【 大阪大学総合学術博物館】

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大昔の大恐竜から今の巨大ワニまでぎっしり詰まった「巨大ワニと恐竜の世界」大阪大学総合学術博物館


 ティラノサウルスをはじめとした恐竜や爬虫類(はちゅうるい)の化石や骨を展示している特別展が、大阪府豊中(とよなか)市の大阪大学総合学術博物館の待兼山(まちかねやま)修学館で開かれています。



大阪大学総合学術博物館待兼山修学館
大阪大学総合学術博物館待兼山修学館
 博物館と言うよりも、大学の研究棟のような雰囲気の建物の3階で特別展は行われています。

 恐竜とワニという親戚同士の戦いの歴史がテーマのようで、各コーナーには同じ時代のワニと肉食恐竜と、草食恐竜などが並んでいます。

 決して広いとはいえず、天井も普通のビルと変わらないほどにも関わらず、巨大生物の恐竜がぎっしり。



 展示は恐竜が繁栄した中生代、その一番最初の三畳紀(さんじょうき)から始まります。

 ワニも恐竜も誕生したのが三畳紀。
 三畳紀の恐竜はすでに二本足で立ち恐竜の姿をしていましたがまだ人間よりも小さいものばかり。
 逆にワニは大型で水辺ではなく陸上で生活していました。



 そして有名恐竜がひしめくジュラ紀後期へと突入。

 草食恐竜のカマラサウルスの子供と同じ時代にいたワニのゴニオフォリスが並んでいます。

 この頃には恐竜が巨大化し、逆にワニは水辺へと追いやられていました。

 三畳紀とジュラ紀の間に生き物の大絶滅があり、それでワニと恐竜の立場が逆転したのかもしれません。



ジュラ紀後期コーナーのカマラサウルスの子供
ジュラ紀後期コーナーのカマラサウルスの子供




 白亜紀(はくあき)前期のコーナーで目を引くのがアマルガサウルス、
 背中に長い(とげ)を生やした草食の恐竜です。

 天井に背中の刺が突き刺ささっているような姿は肉食恐竜のような迫力があります。

 そして復元されたカルカロドントサウルスの頭。
 目があるので頭蓋骨(ずがいこつ)とは迫力が違います。

 その前にいるのがワニのサルコスクス。
 頭だけですが大きな口を開けています。

 陸上は恐竜に明け渡しましたが水辺でワニは巨大化し、口の大きさはカルカロドントサウルスに負けていません。



白亜紀前期コーナーのアマルガサウルスとカルカロドントサウルス
白亜紀前期コーナーのアマルガサウルスとカルカロドントサウルス




 そして恐竜が絶滅する白亜紀後期コーナー。

 すごいのがティラノサウルスと並ぶ巨大肉食恐竜のタルボサウルスの全身骨格。

 全長10メートルを超える恐竜が高さが3メートルもない空間にどうのうように展示されているのか。

 それは足を折り曲げた状態。
 ちょうど2011年の夏に東京の科学博物館で行われた「恐竜博2011」のトリケラトプスを待ち構えるティラノサウルスとよく似ています。

 でっぷりとしたお腹を地面につけている姿はユーモラスですが、顔が人間の目線の位置に下がってくるので、またちがった迫力があります。



白亜紀後期コーナーの寝そべるタルボサウルス
白亜紀後期コーナーの寝そべるタルボサウルス




 白亜紀というとティラノサウルスやトリケラトプスが有名ですが、もちろんここにもあります。全身ではありませんが。

 ティラノサウルスの頭は(にら)み合うように巨大にワニのディノスクスと向き合っています。

 ティラノサウルスというと巨大な肉食恐竜で有名ですが、それに負けないくらいの大きさがあったワニのディノスクス。
 恐竜を食べていた形跡が見つかっているそうです。
 確かに短くて太くて頑丈そうな歯は、魚よりももっと大きくて硬い肉を食べていたような気がします。
 水辺で出会ったとしたら、ティラノサウルスも食べられたかもしれません。

