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〔よりぬきタグ〕 ◊巨古老樹◊金剛◊恐竜◊高野◊棚田◊錦織

サソリと「萬」とミクソプテルス


 先日、ある書道家の作品を見て気づきました。
 その作品は古代の甲骨文(こうこつぶん)甲骨文字(こうこつもじ))と呼ばれる今わかっている中で最も古い漢字を使った作品です。



この記事にはサソリ虫の化石の画像があります。





 先がちょっと尖った楕円形の中には模様のような×印。

 下には伸びた線は、シッポのように先が曲がっています。

 楕円の先からは左右にカニのハサミのように線が飛び出し先は内側に向かって何本も線が生えています。

 全体の雰囲気はサソリですが、手の爪が二本のサソリに対してまるでクシのようで、サソリというにはちょっと違和感があります。



ダイオウサソリの拡大模型 橿原市昆虫館常設展示(2011年)
ダイオウサソリの拡大模型 橿原市昆虫館常設展示(2011年)




 サソリのようでちょっとサソリとちがう生き物は、います。
 いや、いました。

 そうです。

 ウミサソリ。



ウミサソリのユーリプテルス(OCEAN! 海はモンスターでいっぱい2012年)
ウミサソリのユーリプテルス(OCEAN! 海はモンスターでいっぱい2012年)




 ウミサソリはいまから4億年くらいから2億年くらい前の古生代の海にいた節足動物の仲間です。
 名前に「サソリ」とついていますが、サソリの先祖というわけでもないようで、古生代に絶滅していまい、今はいません。

 そのウミサソリの中でも人間よりも大きい大型の種類の一つ。

 ミクソプテルスにそっくりです。



人間くらい大きいウミサソリのミクソプテルス(OCEAN! 海はモンスターでいっぱい2012年)
人間くらい大きいウミサソリのミクソプテルス
(OCEAN! 海はモンスターでいっぱい2012年)




 甲骨文(甲骨文字)というのは、百年くらいまえに見つかった数千年前の中国で使われていた文字で、今私達が使っている漢字の祖先です。

 甲骨文は2000年前の漢の時代にはすでに存在が忘れられていたことは間違いなく、失われていた文字です。

 古代エジプトのヒエログリフとよく似ていますが、ロゼッタストーンが見つかるまで数百年の間まったく解読できなかったヒエログリフに対して、見つかってわずか20年くらいで解読できるようになったのは、現在の漢字につながる文字だったから。

 形こそまるで絵のようですが、すでに漢字と同じ構造を持っていた立派な文字なのです。

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 よく漢字は「象形文字(しょうけいもじ)」と言われます。

 これは「六書(りくしょ)」と言われる漢字の分類のひとつですが、実は正しくなく、漢字のほとんどが複数の漢字パーツを組み合わせてできた形成文字(けいせいもじ)や会意文字(かいいもじ)で、象形文字はそれほど多くありません。

 それでも物の形を象った象形文字は漢字の基本。

 甲骨文ですらすでに「絵」というにはかなり簡略化されていますが、まだまだ元の形の雰囲気を残しています。



 そこで巨大ウミサソリのミクソプテルスそっくりの甲骨文です。

 もしかすると、実は2億年前に絶滅したと思われたウミサソリが4000年前の中国で生きていたのでしょうか!

 なんと漢字はオーパーツだったのでしょうか?!



甲骨文の「萬」殷(商)時代その1
甲骨文の「萬」殷(商)時代その1
甲骨文の「萬」殷(商)時代その2
甲骨文の「萬」殷(商)時代その2
殷(いん)は今から3000年以上前の中国の王朝です。
現在確認されている中で最も古い中国王朝になります。
中国では「商(しょう)」とされます。
甲骨文字は王朝の吉凶の占いなどに使われたシカの骨やカメの甲羅に刻まれていました。
※甲骨文字は四川辞書出版社の『甲金篆隷大字典』を参考にしました。



 この文字は「萬(まん)」。「万」の旧字。
 残念ながらサソリを象った象形文字と考えられています。

 草冠の「艸(そう)」は草のことではなく、サソリのハサミを表していたのです。

 実は「屮(さ)」は象形文字で、それが並んだ「艸」は両手をかざしている状態になります。

 それが時間を経て字体が変わっていくうちに草冠と同じ形になってしまったのです。

 草と関係がなさそうなのに草冠が付いている文字は、手を表していることもあります。



 ということで「萬」はウミサソリではなく、普通のサソリ。

 ウミサソリは中国ができるはるか以前に絶滅していたようです。



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genre : 学問・文化・芸術

昔の日本のうつくしい自然と 人々の暮らしと ふしぎないきものの ものがたり「蟲師」と「蟲」


昔の日本のどこかで

 「蟲師」。

 漆原友紀(うるしばら ゆき)さんのマンガです。

 「蟲(むし)」と呼ばれる目に見えない不思議な「いきもの」とその専門家の「蟲師(むしし)」と普通の人々の物語。

 「ファンタジー」の類に含まれるかもしれませんが、明治から昭和初期を思わせる架空の時代の、日本のどこかにありそうな架空の山村漁村を舞台にした物語は、昔の日本で実際にあったのではと思わせるところがあります。



