【 等脚類】

[カテゴリ リスト] 【表示記事リスト】
ビオトープ
┃《ビオトープとは
山・森・里山
川・湖・池
海岸・干潟・海
公園・緑地・田畑
都市
野鳥・鳥
モズ
哺乳類
爬虫類・両生類
恐竜と化石爬虫類

節足動物
甲虫
昆虫(甲虫以外)
甲殻類
虫(節足動物以外)
その他の海の動物
草花
野菜・食用作物
お茶
樹木
花木
紅葉・黄葉・褐葉
果物・実
コケ・シダ
その他植物について
微生物・菌類・細菌 等
地衣類
博物館・植物園・催事 等
季節
本・DVD・物語・伝承
架空・神話・創作
語彙集
フィールドワーク
リンク
ブログのご利用について


〔よりぬきタグ〕 ◊巨古老樹◊金剛◊恐竜◊高野◊棚田◊錦織

かんちがいしていた虫は、実は激レア虫だった?

 数年前の画像を見ていると、ちょっと変わったワラジムシを見つけました。
 錦織公園で移した画像です。
 薄い小豆色で、背中の中央に白い筋、その左右に白い模様があります。
 ちょっと変わったヤマトサトワラジムシと思っていました。

この記事にはの画像があります。


 しかし拡大して見てみると、ワラジムシ特有のお尻から伸びた触角のような1対の尾肢(びし)がありません。
 ということは、ワラジムシじゃなくて、ダンゴムシ?!


 ダンゴムシと言うにはちょっと平たい感じまします。
 それに背中を覆う装甲の背板の縁がちょっと外側に反っているように見えます。
 ですから、見た目はワラジムシ。
 でも尾肢がない。
 やっぱりダンゴムシ。


 ということで、探してみてみつかったのが、ハナダカダンゴムシ。
 微妙に背板の模様がちがうようですが、変異が多いらしいのでちがうとは言い切れません。
 なのでハナダカダンゴムシ(仮)のようです。

 このハナダカダンゴムシは、結構レアなダンゴムシなのです。
 神戸と横浜の一部でしか見つかっていないようです。
 ということは、超絶滅危惧種?
 といいたいところですが、数百キロ離れたふたつの都市、それも世界的港湾都市。
 つまり、最近入ってきた外来種です。
 ヨーロッパ原産の。


 調べてみると、神戸と横浜から徐々に広がっているようですが、それが大阪の南東にある錦織公園まで?
 大阪を縱橫断したようなもの。
 ということは、途中のいろんなところにもいるはず。
 どうなのか、気になります。

››この記事のはじめに戻る‹‹

タグ: ハナダカダンゴムシダンゴムシ等脚類錦織公園

関連記事
スポンサーサイト



theme : 博物学・自然・生き物
genre : 学問・文化・芸術

珍しくないのに珍しいフナムシもじっくり観察できる「いきもの いっぱい 大阪湾 ~フナムシからクジラまで~」自然史博物館


 大阪市立自然史博物館の2013年夏の特別展「第44回特別展 いきもの いっぱい 大阪湾 ~フナムシからクジラまで~」。

 タイトルにあるクジラは全体のほんの一部だけですが前回紹介しました

 ということで、今回はフナムシ。



この記事にはフナムシの画像があります。




 フナムシは岩場やコンクリートの海岸に行くとよくいる虫です。

 虫といっても足は14本もあるので、昆虫ではありません。

 エビやカニの仲間の甲殻類で、なんとなく見た目が似ているダンゴムシと同じワラジムシ目(等脚目)です。



会場650m手前の長居公園にある看板
会場650m手前の長居公園にある看板




 人口の海岸にもいるくらい海辺では珍しい生き物ではありせんが、すばしっこくて人影を見るとすぐ物陰に隠れてしまうので、じっくり姿を見たことがある人は多くないかもしれません。

