【 寄生植物】

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銀竜草が減ってちょっと残念な今年の梅雨の金剛山

 梅雨も後半。
 ギンリョウソウの季節です。
 ということで、金剛山に行ってきました。

 ギンリョウソウは金剛山では梅雨のころに現れる真っ白な植物。
 光合成をやめてしまい、地下でいろいろな植物とネットワークを作っている菌類に寄生している植物。
 漢字では「銀竜草」。
 鱗片状の葉をつけた茎とその先につく花を白い竜に見立てたもの、と言われます。
 ということで、竜ぽいようなな気がする銀龍草です。




 金剛山でギンリョウソウというと、メインルートの千早本道。
 三合目をすぎたあたりから山頂まで、登山道の左右の落葉の中や土留めの丸太の下から顔を出します。
 ところが、ここ数年千早本道の改修が進み、すっかり減ってしまいました。
 この日も最初に見かけたのは四合目を過ぎたあたり。
 その後は八合目まではほとんど見かけません。
 残念です。

 といっても、金剛山からギンリョウソウがなくなったわけではありません。
 時間がたては千早本道にも戻ってくるでしょう。
 きっと。

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「腐生植物」はちょっと、いやかなり誤解を招いているにちがいない 銀龍草と田代蘭

 ちょうど梅雨の頃。
 森のなかで真っ白な植物が花を咲かせます。
 ギンリョウソウ(銀龍草)とタシロラン(田代蘭)。
 ただし、ギンリョウソウは山での話で、平地なら1ヶ月から2ヵ月前になりますが。

ツツジ科のギンリョウソウ

 植物は緑。
 緑色の葉緑体で光合成をするので緑色。
 白いということは、葉緑体がない、光合成ができないということ。
 それは植物にとって生きるためのエネルギーとなり、体を作るために必要な糖がつくれないということ。
 つまり、葉緑体がないと生きてはいけません。

ギンリョウソウが生える場所

 ギンリョウソウもタシロランも、森や林の落葉が厚く積もったところによく生えるので、落葉を分解して栄養を得ていると考えられました。
 ところが、植物は植物を分解することはできません。
 植物を分解できるのはキノコやカビなどの担子菌くらい。
 ということで、落葉を分解する菌類(腐生菌)から栄養をもらう植物ということで、「腐生植物(ふせいしょくぶつ)」。

ラン科のタシロラン

 ところが、菌類から栄養をもらっているところまであっていたのですが、その菌類は落ち葉や腐葉土と関係のない菌類でした。
 地面の下にはが菌糸を張り巡らし、樹木に水やミネラルを渡すかわりに木が作った栄養をもらう共生関係の菌類がいます。
 そういう菌類を菌根菌といいます。
 菌根菌にはキノコをつくるものもあり、マツタケも菌根菌のひとつです。

タシロランが生えるところ

 その菌根菌から栄養をもらっているのが腐生植物。
 簡単にいえば菌類に寄生しているわけです。
 しかも、菌類が共生している樹木がつくった栄養をもらっているので、間接的に樹木に寄生しているともいえます。
 ですから、腐葉土を分解するどころか、結構図々しい寄生植物だったのです。

 ということで、こういった性質からおもいっきり離れている「腐生植物」という呼び名は、そろそろ変えたほうがいいかもしれません。

 とこが、タシロランについて、寄生する菌類が菌根菌ではないという情報を見つけました。
 寄生するのは、落葉を食べる腐生菌。
 腐生菌に寄生しているとすると、樹木は関係ありません。
 現在の「腐生植物」の意味には合致します。
 ただ、本来「腐生」というのは、動物や植物の遺体などを分解(食べる)する菌類を指します。
 タシロランは菌類に寄生しているだけで落葉などを分解しているのでありませんから、やっぱり「腐生植物」という言葉は、タシロランにも似合わないと思います。
 たとえば、植物を食べる草食動物を食べる動物は、肉食動物です。
 間接的に植物を食べているからと言って草食動物と呼ぶことはありません。
 タシロランも同じ。
 間接的には落葉を食べていることになりますが、直接には菌類に寄生していますから。
2016/07/17加筆

