センリョウやマンリョウに似ています。



コショウ目
センリョウ(仙蓼,千両)
コショウ目 センリョウ科 センリョウ属
対生

11月上旬 萬葉植物園
11月上旬 萬葉植物園
関東から南西諸島までの温かいところに自生しています。

マンリョウの10分の1ですが、それでも数千万と相当な価値がある名前です。
そのためマンリョウと同じようにお正月の縁起物として飾られます。

マンリョウとよく似ていて、目にすることも多いですが、赤い実が上に向くのが特徴。
マンリョウは下を向きます。



サクラソウ目
ヤブコウジ(藪柑子)
サクラソウ目 ヤブコウジ科 ヤブコウジ属
別名:十両(じゅうりょう)
互生

11月上旬 萬葉植物園
11月上旬 萬葉植物園
北海道から九州までの常緑林に自生しています。

別名の「ジュウリョウ」は「マンリョウ」の1000分の1ですが、縁起物とされます。




 常緑の低い木を集めてみると、ナンテン、マンリョウ、センリョウとおめでたい木がそろいました。

 さらにジュウリョウ(十両)からマンリョウ(万両)までの「両」シリーズも。

 みんな常緑の低木で庭木として扱いやすいこと、花の少ない冬に赤い実をつけることから古くから好まれていたようです。



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タグ: 冬の植物園の赤い木の実赤い実冬の実ナンテンマンリョウカラタチバナセンリョウヤブコウジ小判シリーズ縁起物

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