もう原始的とは言わせない? ナミウズムシ
錦織公園で見つけたナミウズムシ。
通称プラナリア。
結構面白くて変な生き物です。
分類をカブトムシや人間と比べて見ましょうい。
ナミウズムシ | カブトムシ | 人間(ヒト) | |
---|---|---|---|
界 | 動物界 | ||
旧口動物 | 新口動物 | ||
上門 | 冠輪動物上門 | 脱皮動物上門 | |
門 | 扁形動物門 | 節足動物門 | 脊索動物門 |
綱 | ウズムシ綱 | 昆虫綱 | 哺乳綱 |
目 | ウズムシ目 | 甲虫目 | 霊長目 |
亜目 | ウズムシ亜目 | カブトムシ亜目 | 直鼻猿亜目 |
科 | サンカクアタマウズムシ科 | コガネムシ科 | ヒト科 |
属 | ナミウズムシ属 | カブトムシ属 | ヒト属 |
見てのように人間とは思いっきり遠くて、カブトムシともかなり遠い生きものです。
ナミウズムシのような扁形動物(へんけいどうぶつ)の特徴は、呼吸器も循環器も無いということ。
消化器は一応はありますが、入口と出口は同じ、袋状になって体の中に広がっているだけ。
食べ物は袋の中に広がり、吸収されます。
呼吸は体の表面で行います。

このような仕組みの欠点は、体を大きくすることができないこと。
ですからほとんどが小さく、長さが1mを超すようなオオミスジコウガイビルでも幅は1センチもありません。
ナミウズムシも含まれるプラナリアの仲間は、体がバラバラにされても、それぞれが一つのプラナリアに成長できます。
それも、このような単純な仕組みだからかもしれません。
それでも頭はあり、2つの目や神経が集まった脳もあります。
頭の上に2つの白い部分があり、中には瞳のような黒い点があります。
ちょっと寄り目のようにみえて可愛いのですが、光を感じる程度で、人間のように物の形が見えるわけではありません。

観察してみると、意外と動くのが早く、泳ぐようにスイスイと這っていきます。
小さなケースの縁から逃げようとするのですが、さすがに水のないところへは行けないようです。
一緒に捕まえた甲殻類のミズムシは逃げていってしまいましたが。

呼吸器も循環器もないような単純な体の作りで、原始的な生き物とされています。
でも、気がつかないだけで、当たり前の生き物として繁栄しているのですから、原始的というより、複雑にする必要がないほど十分な作りなのでしょう。
ナミウズムシ、おそるべし。
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