ちょっと早いかなと思ったのですが、今年は暖かいのでもしかしたら、と思い行ってみました。
すると。
去年と同じとこで生えていました。
キノコが。
ツバキキンカクチャワンタケ。
真冬でも見かけるツチグリや、年中見られるサルノコシカケやキクラゲの類を除けば、今年最初のキノコのような気がします。
ツバキキンカクチャワンタケ
漢字で書くと「椿菌核茶碗茸」。
「椿菌核茶椀茸」と書かれることもあるようですが、木は味噌汁椀、茶碗は陶器磁器が多いように思うので、「椿菌核茶碗茸」にします。
名前のように茶碗のような形のキノコ。
ふつう、キノコというと下向きに開く傘型をイメージするかもしれませんが、傘が強風でひっくり返ったような形をしています。
それだけでなく、胞子は上に向かって開いた茶碗の内側にできます。
イメージとは逆なのがおもしろい。
お碗状のツバキキンカクチャワンタケ
名前のようにツバキを食べるキノコですが、ツバキの木の上にはできません。
生えるのは地面の上。
ふしぎです。
菌がつくのはツバキの花。
そのため、花の見栄えを悪くする病害菌とされています。
やがて花は落ちます。
そしてその花が土に埋もれ、土の中の花に菌核というかたまりをつくって翌年キノコを出します。
ちっちゃく地味な色で目立ちません
とありますが、ツバキキンカクチャワンタケの柄は数センチ、長ければ10センチくらいになることがあります。
たった数ヶ月で花びらがそんなに埋もれるとは考えられません。
1.花から栄養を取りつつ、菌核を守るために花びらよりも深いところに作った。
2.花が深く埋まるため数年待ってからキノコになる。
3.偶然深くうもることができた花からキノコになった。
4.実は地面に埋まらなくても大丈夫。
2と3の条件がそろうのはかなり確率が低そう。
生えてる場所ではたくさん見つかるので、1番と4番?
胞子ができる子嚢盤(しのうばん)を拡大するとわりとつるつる
ともあれ、見た目もそうですがちょっと変わったツバキキンカクチャワンタケ。
実は、けっこう人気があるキノコだったりします。
庭や近所の公園にツバキが咲いていたら、木の下をじっくりみると、そこに生えているかもしれません。
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