和歌山の加太の海で出会った冬の海の鳥たち
大阪の南端の岬町に接した和歌山北端の和歌山市の加太(かだ)。
和歌山と淡路島に挟まれた紀淡海峡(友ヶ島水道)に面した、天然の海岸が続く場所。
そんな加太の漁港から城ヶ崎までのあいだで出会った冬の海の鳥たちです。

城ヶ崎から田倉崎へ続く加太の海
漁港にいた鳥
動物界 脊索動物門 鳥綱
セグロカモメ(背黒鴎)Larus argentatus
チドリ目 カモメ科 カモメ属冬鳥 魚類・昆虫・動物の死骸 | |
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港に停泊する漁船の上を飛んでいました。 カモメの仲間は意外と多く、しかも似ているものが少なくありません。 嘴(くちばし)の色、翼上面の色、腹の色、尾羽根の色、足の色、そして一般的な種類ということで、セグロカモメに落ち着きました。 | |
トビ(鳶)Milvus migrans
タカ目 タカ科 トビ属留鳥 魚類・小動物・動物の死骸 別名:トンビ タグ:トビ | |
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やっぱり海というと、トビ。 カモメと同じように漁のおこぼれをもらおうというのでしょうか、数羽空を舞っていました。 もちろん、このようなところにいるワシタカ類はトビですが、見分けるポイントは尾羽根。 普通、ワシタカ類の尾羽根はひろげると扇形か台形になりますが、トビは内側にへんこだ変形凹型になります。 |
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動物界 脊索動物門 鳥綱
漁港にいた鳥
砂浜にいた鳥
動物界 脊索動物門 鳥綱
コサギ(小鷺)Egretta garzetta の足跡
コウノトリ目 サギ科 シラサギ属カラスより大きい 留鳥 捕食採餌:魚類・両生類・節足動物等小動物 タグ:コサギ | |
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砂浜を歩きそうな鳥というと、セキレイですが、足跡はちょっと大きすぎ。 他にはシギやチドリですが、どちらも地面の上を歩く鳥ですので、後ろ向きの第1趾(し)が無いか短い。 前の真ん中の第3趾から第1趾が10センチ余り。 第2趾と第4趾の開きがおよそ90°。 太くしっかりとした趾(あしゆび)の跡。 それらを総合した結果が、コサギでした。 | |
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アオサギ(蒼鷺)Ardea cinerea
コウノトリ目 サギ科 アオサギ属カラスよりずっと大きい 留鳥 捕食採餌:魚類・両生類・節足動物等小動物 タグ:アオサギ | |
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広い海から小さな池まで、魚がいる水辺ならどこでもいるアオサギ。 砂浜の上を飛んでいましたが、どこかへ行く途中かもしれません。 |
動物界 脊索動物門 鳥綱
砂浜にいた鳥
磯にいた鳥
動物界 脊索動物門 鳥綱
クロサギ(黒鷺)Egretta sacra の黒色型
コウノトリ目 サギ科 シラサギ属留鳥 魚類・甲殻類・貝類 | |
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見た目の通り黒いサギ。 ただ南方では白いクロサギもいて、ちょっとややこしそうです。 岩場の波に濡れないところが好きなようです。 コサギに負けないほどのきれいなクリームイエローの趾(あしゆび)がトレードマーク? | |
イソヒヨドリ(磯鵯)Monticola solitarius のメス
スズメ目 ツグミ科 イソヒヨドリ属ハトより小さい 留鳥 歩行採餌:甲殻類・昆虫類・トカゲ等小動物 タグ:イソヒヨドリ | |
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磯(いそ)を好むことからついた名前ですが、結構内陸部でもみかけます。 むしろ磯で見かけるほうが少なかったりします。 「ヒヨドリ」となっていますが、ツグミの仲間です。 | |
ハクセキレイ(白鶺鴒)Motacilla alba lugens
スズメ目 セキレイ科 セキレイ属スズメより大きい 漂鳥 歩行採餌:小型節足動・ミミズ等,雑食 タグ:ハクセキレイ | |
平らなところがあったらどこにでもいるセキレイ。 食べ物が多い磯では、凸凹だって気にしていないようです。 磯ではわりと見かけます。 色が黒っぽいのでセグロセキレイのようにも見えますが、顔が白いのでハクセキレイです。 |
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動物界 脊索動物門 鳥綱
磯にいた鳥
岩礁にいた鳥
動物界 脊索動物門 鳥綱
ウミネコ(海猫)Larus crassirostris
チドリ目 カモメ科 カモメ属留鳥 魚類・両生類・昆虫・動物の死骸 | |
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鳴き声がネコに似ていることが名前の由来とか。 よく似たものが多いカモメ類の中で、太くて先が黒くて赤いクチバシが特徴です。 この画像ではわかりにくいですが。 |
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ウミウ(海鵜)Phalacrocorax capillatus
ペリカン目 ウ科 ウ属留鳥・冬鳥 潜水捕食:魚類 | |
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池や川にいるカワウと同じウ属で、鵜飼に使われるのはこのウミウ。 ウミウとカワウはよく似ているうえに、カワウは海にいることもあります。 顔の黄色い部分の形とかちがいはありますが、遠くて逆光気味ではよくわかりません。 ただ、カワウは海にいても波のない湾内などを好むそうです。 ここは太平洋の外海に面していないとはいえ、大阪湾の入り口の友ヶ島水道の岩礁地帯。 池にはない波があります。 ということでウミウとしました。 | |
ウミアイサ(海秋沙)Mergus serrator
カモ目 カモ科 アイサ属冬鳥 潜水捕食:魚類 | |
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細長いクチバシですがカモ目カモ科、カモの仲間です。 よく似たカワアイサは名前のように淡水にいますが、カワウと同じように湾内など波のないところなら海にも来ることがあります。 この鳥がいたのはウミウと同じ岩礁地帯で、波に揺られながら泳いでいました。 さら決定的なのは、オスの後頭部に伸びる毛。 これはウミアイサの特徴。 ということで左がオス、右がメスです。 並んで泳いでいました。 |
動物界 脊索動物門 鳥綱
岩礁にいた鳥
加太港から城ケ崎までは漁港、砂浜、磯、岩礁と狭い範囲にいろいろな海岸地形があるので、ちょっと歩いただけでこんないろいろな海の鳥と出会うことができました。
次は、貴重な自然が残る友ヶ島の方へ渡って行きたいと思います。
タグ♦ 加太 海の鳥
■参考外部リンク■
和歌山市加太観光協会
タグ: 加太 海の鳥 冬の鳥 セグロカモメ クロサギ ウミネコ ウミウ ウミアイサ トビ コサギ

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