 ということで、生きたフナムシも展示されています。

 ガラス越しですが、近くでじっくりと観察することができます。



脱皮しているフナムシ
脱皮しているフナムシ
触角が体の半分以上あるほど長い。
脱皮はワラジムシ目らしく前後で分けて行う。



 生きたまま展示されているのはフナムシとキタフナムシ。

 大阪湾にはフナムシ1種しかいないと思われていたのに2010年に見つかったのがキタフナムシ。

 名前の通り、北海道や東北地方では普通に見られるフナムシだそうです。

 淡路島の洲本市(すもとし)由良町の成ヶ島(なるがしま)でみつかってから大阪湾をいろいろ調べてみると、自然の海岸に広く分布していることがわかりました。

 従来のフナムシと思われていたようです。



触角が体の半分以上あるフナムシ
触角が体の半分以上あるフナムシ




 フナムシよりもキタフナムシのほうが頭から生える第2触角と、尾っぽのように生える尾肢が短いのが特徴のようです。

 生きているものを見比べていると、確かにキタフナムシのほうが触角と尾肢が短いようですが、海岸で岩の隙間に逃げ込むフナムシを見分けるのは、フナムシ初心者にはお手上げです。



確かに触角(第2触角)が短いキタフナムシ
確かに触角(第2触角)が短いキタフナムシ




 海岸ではできないフナムシを接近観察していると、なんかグソクムシっぽく見えます。

 同じワラジムシ目なので当然ですが、



どことなくグソクムシを思わせるフナムシ
どことなくグソクムシを思わせるフナムシ




 もちろんフナムシだけでなく海岸に住む昆虫から植物に海藻、大きなイルカやクジラまで大阪湾の生き物がいろいろ展示されています。

 そして会場の下のネイチャースクエアと本館の第1展示室と第3展示室もおすすめです。

 実は博物館のまえにいる日本最大の近海標本のナガスケも、大阪湾で見つかりました。
 大きすぎて会場に入らなかったようです。



19mのナガスクジラのナガスケ
19mのナガスクジラのナガスケ




 1階のミュージアムショップでは特別展オリジナルのキタフナムシTシャツを販売しています。

 フナムシファンはまずは1着、かも。



››この記事のはじめに戻る‹‹

タグ: いきものいっぱい大阪湾フナムシキタフナムシ等脚類大阪湾44

関連記事

theme : 博物学・自然・生き物
genre : 学問・文化・芸術

星団子虫。カッコイイ!


 大阪の南河内(みなみがわち)地方にある府営錦織(にしこおり)公園。

 北広場で出会ったダンゴムシ。



この記事にはダンゴムシの画像があります。





 錦織公園の北広場で出会ったダンゴムシ。

 背中に星が入ってかっこいい!

 多分、オカダンゴムシ。

 白い点がいっぱいあるので勝手に命名「ホシダンゴムシ(仮称)」。



かっこいいホシダンゴムシ(仮称)
かっこいいホシダンゴムシ(仮称)

普通のオカダンゴムシ
普通のオカダンゴムシ




 何故か図鑑は「昆虫」ばかり。

 どうして陸上に住む節足動物(せっそくどうぶつ)図鑑じゃないのか。

 クモやヤスデやダンゴムシも昆虫と一緒に暮らしているのに。



››この記事のはじめに戻る‹‹

タグ: ダンゴムシ錦織公園甲殻類等脚類

関連記事

theme : 散策・自然観察
genre : 趣味・実用

ワラジムシのようでワラジムシでない。それはニホンヒメフナムシ。


 生きている姿を自然の中で見てみたい動物があります。

 中には「なんだそれ?」と知名度のないマイナーな動物もあると思います。
 もちろん知名度が高くて多くの人も共感してくれる動物もあるでしょう。
 そして「どうして?」と不思議に思われる動物もあると思います。

 多分「どうして?」と言われる動物の一つが、ニホンヒメフナムシ(日本姫船虫)です。



この記事には虫(ワラジムシやフナムシ)の画像があります。





 名前のとおりフナムシの仲間ですが、住んでいるのは海から遠く離れた山。
 落ち葉の下にいる小さな虫です。

 住んでいるところも食べ物も大きさも形も、簡単に言うとワラジムシ(草鞋虫)。
 でもフナムシです。

 それほど珍しい生き物ではないようですが、見たことがありません。
 だから今までダンゴムシやワラジムシと思っていた虫の中に紛れ込んでいたのではないか、と気になっていたのです。



ツルツルピカピカのワラジムシ?
ツルツルピカピカのワラジムシ?




