【 和泉葛城山】

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〔よりぬきタグ〕 ◊巨古老樹◊金剛◊恐竜◊高野◊棚田◊錦織

初冬の天然記念物の森のきのこ

.
 11月初旬。

 初冬の和泉葛城山でキノコをみました。

 大阪と和歌山の府県境にある和泉山脈の低山のひとつ。

 山頂付近には天然記念物のブナ林がひろがります。

 その無難リの中で出会ったキノコたち。

 キノコの季節と言われるのは秋ですが、雪が積もらないところでは年中何かのキノコを見ることができます。



まだ葉が落ちきっていない初冬の和泉葛城山
まだ葉が落ちきっていない初冬の和泉葛城山




クリイロチャワンタケ?
菌界 子嚢菌門
チャワンタケ綱 チャワンタケ目 チャワンタケ科 チャワンタケ属

クリイロチャワンタケ?
 チャワンタケの仲間は茶碗のように上が開いて真ん中がへこんだ形をしています。

 もともとキノコは見分けるのが難しい上に、チャワンタケにはよく似たものが多いので間違っているかもしれません。

 ただチャワンタケの仲間だとは思います。

 木についていたので、木を分解して食べる腐朽菌(ふきゅうきん)の一種でしょう。



菌界 担子菌門
菌蕈綱 ニセショウロ目 ツチグリ科 ツチグリ属

ツチグリ
 ツチグリは里山のようなところなら見られるわりとありふれたキノコです。

 まるで得体のしれない宇宙生物のようですが、もとは丸いボール型。

 外側の部分がホールケーキを切り分けるように中心から三角形に開いていき、星形の座布団になります。

 残った丸いものは胞子が詰まった袋。

 雨粒などがあたった衝撃などを利用して、胞子を吹き出します。



 どちらもキノコらしくない形をしていますが、チャワンタケは子嚢菌(しのうきん)門、ツチグリは担子菌(たんしきん)門。

 門がちがうちょっと遠い関係のキノコ。

 子嚢菌は子嚢と呼ばれる小さな袋の中に胞子を作るキノコで、よくイメージされる傘があるキノコ型をしていません。

 つまりキノコ型のキノコは担子菌門になりますが、ツチグリのようにキノコ型をしていないものもあります。

 ということで、見た目だけで単純に分類することは難しいようです。



 ツチグリは冬でも現れますし、他のキノコとちがって腐らずに乾燥して残ることもあります。

 冬の里山を歩くときには、ちょっと足下をみると、星座布団のキノコが転がっているかもしれません。



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タグ: チャワンタケツチグリキノコ冬のキノコ和泉葛城山

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数百兆円のおめでたい木があった!和泉葛城山


 大阪と和歌山にまたがる和泉葛城山。

 山頂から大阪側には天然記念物のブナ林が広がります。



 初冬の葛城山。

 山頂ブナ林とヒノキ植林帯の境あたり。

 薄暗い斜面に赤いものが。

 丈の低い常緑樹のてっぺんに赤い実がいくつもなっています。

 それが林床一面に。



林床に広がる赤い実の小さな木
林床に広がる赤い実の小さな木




 赤い実の小さな木は、金剛山でも出会ったミヤマシキミ(深山樒)

 ムクロジ目ミカン科ミヤマシキミ属の常緑低木。

 別名「億両(おくりょう)」。

 ツツジ目サクラソウ科ヤブコウジ属のマンリョウ(万両)の1万倍。



ミヤマシキミ
ミヤマシキミ




 マンリョウは縁起物の木として好まれますが、その1万倍。

 しかも数十株、いや100株を超えるような大群落。

 百億両!

 「両」は江戸時代のお金の単位。

 今のお金に換算すると6万円とも言われます。

 とすると、なんと600,000,000,000,000円!

 600兆円!

 とてつもなくお目出度い縁起物を見ることができました!



縁起物ですが実は……
縁起物ですが実は……




 ちなみに、全体が有毒。
 もちろん赤い実も。

 じゃあ、何のために目立つ実をつけているのか?

 ふしぎな木です。



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タグ: ミヤマシキミ赤い実冬の実小判シリーズ縁起物和泉葛城山億両

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天然記念物はギリギリのブナの森 特別展「和泉葛城山のブナ林」きしわだ自然資料館


