春にしか現れないまるで寄生植物のようなツクシの実の姿は、
春。
いろいろな植物が色んなところから顔をのぞかせています。

これは、ツクシ。
シダの仲間。
植物ですが、花も咲かず、種もできず、キノコのように胞子で増えます。
シダの仲間には胞子を飛ばすための葉と、光合成をするための葉があります。
光合成をする葉に胞子をつけるものもありますが、ツクシは完全に分業したタイプ。
緑色をしていないので光合成はやめ、春先に一気に成長し、すぐに胞子をとばし、あっという間にしおれてしまいます。

そして光合成をするスギナが現れます。
ツクシとはあまり似ていないスギナは、実は同じ植物だったのです。
たとえるなら、ツクシは花でスギナは葉と枝。
そして茎は地面の下。
見えないところでじわじわと勢力を広げていたりします。

春先に現れ、一瞬で消えてしまうツクシですが、実は春から秋まで茂っているスギナの一部でした。
ツクシが含まれるトクサの仲間が現れたのは3億年くらい前。
大絶滅を4度も乗り越えてきたしたたかな植物です。
スギナ
杉菜,接続草
Equisetum arvense
シダ植物門 トクサ綱 トクサ目 トクサ科 トクサ属

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