「蟲師」に登場しそうな風景[飛騨民俗村・飛騨の里]
「蟲師」に登場しそうな風景[飛騨民俗村・飛騨の里]

■参考外部リンク■ 飛騨民俗村・飛騨の里




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ふしぎないきもの

 ファンタジーと言っても英雄が極悪非道な怪物を倒すというのではなく、ふしぎな蟲が引き起こすふしぎな現象を、解決できなくてもいい方向へ向かわせるのが蟲師。

 タイトルは「蟲師」ですが、物語の中心にあるのは「蟲」。

 「虫」ではありません。
 「虫」が3つ集まったあまり見慣れない漢字の「むし」です。



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「蟲」と「虫」

 「蟲」は「虫」の旧字体です。

 しかしもともと「蟲」と「虫」はちがう文字。

 今では「虫」は昆虫やクモなど節足動物をまとめた意味で使われますが、それはもともと「蟲」の意味。

 「虫」はヘビを表す象形文字(しょうけいもじ)で、特にマムシのような毒蛇を指します。

 「蟲」は小さな生き物がいっぱい集まっている様子を表して会意文字(かいいもじ)。  まさに「むし」です。

 「蟲」の省略体として「虫」を使うようになってから、「虫」は本来の意味が薄れてしまい、かろうじて辞書に載っている程度になったようです。



殷時代の「虫」
殷時代の「虫」
およそ3000年前
春秋戦国時代の「蟲」
春秋戦国時代の「蟲」
およそ2500年前
※書体は四川辞書出版社の『甲金篆隷大字典』を参考にしました。



 「蟲師」の「蟲」について、1巻の冒頭にこうあります。

およそ遠しと されしもの

下等で奇怪 見慣れた動植物とは まるで違うと おぼしきモノ達

それら異形の一群を ヒトは古くから 畏れを含み

いつしか 総じて「蟲」と呼んだ

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 物語の中では、原因がわからないふしぎな現象、自然現象から病気に至るまで、多くのふしぎな現象に蟲がかかわっているとされます。

 「疳(かん)のムシ」や「三尸(さんし)」のように、実在しない架空の小さな生き物も「蟲」とよばれていましたので、「蟲師」の「蟲」にふさわしい漢字です。


 作者も旧字が使われていた時代の物語であることを表すためだけでなく、現在の「虫」と区別するために「蟲」という字を使ったのではないでしょうか。



蟲師の役割

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 物語は蟲によって起こされる様々なふしぎな現象に戸惑う人々を、主人公の蟲師のギンコが助ける短いエピソードが積み重なっています。

 ただ「助ける」といってもギンコができるのはその時できる最良と思えることまで。

 必ずしもすべてが丸く収まるハッピーエンドではありません。

 もちろんボスを倒せば呪いが解けて元通り、という作品でもありません。

 蟲によっておこされる様々な出来事を、それに関わる人々の喜びや悲しみで綴っているのが「蟲師」の物語です。



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映像化

 2005年から2006年にかけてアニメーション化、2007年には実写映画化もされました。

 2014年1月には新作のアニメが放送され、4月からは新作として原作すべてのエピソードをアニメ化する予定だそうです。

 人々の物語と同時に、アニメ版では鮮やかな映像で表現される日本の自然の美しさも見どころの一つになっています。



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タグ: 蟲師象形文字会意文字漆原友紀六書

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七十二候第五十七候「金盞香」。「金盞」ってキンセンカではありません?


 暦(こよみ)の上では冬が始まり、山に雪が降り始めるようになる二十四節気(にじゅうしせっき)の小雪(しょうせつ)の直前です。

 立春(りっしゅん)から数えて57番目の七十二候(しちじゅうにこう)、「金盞香」。

 よみは「きんせんか さく」。
 または「きんせんか こうばし」。



 「金盞」つまり「金盞花(キンセンカ)」は地中海原産のキク科の観賞用植物です。
 別名「カレンデュラ」。

 花期は品種によって変わりますが3月から6月まで。

 冬には咲きません。



キンセンカ「ドワーフ・アリスオレンジ」の花(京都府立植物園2011年3月)
キンセンカ「ドワーフ・アリスオレンジ」の花(京都府立植物園2011年3月)




 ふしぎに思っていると、この「金盞」はスイセンのこと。

 「きんさん」とも読みます。

 「盞(さん)」は玉(ぎょく)製の小さな杯(さかづき,はい)のこと。
 細かいことを表す「戔(さん)」と器を表す「皿」を合わせた形声文字(けいせいもじ)。

 スイセンは冬に咲く花。

 たしかに咲く時期はキンセンカよりもスイセンのほうがピッタリです。



「ニホンズイセン」の花(錦織公園2013年2月)
「ニホンズイセン」の花(錦織公園2013年2月)