 大阪泉州地域にある、きしわだ自然資料館で特別展「和泉葛城山のブナ林」がはじまりました。

 「ブナ」というと、日本で数少ない世界自然遺産のひとつ、白神山地が有名です。

 白神山地は青森県と秋田県にまたがる東北地方の山。

 そう。
 ブナは寒いところに育つ落葉樹なのです。



特別展入口のプレート
特別展入口のプレート




 それがどうして白神山地よりはるか南の大阪で行われるのかというと。

 あるのです。

 大阪にもブナが。

 しかも国の天然記念物。



ブナの標本
ブナの標本




 標高も低く、人里に近く、車で行くことができるところにあるブナ林。

 白神山地とまるで正反対のブナ林は、ブナ林が維持されるきるギリギリの環境にあります。

 ということは、ちょっとした事で大きなダメージを受けてしまいます。

 そのため長い間、調査や保護活動が続けられてきたのです。



 いくつも展示されているブナの切り株は、年輪がぎっちと詰まっていて、ブナの成長がとてもゆっくりなのかがわかります。

 ほかにもブナの特性や、日本中のブナの分布や比較など、和泉葛城山だけでなく日本中のブナについて知ることができます。



年輪がわからないほどぎっちり詰まったブナ
年輪がわからないほどぎっちり詰まったブナ




 この博物館は生きている状態の生体展示を積極的に行っています。

 さすがに生きているブナの巨木を展示するわけには行きませんが、ブナ林の生き物、中でもキセルガイなどカタツムリの仲間が生体展示されています。



 水を蓄えると言われるブナ林なので、和泉葛城山には多くのカタツムリがいます。

 カタツムリは遠くへ移動することが苦手で、同じ種でも地域によってちがいが出ることがあります。

 ということは、カタツムリは、生きていける環境が持続しなければいなくなってしまうということ。

 中には大阪で絶滅危惧種に指定されているものもいます。

 そういったカタツムリを絶滅させないためには、ブナ林を維持していかなければなりません。



生体展示のオオギセル
生体展示のオオギセル
RDB環境省カテゴリ:準絶滅危惧(NT)
大阪府カテゴリ:絶滅危惧I類(CR+EN)




 もちろん、ブナ林だけが多くの生き物を育むわけではありません。

 しかし、大阪では限られたところにしかないブナ林は、大阪では限られたところにしかいない貴重な生き物がいる場所でもあります。

 「ブナ展」ですが、ブナだけにとどまらない、いろんな生き物がいるブナ林ビオトープを教えてくれる特別展になっています。

 2015年2月1日まで開催中。



 そして特別展の後には2階の常設展も。

 ブナをはじめとする和泉葛城山の自然や地理の解説があります。



■参考外部リンク■
きしわだ自然資料館 - 大阪府岸和田市公式ウェブサイト:祭都きしわだ


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タグ: 「和泉葛城山のブナ林」ブナ和泉葛城山きしわだ自然資料館オオギセル

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鳥にも負けない大渡り アサギマダラ


 日本にはたくさんの(ちょう)がいます。

 そしてチョウの中には鳥のように渡りをするものもいて、中には日本を超えて外国まで行ってしまう種類もあります。

 そんな渡り蝶の中で人気があるチョウの一つがアサギマダラ(浅葱斑)。

 名前の通り、いくつもある黒く縁取られた枠の中が、鮮やかな浅葱色(あさぎいろ)の蝶です。



浅葱色(あさぎいろ)
日本の伝統色 和色大辞典



この記事にはチョウの画像があります。





 タテハチョウ科で長距離の渡りをするので有名な蝶です。
 もちろん名前の通り切れにナハネを持っていることも人気の一つでしょう。

 チョウとしては小さくはないものの、風に吹かれるとひらひらと吹き飛ばされそうですが、なんと日本本土から沖縄や台湾まで渡りを行うそうで、中には直線距離で1500kmも移動した蝶もいるそうです。

 すごい蝶ですが、そもそもどうして1500kmも移動したことがわかったのか、そっちのほうが不思議です。



羽を広げたアサギマダラ(紀泉山脈小堂峰付近2012年7月)
羽を広げたアサギマダラ(紀泉山脈小堂峰付近2012年7月)




 実はこれにはルールがあって、アサギマダラを捕まえた時には、羽に捕まえた場所や日時を記録し、再び放すのです。

 途中で捕まえた人も、マークを確認してからまた放し報告します。

 それを繰り返していくとアサギマダラの渡りのコースがわかるのです。



羽を閉じたアサギマダラ(紀泉山脈小堂峰付近2012年7月)
羽を閉じたアサギマダラ(紀泉山脈小堂峰付近2012年7月)




 もし、羽に記号が書かれたアサギマダラを捕まえたら、そっと放してあげてください。



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タグ: アサギマダラ渡り蝶夏の蝶紀泉山脈の蝶和泉葛城山

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松の根元でも咲いてました。和泉葛城山のギンリョウソウ


 他の植物の根と共生している菌根菌(きんこんきん)から養分をもらっているらしいギンリョウソウ(銀竜草)。

 ギンリョウソウが共生(それとも寄生?)しているのはベニタケ属の菌類。
 その菌類と菌根を作るのはブナ科、カバノキ科、ヤナギ科など。

 たしかにギンリョウソウは林床の薄暗いところで、近くに木が生えているところばかりで見かけます。



 なんか勝手に広葉樹の根元で咲くものと思っていましたが、ベニタケ属の菌類はマツ科の植物とも菌根をつくります。

 ということで、松の根元でギンリョウソウを発見。
 場所は和泉葛城山(いずみかつらぎさん)の山頂の八大竜王社の祠へ向かう参道の階段のところ。



落ち松葉の中のギンリョウソウ(和泉葛城山2012年7月)
落ち松葉の中のギンリョウソウ(和泉葛城山2012年7月)
花は咲き終わって実がふくらんでいます




 やっぱりギンリョウソウは間接的に松も好きなようです。



こんなところで咲いていました(中央の白い部分)
こんなところで咲いていました(中央の白い部分)




