【 共生】

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〔よりぬきタグ〕 ◊巨古老樹◊金剛◊恐竜◊高野◊棚田◊錦織

今年は櫓になってない櫓茸

 梅雨もキノコのシーズン。

 里山を模した錦織公園にも色々なキノコが。
 その中でもちょっと変わったキノコ。
 ヤグラタケ。
 キノコは普通、土の上か木の上にできます。
 でも、このキノコはどちらにもできません。

 できるのは、キノコの上。
 キノコから生える、キノコ。
 キノコの2階建て。
 その姿が名前の由来。

去年のおなじところのヤグラタケ
ヤグラタケ

 ところが。
 今年はちょっと変なヤグラタケが。
 キノコの横から生えています。
 もはや櫓ではありません。
 なぜでしょう?

いつもと同じ櫓のようですが

 ところで、この場所は毎年ヤグラタケが見られる場所。
 キノコはいきなり現れ、数日から数週間でくさって崩れたり、小さな動物に食べられたり、乾燥したりしてなくなります。
 でも、キノコの本体は木や土の中に残っています。
 キノコは、植物でいうと花や実のこと。
 本体は別。

横から生えていました

 ということは、土台となるベニタケ科のキノコ(宿主)と同時に、ヤグラタケの本体もいっしょにいる?
 ヤグラタケの胞子が毎年ベニタケ科のキノコにつくのではなく、一度取り付いたらずっといっしょで、キノコをつくったら、そこに便乗?  土台のキノコは毎年できているし、ヤグラタケが生えるのはキノコが腐り始めてから。
 土台となるキノコは大きな被害は受けていない?
 つまり、ヤグラタケは「キノコ」ができないときも土台となるキノコと一緒にいる、片方のみが利益を得る片利共生?

 謎です。

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タグ: ヤグラタケ寄生白いキノコ7月のキノコ錦織公園のキノコ錦織公園共生片利共生

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金剛山の着生ツツジと菌根菌はものすごい!


 役行者が開いたと言われる金剛山。

 一番高い葛木岳の山頂は神社の神域となっていて行くことができません。

 ということで、事実上の山頂になっているのが国見城址。

 そこと売店などの間にちょっと変わったツツジがあります。

 大きな木の途中から生えたツツジ。

 種類はおそらくヤマツツジ(山躑躅)。



金剛山の着生ツツジ
金剛山の着生ツツジ




 もちろん、はえているのはツツジではない大きな木。

 まるで寄生(きせい)しているようですが、ツツジは寄生植物ではありません。

 偶然木の幹のくぼみか何かに種が落ちで育った着生(ちゃくせい)でしょう。



着生ツツジの根本
着生ツツジの根本




 「寄生」と「着生」はよく似ていますが、本質はまったくちがいます。

 他の生き物から水や栄養を盗んだり、直接食べたりするするものの、取る一方で何も相手にあげないのかのが「寄生」。

 「着生」はひっついているだけで、食べたり栄養を盗んだりはしませんし、相手に栄養をあげたりすることもありません。

 勝手にひっつかれて困っているかもしれませんが、普通は寄生ほど影響はありません。



着生ツツジの花
着生ツツジの花




 ツツジは酸性土壌などの比較的条件の悪いところにも生える植物。

 といっても、樹木の幹というのはとてつもなく条件の悪いところだと思います。

 にも関わらず、何年にもわたって成長し続けているのですから、結構しぶとい植物のようです。



 着生されている樹木は、多分ヤマグワ。

 幹をよく見ると、ツツジの下にはなんだかヤマグワの樹皮とはちがう模様の部分が見えます。

 もしかすると、ツツジは地面へ根を伸ばしているのかもしれません。

 そうすればこんな条件の悪いところで何年も生き続け花を咲かせていることも納得できます。



ヤマグワの幹にひっついているヤマツツジの根?
ヤマグワの幹にひっついているヤマツツジの根?




