毎年冬鳥を見に行っている狭山池。
大阪狭山市にある、日本一古いダム式溜池といわれ、溜池が多い南大阪の中でも二番目の大きさと言われます。
カモ類を中心とした冬鳥が多く、そして周りに遮るものがなく見やすい池です。
狭山池毎年冬には水を減らし、3月半ばにはもとに戻しますが、2017年は3月末になっても少ない!
あちこちで池底が見え、残った池面に鳥影はほとんどありません。
しかしこんな時には、日頃はあまり見かけない、浅い瀬や水際によくいるシギやチドリがみられるかもしれません。
はたして、西除川が流れ込むところが砂が敷き詰められた川原のようになっていました。
西除川流入部 川原のように見える部分はいつもは水の底
白い翼の鳥が飛んでいました。
そこそこ大きくて首が短い鳥なので、カモメかな、と思いました。
ところが、地面に降り立った途端、見えなくなりました。
カモメなら白い姿が見えるはずです。
おかしいと思って望遠で写した画像を拡大してみると。
いました!
ケリ(鳧)です。
砂の上では保護色
ケリはチドリ科タゲリ属のハトくらいの大きさの鳥。
でも足が長いので、ハトよりも大きく見えます。
渡り鳥ですが、渡らず同じところに居続ける留鳥もいます。
たたんだ羽は暗い褐色。
翼の裏はよく目立つ白なのに、池底の砂の上では保護色となって、どこにいるのかわかりません。
田んぼで見たとき変な色とは思っていましたが、まさかこんなところで保護色になっているとは思いませんでした。
よく見ていると、2羽いるようです。
微妙な距離感の2羽
並んで歩いていたかと思うと、離れていってしまいます。
ちょっと離れたところからもう1羽の頭の上を飛わざとらしくびます。
縄張り争いのようにも見えますが、なんか緊迫感がなく、妙です。
あまり接近しませんし、頭の上を飛ばれたケリも逃げようともやり返そうともしません。
もしかして、ディスプレイ?
鳥のプロポーズ?
横に並んで
飛び上がって
2羽で舞って
並んで歩いていきました
ケリの繁殖期は3月から7月。
日本でも繁殖するそうなので、たぶん、そうでしょう。
でも、ケリは絶滅危惧種。
環境省ではDD(情報不足)ですが、大阪ではNT(準絶滅危惧)。
運が良かったようです。
今年の春の狭山池は、水鳥がほとんどいませんでしたが、チドリの恋の舞台になっていました。
■参考外部リンク■
大阪府/狭山池ダム
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