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タグ: ギンリョウソウ白い花夏の花和泉葛城山

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和泉葛城山 天然記念物のブナどんぐりは? 「梅雨の落果」


 本来は秋に落ちるはずのブナ(山毛欅)のどんぐりが、なぜか梅雨(つゆ)の時期に大量に落ちていた金剛山(こんごうざん)山頂付近のブナ林。

 このような現象がよく起きるのかどうかわかりませんが、これを「梅雨の落果(らっか)」と勝手に名付けました。

 「落果」とは、この実が熟す前に落ちてしまうことです。



2012年の金剛山ブナ林の「梅雨の落果」(モミジ谷東尾根)
2012年の金剛山ブナ林の「梅雨の落果」(モミジ谷東尾根)




 ブナのどんぐりは、豊作のあと何年か不作が続くサイクルでどんぐりをつけます。

 不思議なのはブナ林全体が同じタイミングで豊作・不作になること。
 理由はわかっていませんが、何かの方法でブナ林全体に「豊作にしよう」とか「不作になろう」とかの情報が行き渡っているかのようです。

 情報を伝えるというと、人間は声や文字を使いますが、植物はどちらも使えません。

 声を出せなく文字を持っていない昆虫などでは、フェロモンと呼ばれる物質を出して、情報を伝えています。

 つまり、それと同じ事をブナもしているのでしょうか。



ブナのドングリと殻斗
ブナのドングリと殻斗




 「フェロモン」といっていいのかどうかわかりませんが、植物が物質を出して外に働きかけをしていることは知られています。
 たとえばイモムシに葉を食べられた時、天敵のハチを呼ぶ物質を出したり。

 ですから、仲間の植物と一緒に行動するための物質があっても不思議はないでしょう。
 植物同士が「語り合う」物質です。

 今年の「梅雨の落下」も、そうした物質を使った金剛山のブナたちの「申し合わせ」の結果かもしれません。



 それを確かめようと和泉葛城山(いずみかつらぎさん)山頂付近の天然記念物のブナ林へと行きました。

 和泉葛城山は金剛山から岩湧山(いわきさん)を挟み西南西へ二十数キロ離れています。
 若干標高は低いものの、気候はそれほど変わらないと思います。
 もし今年の気候が「梅雨の落果」をもたらしたのなら、和泉葛城山でも大量にどんぐりが落ちているはずです。

 そうではなく、金剛山の「梅雨の落果」がブナたちの「申し合わせ」結果であれば、和泉葛城山では「梅雨の落果」が無いかもしれません。



 果たして和泉葛城山のブナ林は?

 「梅雨の落果」はありません。
 遊歩道やブナの根本の落ち葉の上にはどんぐりも殻斗も落ちていません。

 木道などにはいくらか落ちていますが、茶色のものばかりで殻斗のすり減った様子などから、去年の秋のもののようです。


 ということは、金剛山の「梅雨の落果」は気候ではなく、金剛山特有の理由があること。
 そしてブナの落果を促す物質は金剛山から二十数キロ離れた和泉葛城山へは伝わらないこと。
 この2つのことが考えられます。



和泉葛城山の木道に落ちていたブナのどんぐりの殻斗(2012年7月)
和泉葛城山の木道に落ちていたブナのどんぐりの殻斗(2012年7月)




 これはあくまで状況から推測したことでしかありませんが、なかなか興味深いことです。

 しかし、金剛山のブナたちが「梅雨の落果」を決めた理由についてはわかりません。

 ブナの不思議です。



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巨樹・古樹・老樹 その5 和泉葛城山の石仏ブナ


 大阪と和歌山の府県境で最も高い山、和泉(いずみ)葛城山(かつらぎざん)

 頂上にはこのあたりでは数少ないブナ(山毛欅)の森が残っています。

 ブナはあまり暖かいところを好まず、ここは「日本で最も南にあるブナ林」と言われ、国の天然記念物に指定されています。



 山頂から北側、大阪に向かっての斜面がブナ林となっていて、保護活動が行われています。

 山頂の祠を抜けて階段を少し下ったところから右手に道が整備されていて、ブナ林の中を横切っていくことができます。

 ここにはブナの大木が何本もあります。

 その中のひとつ。木道の展望デッキ近くのブナ。
 根元の近くに小さな石仏があります。



ブナの近くの石仏
ブナの近くの石仏




 そこで和泉葛城山の「石仏ブナ」と勝手に名付けました。



和泉葛城山の「石仏ブナ」(2012年3月)
和泉葛城山の「石仏ブナ」(2012年3月)




 ブナは樹皮がはがれにくく表面がつるりとしています。

 しかしそこは地衣類、特にシミのように薄く広がる痂状地衣類(かじょうちいるい)がいくつも輪になって張り付いています。

 それがまるでブナの模様のようです。

 幹に地衣類が張り付いてできる模様は、ブナが生まれ持った模様ではありませんが、ブナの大木には必ずといっていいほどあるので、巨木ブナ特有の模様です。



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