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今年は大豊作?のナンバンギセル

 お彼岸の錦織公園でナンバンギセル咲いています。


緑色をしていない完全寄生植物のナンバンギセル

 自生していたものか、移植されたものかわかりませんが、今は「自生」状態になっているようです。
 ナンバンギセルはイネ科植物、特にススキに寄生する一年草。
 光合成をしない全寄生植物なので、地面の上に出てくるのは花だけ。
 それもあっという間に種ができて、あっという間に枯れてしまいます。


ササ様のイネ科植物の根元のナンバンギセル

 公園ができた時にはあちこちにススキがあったようですが、遷移が進んですっかりへってしまいました。
 ということで、ナンバンギセルが生えているのはススキがたくさんある河内の里。
 ヒノキ林の下のススキと、畑の前にあるイネ科植物の中。


定番ススキの根本のナンバンギセル

 ヒノキの下のススキの周りには毎年生えていましたが、今年はチジミザサのようなイネ科植物にも生えています。
 ナンバンギセルは一年草。
 毎年生えると同じ所に生えるとは限りませんし、その数も年によって変わります。
 今年のナンバンギセルはたくさん咲いていますが、来年はどうでしょうか。

■参考外部リンク■
錦織公園 | 大阪府富田林市 大阪府営公園

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雪の中の黄緑色の瑞々しい実 金剛山の宿り木


 今年も何度も溶けている金剛山の雪ですが、2月になってからはなんとか溶けずに残っています。

 もちろん、木にも雪が。



 金剛山山頂の広葉樹は、落葉樹ばかり。

 そのなかで珍しい常緑樹の一つが、ヤドリギ。

 ほかの樹木に寄生する植物。

 葉緑体を持ち、自分で栄養を作れるので「半寄生植物」とも言われています。



金剛山山頂広場のまだ小さいヤドリギ
金剛山山頂広場のまだ小さいヤドリギ
宿主はヤマハンノキ?




 木の上で丸くかたまり、葉も落ちないので雪がよくつもっています。



雪がつもりやすいヤドリギ
雪がつもりやすいヤドリギ




 そして冬のヤドリギというと、実。

 ヤドリギは実を鳥に食べてもらい、糞と一緒に種が出ることで、広がっていきます。

 ですから、食べ物が少なくなる冬にあえて実をつけると考えられています。

 ほかの木から勝手に水をもらい、足場ももらい、なかなか要領よくやっているように見えます。

 でも鳥に食べられないことには芽を出すことができないと言われていますので、それほど要領よくないのかもしれません。



みずみずしくておいしそうなヤドリギの実
みずみずしくておいしそうなヤドリギの実




 夏はとりついている木(宿主)の葉で隠れてよく見えませんが、葉が落ちた冬にはよく目立ちます。

 冬でも葉を落とさないのは、鳥に見つけてもらうためかもしれません。

 もし、真冬に見を一つもつけていないヤドリギがあったら、それは、雄株かもしれません。



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とっても小さな体にきっと秘密がいっぱい ナンバンギセルの種