 そしてこのあとは常設展のマチカネワニコーナーへと続きます。



白亜紀後期コーナーの睨み合うディノスクスとティラノサウルス
白亜紀後期コーナーの睨み合うディノスクスとティラノサウルス




 もちろんここに書ききれていない恐竜や爬虫類もいっぱいます。

 同じ時期に大阪でティラノサウルスを展示している自然史博物館よりもはるかに狭い展示室ですが、展示されている恐竜などの種類はこちらのほうがはるかに多いという、「奇跡の展示」です。



 5月26日の土曜日には恐竜復元のワークショップがありますが、事前申し込みが必要で、締め切りは5月8日必着。
 興味のある方お急ぎを!

 入館料は無料です。



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巨大ワニに巨大恐竜が戦いを挑みにやってきた?「大阪大学総合学術博物館 巨大ワニと恐竜の世界展」


 大阪市の長居(ながい)公園にティラノサウルスなどの恐竜がやってきていますが、大阪では恐竜が集まっている場所がもう一つあります。

 それが2012年4月7日から6月30日まで開かれている「大阪大学総合学術博物館 第5回特別展 巨大ワニと恐竜の世界 ―巨大爬虫類(はちゅうるい)2億3千万年の攻防―」展。

 なんか長い名前ですが、阪大の博物館に巨大ワニと恐竜が展示されているようです。



 博物館があるのは大阪大学。通称「阪大(はんだい)」。
 場所は大阪の豊中市(とよなかし)待兼山(まちかねやま)町。

 「マチカネ」と聞いて巨大ワニを想像した人は、正解です。

 50万年前の大阪を歩き回っていた巨大ワニのマチカネワニが見つかった場所が、この阪大です。



 恐竜とワニは爬虫類の中でもわりと近い種類で、カメ、トカゲやヘビ、そして首長竜、カメが分かれたあとで、恐竜とワニが分かれました。

 恐竜が進化した鳥を除けば、恐竜に一番近い親戚かもしれません。



 恐竜が誕生した中生代(ちゅうせいだい)三畳紀(さんじょうき)

 そのころ恐竜は同じ爬虫類で親戚のワニの先祖と陸上の覇権(はけん)を争っていたのです。

 この対決に戦いで決着がついたのかどうかはわかりませんが、三畳紀末の大絶滅で恐竜と争っていたワニの先祖は絶滅、恐竜は生き残り、ジュラ紀と白亜紀(はくあき)の陸上で大繁栄をしました。



 その恐竜も中生代の終わりと共に絶滅しますが、ワニは生き残りました。

 そして哺乳類が恐竜の地位を奪っても陸と水の間でしぶとく生き残り、中には巨大化するものもいました。

 その一つがマチカネワニ。
 今から50万年前の大阪に住んでいた巨大ワニです。



待兼山から見つかった巨大なマチカネワニ
待兼山から見つかった巨大なマチカネワニ
画像は大阪市立自然史博物館にあるレプリカ




 阪大の博物館のホームページやチラシによると、恐竜を滅ぼした大絶滅を乗り越えたワニから、中生代の覇者恐竜と争ったワニの祖先たちの戦いの様子を、恐竜とワニが分かれた三畳紀までさかのぼっていく展示のようです。



 2010年から2011年にかけてあった「地球最古の恐竜展」とよく似たコンセプトですが、三畳紀にしぼった「地球最古の恐竜展」に対して、「巨大ワニと恐竜の世界」では中生代から現代に至るまで長い恐竜やワニの変遷を見ることができるようです。

 さらに大阪初公開のものもあるということなので、これは見に行かなければ!

 しかも入場無料!
 ただ、日曜日とゴールデンウイーク以外の祝日が休館というのが、ちょっとマイナスかもしれませんが……

 開催中に恐竜に関するレクチャーやティラノサウルスの復元などのワークショップもあるので、その日が狙い目かもしれません。



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