巨樹・古樹・老樹 その33 住吉大社の楠珺社の大阪市指定保存樹第9号の千年楠
摂津国一宮、住吉大社(すみよしたいしゃ)。
神功皇后(じんぐうこうごう)が住吉三神を祀ったことがはじまりと日本書紀に書かれていますので、少なくとも1300年以上の歴史があります。もちろんもっと古いはず。
場所は現在の大阪市住吉区。
上町台地の端になりますので、1000年以上前から陸地でしたし、南海トラフ地震の津波からも守られていたでしょう。

住吉大社の前は路面電車が走ります
それだけ古い神社だけあって、境内には大きな樹木がいくつもあります。
そのひとつが、境内社の楠珺社(なんくんしゃ)の千年楠。

樹齢1000年と言われるクスノキの御神木です。
大阪市の保存樹で、高さ18.5m、幹周り9.8m。
決して樹齢ほどの高い木ではありませんが、大きくまわりに広げた枝ぶりは、たしかに齢(よわい)を感じさせます。
このクスノキを祀るようにある楠珺社。
「楠」はクスノキのこと。
「珺」は王偏がつくように、美しい玉(ぎょく)のこと。
「玉(ぎょく)」は、中国文化圏で美しく価値のある「石」のこと。中国文化圏での宝石のことです。
「玉(ぎょく)」は古い書体では「王」と書きます。
「王様」の「王(おう)」は真ん中の横線が上の方にかたよって書くことで「玉(ぎょく)」と区別します。
ということで、「瑪瑙(めのう)」や「珊瑚(さんご)」のように美しい「石」を表す漢字には、王偏がよく使われるのです。
「王様のように偉く尊いから」ではありません。

楠珺社と千年楠
ところが楠珺社の祭神は宇迦魂命(うかのみたまのみこと)。
穀物の神様で、伏見稲荷大社の主祭神です。
名前と祭神がなんか一致しません。
不思議です。
1.一般に「巨樹」「古樹」「老樹」と認知されている樹木
2.その場所や地域の中で見た目が「巨樹」「古樹」「老樹」を感じさせる樹木
3.見た目が小さくてもその種として「巨樹」「古樹」「老樹」な樹木
4.地域の自然を愛する組織や団体などが「巨樹」「古樹」「老樹」と認めた樹木
5.その他IWOが「巨樹」「古樹」「老樹」と認めた樹木
■参考外部リンク■
HOME | 住吉大社
![]() |
タグ: 巨樹・古樹・老樹 クスノキ 千年楠 住吉大社 大阪市指定保存樹

- 関連記事
-
- 2015年の金剛山のブナは豊作? (2016/01/25)
- 巨樹・古樹・老樹 その33 住吉大社の楠珺社の大阪市指定保存樹第9号の千年楠 (2016/01/23)
- 巨樹・古樹・老樹 その32 京都府立植物園の洋風庭園のヒマラヤスギ その2 (2015/12/17)