【 絶滅危惧種】

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どうしてシロマダラは死ななければならなかったのか?

 幾つもの登山ルートがある金剛山。
 なかでも縦走路を除くと最も長くて最も標高差があるルートが、二河原辺(にがらべ)道。
 スタートは、千早赤阪村役場近くの森屋のバス停か、道の駅や郷土資料館がある駐車場。
 片道およそ8キロ、標高差約1000メートル。
 特に技術が必要な道ではありませんが、金剛山では最も長い道です。

この記事にはヘビの画像があります。


 二河原辺道のまだ集落の中。
 アスファルトの道の真ん中に、紐のようなものが。
 薄い褐色の地に黒い模様。
 体は細く、長さも30センチあるかないか。


 このヘビは、シロマダラ。
 ナミヘビ科マダラヘビ属の日本固有種。
 そして大阪府では準絶滅危惧種(NT)。
 低地の森林に住むのですが、夜行性なので目にする機会は他のヘビよりも少ないでしょう。
 実際、見たのはこれがはじめて。


 ピクリともしないだけで特に目立った傷などはないようです。
 しかしじっくり見てみると、2箇所ほど体が潰れ、中身がはみ出しています。
 車に轢かれたのか、それともヘビ嫌いに踏み潰されたのか。


 潰れた場所が離れ、その幅も狭いので、車轢かれたのではなく、何か板のようなもので押しつぶされたように見えます。
 シロマダラは毒は持ちません。
 意図的に潰されたのなら、残念です。

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落ち着いて! 猛毒だからって危険じゃないよ! ヤマカガシ

 兵庫県で中学生がヤマカガシにかまれるという事故がありました。
 報道などを見ていると、日本在来のヘビの中で最も強い毒を持つ「毒ベビ」という部分ばかり強調されます。

この記事にはヘビの画像があります。


 動物の毒の強さを表す指標に「LD50」というのがあります。
 その数字が小さいほうが毒が強くなります。
 ヤマカガシは0.27mg/kg。
 マムシは1.5㎎/kg。
 沖縄の毒蛇のハブは3.42㎎/kg。
 この数字で言えば、ヤマカガシの毒はマムシの5倍以上、ハブの12倍以上。
 確かに日本在来の有名毒蛇を遥かに凌駕する毒の強さ。

砂浜のヤマカガシ

 でも、そんな猛毒のヤマカガシがどうして知名度が低かったのでしょうか。
 それどころか、何十年か前までは無毒とされていました。
 ものすごく不思議です。

 まず、毒の強さと毒の作用の強さは必ずしも一致しないのです。
 強い毒でも、量が少なければ影響も弱いですし、弱い毒でも量が多ければ影響が強くなります。
 毒の強さは一つの目安で、実際は強さと量の掛け算になります。
 毒蛇の場合は少量でも安心できませんが、そもそもかまれて毒が注入されなければどんな強い毒でも影響はありません。
 つまり、ヤマカガシは滅多なことでは毒を注入しない、またはできないので、猛毒でも毒蛇と思われていなかったのでしょう。

ヒキガエルを飲み込むヤマカガシ

ヒキガエルの毒を首の毒に再利用

 ヤマカガシは山いけばよく出会うヘビですが、そっとしておけばすぐ逃げていくでしょうし、決して危険なヘビではありません。
 ヤマカガシを捕まえなければならない事情があるのなら別ですが、普通はそんな事情はないでしょう。
 ただ、動物は危険と感じた場合身を守る行動を取ります。
 ヘビの場合、かみつくことも身を守る行動の一つ。
 ですから、いたずらにヘビを刺激してはいけません。
 また、ヘビは人間の気持ちなどわかりませんので、悪意や敵意がないことは伝わりません。
 必要以上に近寄らないことがいいでしょう。

金剛山の登山道で殺されていたヤマカガシ 必要のない殺生です

しかも大阪では準絶滅危惧(NT)です

 また、ヤマカガシは首のあたりにも毒腺があり、捕まえたときなどそこから毒を飛ばすことがあります。
 こちらも目に入ると失明することもある強い毒です。
 牙の毒は攻撃にためというよりも、捉えた獲物をおとなしくさせることが一番の目的と考えられますが、首の毒は完全に防御用。
 つまり、攻撃しなければ、毒を使うこともないはず。
 ヤマカガシに出会っても、なにもしないことがなにより。
 もちろん、噛まれた場合や毒液をかけられ体調が悪くなった場合は、いち早く医療機関へ行くことをおすすめします。

■参考外部リンク■
兵庫:公園で毒ヘビにかまれ小5男児重体 ヤマカガシか  - 毎日新聞

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ニホンアカガエル 絶滅危惧種、絶滅を免れる! VU→CR→EN?