 9月に咲いていたナンバンギセル

 10月下旬になってもまだ咲いていました。



10月下旬の花は丈が低くなっています
10月下旬の花は丈が低くなっています




 そして9月に咲いていた花はには種ができていました。

 花の根元が大きく膨らんでいます。

 中には裂けて種が見えているものもあります。



種が出来上がったナンバンギセルの実
種が出来上がったナンバンギセルの実




 中にたくさん詰まっているホコリのようなものが種。

 大きさは数分の1ミリ。
 とても小さな種です。

 ちょっと触っただけふわふわと飛んでいきます。

 ヤドリギのように鳥を使うのではなく、風まかせなので、数を多くして確率の低さを補おうというのでしょう。

 ナンバンギセルは自分で栄養をつくれない全寄生植物。

 寄生する(宿主となる)単子葉植物がないと生きていけません。



黄色い小さな粒がナンバンギセルの種
黄色い小さな粒がナンバンギセルの種




 気になるのは種がとてもとても小さいこと。

 これでは中身は胚だけで、成長するための栄養はまったくないでしょう。

 種が落ちた所に寄生に適した単子葉植物がなければ発芽もできないにちがいありません。

 となると、発芽するのは宿主がいるとはっきりした時だけ。
 とりあえず芽を出して探している余裕はないはず。



 宿主が出す物質を感じて発芽するそうですが、それでも1ミリにも満たない種で宿主にたどりつけるのでしょうか。

 よくわかりませんが、きっと何か想像を超えるような秘密があるにちがいありません。



タグ♦ ナンバンギセル ヤドリギ 寄生植物

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秋の尾花と思ひ草 いつまでもと願い


 ナンバンギセル、咲きそうです。

 ススキなどのイネ科植物に寄生する一年草。

 奈良時代には「思ひ草(おもいぐさ)」と呼ばれていました。

 当時「尾花(おばな)」と呼ばれたススキの根本でうつむいて咲く姿を、思い悩む姿に例えたもの。



ナンバンギセル(南蛮煙管)Aeginetia indica
双子葉植物綱 ゴマノハグサ目 ハマウツボ科 ナンバンギセル属
一年草
寄生植物
万葉名:思ひ草(おもいぐさ)





 環境省のレッドデータブックにも、大阪のレッドデータブックにも記載はされていませんが、どこにでもあるという植物ではありません。

 ほこるススキの根元でひっそりと思い悩むように咲いている花。

 いつまでも咲いていてほしいと思います。



タグ♦ ナンバンギセル 寄生植物

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梅雨の金剛山のたのしみ。まっしろな銀竜草


 梅雨に入って金剛山もギンリョウソウの時期になりました。

 ギンリョウソウはツツジ科ギンリョウソウ属、山の日の当たらない林床などでひっそりと咲く小さく真っ白な植物です。

 葉は小さく茎と同じように真っ白。

 つまり、葉緑体を持たない腐生植物(ふせいしょくぶつ)です。



腐生植物のギンリョウソウ
腐生植物のギンリョウソウ




 「腐生植物」は、積もった落ち葉が菌類(きんるい)などに分解された腐葉土などから栄養をもらう植物。
 と思われてきました。

 現在は、地面の下に広がる樹木と共生関係にある菌類のネットワークから栄養をもらっている、寄生植物であることがわかってきました。

 葉緑体を持たずほかから栄養をもらっているので、緑色の元になる葉緑体がいらないから真っ白な姿なのです。



真っ白なギンリョウソウ
真っ白なギンリョウソウ




 「腐生植物」という文字のイメージからか、ギンリョウソウは広葉樹林内に生えると思われることもあるようです。

 ところがギンリョウソウが寄生する菌類は松や杉のような針葉樹とも共生しますので、必ずしも広葉樹林にだけ生えるわけではありません。

 実際金剛山でもギンリョウソウは広葉樹林から針葉樹林までいろいろなところにはえています。



落ち葉を見ればわかるように針葉樹林のギンリョウソウ
落ち葉を見ればわかるように針葉樹林のギンリョウソウ




 ギンリョウソウは多年草なので毎年同じ所で咲きます。

 金剛山でギンリョウソウが咲く場所はいくつもありますが、見やすく安全なところというと、やはりメジャールートの千早本道。

 三合目あたりから山頂までところどこで生えていましたが、最近の大規模な改修のためすっかり見かけなくなってしまいました。



登山道でも咲いているのでよく踏まれます
登山道でも咲いているのでよく踏まれます




 改修から外れてギンリョウソウが残り、ほかのルートからでも見に行きやすいところが八合目から山頂まで。

 杉林の中をまっすぐ登っていく近道も笹薮の中に生えていますが、ちょっと見にくいのが欠点。

 八合目からの山腹ブナ林ルートの方は山側の切り崩した所で咲いています。



千早本道ブナ林ルートのギンリョウソウ
千早本道ブナ林ルートのギンリョウソウ




 花が咲いて実がなったらあっといまに枯れてしまうギンリョウソウ。

 1年のうちほんのわずかの間しか地面の上に現れない真っ白なギンリョウソウ。

 梅雨の金剛山の楽しみの一つです。



金剛山のギンリョウソウの画像は別館【いきもの を ぱちり!】
【梅雨に出会える真っ白なギンリョウソウ】にもあります。



タグ♦ ギンリョウソウ 梅雨の花 金剛山の植物

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