 とはいえ地面までは2メートルくらい。

 種から芽を出したツツジがそれだけ根を伸ばすには何年もかかったことでしょう。

 それに、ツツジはエリコイド菌根というタイプの共生を菌としています。

 共生というのは、ちがう種類の生き物が同じところで関係して生きてくこと。

 菌根の場合はお互いに得があるので「相利共生(そうりきょうせい)」と言います。

 菌根菌の場合は、土の中の肥料や水を樹木にあげ、樹木が光合成で作った栄養をもらいます。



ツツジが着生しているヤマグワの葉
ツツジが着生しているヤマグワの葉
葉の裂け方がばらばらなのがクワ属の特徴




 小さな種から育ったツツジが、地面へ根を伸ばすほどに成長できたのは、ツツジだけでなくヤマグワの幹に住みついた菌根菌もものすごい!ということになります。

 目には見えませんが、菌類は植物にとって縁の下の、いや土の中の力持ちです。



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日本一危険な動物のスズメバチとは共生できるの?「のぞいてみようハチの世界〈自然史博物館〉」


 とにかくハチのことならなんでもそろっていそうな大阪市立自然史博物館の「のぞいてみようハチの世界」。

 ハチの代名詞にもなっているミツバチ。
 そのミツバチ以上に身近なハチとも言えるのが、スズメバチやアシナガバチ。

 刺されて痛い思いをするだけでなく、スズメバチの場合は死亡することもあります。

 「のぞいてみようハチの世界」展のガイドブックによると、日本の野生の動物による死亡件数では、クマやイノシシを超えスズメバチが一番だそうです。

 それはスズメバチが一番身近でなおかつ危険な生き物だからでしょう。



 それなら、スズメバチやアシナガバチの巣を見つけたら、すぐに駆除するべき。
 なのでしょうか。

 家や通学路のように人間の日常生活の場の中に作られた巣であれば、被害が出る前、被害が広がる前に駆除すべきでしょう。
 だからと言って絶滅させることはもちろん人間の生活範囲の外まで駆除するのは、どうでしょうか。



 自然というのは無数の生き物が複雑に関係しあって成り立っています。

 それは長い時間をかけて安定してきた関係なので、人間が思い通り操作できるような簡単な仕組みではありません。

 人間の都合だけで生き物の数を増やしたり減らしたりすると、自然はバランスを崩してしまいます。



 スズメバチもアシナガバチも自然の大きな仕組みの中の一部としての役割を持っています。

 どちらのハチもイモムシを幼虫の餌にします。
 つまり、スズメバチやアシナガバチをやたらと駆除すると、天敵が減ってイモムシがやたらと増えることになり、畑や庭木の葉がたくさん食べられることになるかもしれません。



 では、スズメバチ対策はどうしたらいいのでしょうか。

 「のぞいてみようハチの世界」展のガイドによると、どうやら基本は近寄らないこと。
 山を歩いていて蜂に襲われるのは多くの場合は巣に近づきすぎたため。

 巣に近寄ってくるのは敵と考え、まず偵察に飛んできたり、カチカチと警告音をだすので、それに気づいたら近寄らないこと。



 運悪く襲われてしまったときは、特別展の展示によると、すぐ逃げること。
 その場にとどまるとどんどんハチが集まって集団に襲われることになります。

 そして残っていたら毒針を抜いて、毒を絞り出すように流水で洗って、抗ヒスタミン剤が含まれた虫さされの薬を塗ります。

 それでも体調が良くないときはすぐ医者に!