 お馴染みの錦織公園。
 赤松に覆われたところに植樹して作られた人工の公園。
 ですが、少ないですが、貴重ないきものもいます。
 その一つが、ニホンアカガエル。

この記事にはカエルの画像があります。


 アカガエル科アカガエル属の日本の固有種。
 環境省のレッドリストには記載されていませんが、多くの都府県で記載されています。
 もちろん大阪でも。
 絶滅危惧II類、VU。「絶滅の危険が増大している種」。

2016年10月に出会った大人のニホンアカガエル

 ニホンアカガエルはおもしろいところがあります。
 変温動物ですので、冬になると冬ごもりをします。
 ところが、12月から2月の一番寒い時期に出てきて、産卵します。
 もちろん、そのあとはまた冬ごもりに戻ります。

 ところが。
 2月初旬。
 毎年卵を産む水車の前の淀みの水がなくなっていました。
 きれいに底のコンクリートが見えています。
 2016年に続いて2年連続。

2月初旬の水のない水車前の淀み

 2016年は、その後カエルが卵を産むこともなく、オタマジャクシはもちろん、小さなカエルをみることもありませんでした。
 もうだめです。
 ニホンアカガエルの寿命は数年。  すぐ絶滅することはないでしょうが、2年連続は絶滅への大きな一歩になってしまうでしょう。

 またまたところが。
 2月下旬に行くと、水車池には水がたまり、卵塊がたくさんありました。

水が戻った2月下旬の水車前の淀み

 数えてみると25個。
 上の池にもいくつかありました。

卵塊がありました!

 ちょっと遅いですが、この時期に塊になる卵を水中に産む両生類は限られます。
 そもそも、水辺が多いのにカエルの種類が極端に少ない錦織公園。
 河内の里ではニホンアカガエルしか見たことがありません。
 きっとそうでしょう。

卵の中では着実に成長しています

 ニホンアカガエルのオタマジャクシはより目で背中に2つの斑点があります。
 もう少し大きくなったら、はっきりするでしょう。
 絶滅は、なんとか免れたようです。
 おそらく。

その一週間後には孵化していました

 ところで、なぜ、淀みを掃除したのでしょうか。
 本当のことはわかりませんが、底には落葉がたまり、藻類が繁殖していたので、見た目は悪くなっていました。
 ここは府営の公園。
 「みばえ」は大切。
 絶滅危惧種がいることを知らない市民の苦情があれば、すぐ対処しなければならないでしょう。

 そこれに、ここは自然を守ることを目的とした自然公園ではなく、地域住民が利用できるように整えられた緑地の都市公園。
 公園の管理者も絶滅危惧種が住んでいることに気付いていなかったのかもしれません。
 もしかしたら、今年は気づいて卵を別の場所で保管し、掃除が終わってから戻したのかもしれません。
 そうだったら、これから先は安心なのですが。

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ほんとうに名は体を表していたんだ!ニホンアカガエル

 大阪では絶滅危惧II類(VU)のニホンアカガエル。
 漢字で書くと「日本赤蛙」。

 卵は真冬に産むのでよく目立ちます。
 春になると、オタマジャクシになるのですぐわかります。
 オタマジャクシはもちろん、子供のカエルはくろっぽくて、「どうして赤蛙?」と思っていました。
 大人になると赤くなるのかなと思いますが、すぐ草が茂る池の中に飛び込んでしまうので、なかなかその姿を見ることができません。

どう見ても赤くないニホンアカガエルの幼体

 そして10月。
 ついに見ることができました。
 涼しくなってきて、あまり自由に動けないのでしょうか。




 確かに、アカガエルは、赤かった。

あまり赤くないのもいました

■参考外部リンク■
大阪府/大阪府レッドリスト・大阪の生物多様性ホットスポット

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奈良・大阪なのに西国が絶滅危惧種で東国が普通種のふしぎ 西国鯖の尾と東国鯖の尾