 そのニホンヒメフナムシにやっと出会うことができました。

 錦織(にしこおり)公園ですみれを探していたとき。
 遊歩道のために切りくずして崖になった面をはいまわるワラジムシを見つけました。

 しかし、そのワラジムシの背中はなんだかつるつるしていて光沢があります。

 そしておしりの部分から長いヒゲのような尾脚(びきゃく)が2本生えています。
 これもワラジムシっぽくありません。

 どちらかと言うと、フナムシに似ています。

 まさか?!



フナムシ[矢倉干潟]
節足動物門-甲殻亜門-エビ綱-等脚目-ワラジムシ亜目
     -フナムシ科-フナムシ属 フナムシ[矢倉干潟]




 ということで追いかけて写真を何枚も取りました。

 その日はスミレ仕様の用意で、虫を観察する道具は持ってきていません。
 小さい穴の中に隠れるまで何枚も写真を撮りました。

 家で確認してみると……

 はたして、ニホンヒメフナムシでした。



ニホンヒメフナムシ[錦織公園]
節足動物門-甲殻亜門-エビ綱-等脚目-ワラジムシ亜目
     -フナムシ科-ヒメフナムシ属 ニホンヒメフナムシ[錦織公園]




 ワラジムシによく似ているヒメフナムシのわかりやすい特徴は、つるつるした背中、頭の白い模様、そして長く伸びた2本の尾脚。

 尾脚は近い仲間のワラジムシやダンゴムシにもありますが、短いのです。
 フナムシは長いのが特徴。

 ニホンヒメフナムシもフナムシの仲間ですので、この尾脚が長いのです。



ワラジムシ
節足動物門-甲殻亜門-エビ綱-等脚目-ワラジムシ亜目
     -ワラジムシ科-ワラジムシ属 ワラジムシ




 これでワラジムシによく似たフナムシを見ることができました。

 次はダンゴムシによく似たタマヤスデ探しです。



››この記事のはじめに戻る‹‹

タグ: ニホンヒメフナムシヒメフナムシフナムシ甲殻類ワラジムシ等脚類錦織公園

関連記事

theme : 散策・自然観察
genre : 趣味・実用

二十四節気・七十二候
プロフィール

ノート

Author:ノート
都会の植え込みから自然あふれる山まで。
フィールドワーカーのノートが生き物たちとの出会いを書いています。

検索フォーム
カレンダー
04 | 2023/05 | 06
- 1 2 3 4 5 6
7 8 9 10 11 12 13
14 15 16 17 18 19 20
21 22 23 24 25 26 27
28 29 30 31 - - -
最新記事
月別アーカイブ
最新コメント
リンク
BLOG & NEWS | 動物プロダクション SCIENCE FACTORY ltd.
けろんの100円で昆虫採集!
相生山からのメッセージ
ななこの『生き物のお世話』ブログ
雑記帳~身の回りの出来事やら自然やら~
とある昆虫研究者のメモ
ACTOW
徳川広和・恐竜・古生物・模型・フィギュア作品ギャラリー
コトラ&ミーのこんにちは ご近所さん
すみれ奏へようこそ
そぞろ歩き
デジカメ・昆虫・写真
くろねこのチラシの裏
どくだみ荘日乗
故郷の廃家
とらログ
ようこそ大阪市立自然史博物館へ
インターネットミュージアム
いきもの を ぱちり!
管理画面
メールフォーム

名前:
メール:
件名:
本文:

QRコード
QRコード
RSSリンクの表示
最近記事のRSS
最新コメントのRSS
最新トラックバックのRSS