 ということで、具体的な対策というのは、スズメバチやアシナガバチを見つけたらこちらを警戒しているかどうか注意すること。

 ハイキングや公園などへ行くときは、あらかじめスズメバチなどの情報がないかホームページなどでチェックすること。

 ものすごく消極的ですがその程度しかないようです。

 でもそれは、人間はスズメバチやアシナガバチ同様大きな自然の一部だと謙虚になる、ということなのでしょう。



 自然との付き合い方は、人間の都合を押しつけるだけではいけないということを教えてくれた「のぞいてみようハチの世界」展の開催期間は2012年の10月14日まで。
 終了まであとわずか。

 運悪く行けなかった場合、この記事を見たのが終了してからの場合などは、ぜひ展覧会ガイドブックを。

 展示の副読本としてだけでなく、場合によってはさらに踏みこんだ解説もしていますので、展示が終わっても資料として十分活用できます。



 特別展のガイドブックや図録は自然史博物館のミュージアムショップで販売しています。
 インターネットでも販売しています。

 また大阪のジュンク堂書店の難波店では開店した時から自然史博物館コーナーがあり、博物館グッズや展示ガイドを販売しています。

 過去の特別展のものも販売していますので、博物館へ行く時間がない人はいいかもしれません。



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寄生と共生と着生と


「寄生」ってなに?


 このブログでも何度か取り上げたことがあるヤドリギは、寄生(きせい)植物です。
 もう少し細かく言えば、半寄生植物です。

 半分だけの寄生植物。

 なんかわかるようなわからないような。

 そもそも「寄生」ってなんでしょうか。


「寄生」とは


 寄生か寄生でないかを厳密に分けることはなかなか難しいようです。
 それでも簡単に言ってしまうと。

 ある生き物がほかの生き物から一方的に栄養などを取ることで、取られるほうは損ばかりで得が無いことです。
 つまり、一方が得しているのに対価を支払っていない状態のことになります。

 ヤドリギは水や栄養を取り付いた木からもらっていますが、その木に何も対価を払っていないので寄生なのですが、緑色の葉を持っていて自分で光合成で栄養を作ることもできるので「半寄生」といわれるのです。



ポプラから生えたヤドリギ
ポプラから生えたヤドリギ



「相利共生」


 それでは、取り付いている生き物が何か対価を支払えばどうなるのでしょうか。
 つまり、どちらも何か得をする、もちつもたれつの関係の場合です。

 たとえばこのブログでも取り上げている地衣類(ちいるい)は一つの生き物ではなく、菌類(きんるい)藻類(そうるい)という二つのいきものが一つになって生きています。
 藻類は自分が作った栄養を菌類に提供し、菌類は藻類の住処を提供します。

 これを相利共生(そうりきょうせい)といいます。

ケヤキの幹についたロウソクゴケ(地衣類)
ケヤキの幹についたロウソクゴケ(地衣類)



木の幹から生えているちがう植物


 そういえば、神社などの大きな木の枝や幹からどう考えてもちがう種類の植物が生えていることがあります。
 ヤドリギのような木ではなく、細長い葉っぱです。

 それはノキシノブというシダの仲間で、もちろんその木とはまったくちがう植物です。

クスノキの幹についたノキシノブ
クスノキの幹についたノキシノブ


 ということはそれは寄生か相利共生のどちらなのでしょうか?

 実はそのどちらでもないと考えられています。


「着生」


 ノキシノブは木に引っ付いていますが、その木から水や栄養をもらっているわけではありません。
 そして木はノキシノブがついて得することはありません。かといってノキシノブのせいで枯れるわけではありません。

 簡単に言えば、ノキシノブが取り付いた木は損も得もしていませんので、寄生でも相利共生でもありません。

 しかしノキシノブは木に取り付くことで生える場所を手に入れました。これを着生(ちゃくせい)といいます。
 そしてノキシノブのような植物を着生植物といいます。

 ちなみに、木の表面についている地衣類は、着生している相利共生の生き物、ということができます。

あいまいですが


 寄生(きせい)相利共生(そうりきょうせい)着生(ちゃくせい)。その境界はあいまいできっちりと分けることはできません。
 しかしこれらは本質はまったくちがうものですので、区別することは大切だと思います。

 多くの生き物を理解していく上で、きっと役に立つことでしょう。



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