 奈良と大阪の境にある金剛山。
 杉や桧が植林された山ですが、かろうじて本来あるべき自然がのこっています。
 そういうものにサバノオの仲間があります。
 キンポウゲ科シロカネソウ属の多年草で、果実がサバの尾ビレに似ているとされるのが由来。
 金剛山にはゴールデンウイーク頃に咲くサイコクサバノオ(西国鯖の尾)とトウゴクサバノオ(東国鯖の尾)があります。
 どちらも見落としてしまいそうなほど小さな、足下で咲く花です。

サイコクサバノオ


トウゴクサバノオ

 どちらも日本の固有種で、なぜかサイコクサバノオだけが奈良・大阪とも絶滅危惧 I 類(CR+EN)。
 これは「絶滅の危機に瀕している種」ということで、絶滅していない中では最も危険度が高いランクになります。

 サイコクサバノオは近畿以西の西日本に分布していますので、名は体を表しているようです。
 ところが、トウゴクサバノオは宮城県あたりから九州にかけて分布。
 ちょっと名前に偽りあり系のようですが、関東でよく見られるとされています。
 ともあれ、トウゴクサバノオのほうが分布が広いだけに、絶滅危惧種になりにくいのかもしれません。

 これがサイコクサバノオとトウゴクサバノオの果実。

サイコクサバノオの実


トウゴクサバノオの実

 熟すと合わせ目の線で割れ、タネをこぼす袋果(たいか)。
 袋が左右に分かれてV字型。
 魚の尾ビレというと、三角形か扇型をイメージします。
 ところが名前の由来となったサバの尾ビレは真ん中が大きく切れ込み上下にわかれたV字型。
 確かにサバの尾ビレにも見えないことはありません。

 でも、もうちょっと小さく可愛くきれいな花をイメージできる名前はなかったのかな、と思います。

■参考外部リンク■
大切にしたい奈良県の野生動植物(植物・昆虫類)のレッドリストが決定/奈良県公式ホームページ
大阪府/大阪府レッドリスト

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春の蘭 毎年咲くということの大切で悲しい意味

 今年も蘭が咲いていました。

 去年は閉じていたキンランは開いていました。
 開くと蘭らしい花。

キンラン

 ギンランは開かないので去年と同じ。
 ただちょっと環境があれてしまい、半月ほど前は葉がササバギンランのように細かったのですが、ギンランらしい葉になっていました。

ギンラン

 シュンランはもう咲き終わっていました。

シュンラン

 これらの蘭は多年草ですから環境が悪化しなければ毎年咲くはず。
 でもそれ以上に、今年も咲いていたということは、盗採という犯罪に遭うことがなかった証。
 自然の中で蘭が「咲く」ということは、花が咲く以上の意味があります。

 悲しいことですが。

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自然観察をよくする里山でぐうたらなトンボ?と出会いました。マルタンヤンマ

 自然観察をよくする里山で。

 ちょっとかわったトンボと出会いました。
 大きいトンボ。ヤンマ。
 でもじっと枝にぶら下がっています。


枝にとまって動かないヤンマ

 ヤンマというと、オニヤンマやギンヤンマのように、止まったら死んでしまうかのように飛び回っているいイメージがあります。
 それが飛ぶのがめんどくさいとばかりに動きません。


ストロボで撮影するとこんな感じ

 逆光で見えにくいですが、黒っぽい体にオレンジ色の縞。
 4枚の翅の付け根に色が濃い部分があります。
 このヤンマはマルタンヤンマ。
 フランス人トンボ学者に献名されたものなので、漢字で書くことはできません。
 中国語を利用して書けば「馬汀蜻蜒」。


逃げないマルタンヤンマ

 朝や夕方に活動するヤンマ。
 ということでお休み中のようです。

 丘陵地の池や沼のあるところに住むヤンマ。
 大阪ではレッドリストNT(準絶滅危惧)。
 それでも前回はVU(絶滅危惧類)でしから、1ランクよくなったのですが。

 人の手がかなり入った里山ですが、意外と絶滅危惧種が生きているようです。
 大切にしなければ。

タグ♦ 絶滅危惧種

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