 スイセンは地中海原産のヒガンバナ科の観賞用植物。

 特に原種のスイセンは、園芸種ではよく目立つ6枚の花被片が細く糸状。
 真ん中のオシベとメシベを囲む副花冠の方が目立ちますので、杯のように見えます。



「金盞」にぴったりの原種スイセン「ナルキサス ロミエウキシイ(種名)アトラスゴールド(園芸品種名)」(花の文化園2011年3月)
「金盞」にぴったりの原種スイセン
「ナルキサス ロミエウキシイ(種名)アトラスゴールド(園芸品種名)」
(花の文化園2011年3月)



 花の少ない冬に咲く植物としてあちこちに植えられていますが、大阪平野部でもスイセンが咲くのはもう少し先のようです。

 今回も少しフライング気味の七十二候でした。



まだ葉だけの「金盞香」の頃のスイセン(大阪城公園2013年11月)
まだ葉だけの「金盞香」の頃のスイセン(大阪城公園2013年11月)
この頃のスイセンは野菜のニラに間違われることがあります。
スイセンは食べると毒がありますのでご注意ください。
食べなければさわっても問題ありません。



 ちなみにスイセンは室町時代以前に中国から入ってきたと考えられています。

 ただ、中国では「金盞花(ジヌジャヌファ)」はキンセンカのこと。
 そして「金盞子(ジヌジャヌズ)」はタンポポのこと。

 スイセンは日本と同じ「水仙(シュィシャヌ)」です。

 ですから「金盞香」は日本オリジナル。

 実際中国の第五十七候は「野鶏入水為蜃(イェジルシュィウェィシェヌ/やけいみずにいり おおはまぐりとなる)」になります。

 ただ、鳥のキジが海に入って貝の大きな蛤(蜃)になるというふしぎな意味です。



中国にいるキジのコウライキジの亜種ニホンキジ(下赤阪の棚田)
中国にいるキジのコウライキジの亜種ニホンキジ(下赤阪の棚田)




 実際に無いものが見える自然現象の「蜃気楼(しんきろう)」。

 これは大蛤()がを吐いて幻の閣を作り出すと思われていたことが由来です。

 古代の中国では、陸上の鳥が神秘的な力を持った貝になると考えられていたのでしょう。

 富山湾などで見られる蜃気楼は、冬の風物詩になっていますので、寒くなる季節を表しています。

 とはいえ、この七十二候ができた時の中国の都の長安は海から1000キロも離れた内陸。

 言い伝えだけで考えだされたものなのでしょう。



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タグ: 金盞香七十二候形声文字六書スイセンキンセンカキジ

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山のスズメでヤマガラ


都心の原生林


 明治神宮の広大な敷地には明治神宮御苑という半ば原生林のようで半ばよく整備された公園があります。

 新宿のちょっと南、東京の真ん中にもかかわらず、多くの野鳥が住んでいます。

 大きな池のほとりにはヤマガラが住み着いているようです。

明治神宮御苑のヤマガラ
明治神宮御苑のヤマガラ


 ヤマガラは漢字で書くと「山雀」。
 「ガラ」の濁りが取れた「カラ」は昔はスズメのことで、シジュウカラの「カラ」と同じ意味になるそうです。


小さな鳥


 実は「カラ」という言葉はスズメに定着する前は小さな鳥一般をさす言葉だったようで、最も身近な小鳥のスズメにその呼び名が定着したのでしょう。

 「雀」という字を分解すると「小」と「(すい)」。
 「(すい)」は尾の短い鳥のことですから、「雀」は尾の短い小鳥のことになります。

 『説文解字(せつもんかいじ)』の漢字分類法の六書(りくしょ)では、意味を合わせてつくった会意文字(かいいもじ)になるでしょうか。


山の尾の短い小鳥


 「ヤマガラ」は「山雀(やまのことり)」。
 山に住む小鳥の代名詞なのでしょう。

 たしかに人をあまり恐れず、見た目もくっきりとした模様。
 その堂々とした雰囲気はスズメくらいの大きさですが、ヒヨくらいあるように感じます。

 でも、このヤマガラが住むのは、大都会の中心、明治神宮の森です。

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タグ: ヤマガラ明治神宮御苑説文解字六書会意文字

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genre : 趣味・実用

興居島の鳥たち



「島」と「鳥」


 「島」という字と「鳥」という字はとてもよく似ています。
 ちがいは下の「山」と4つの点だけ。

 今から1900年前に許慎(きょしん)が『説文解字(せつもんかいじ)』でまとめた六書(りくしょ)という漢字の分類では、「鳥」はトリの姿を象った象形文字(しょうけいもじ)。「島」は複数の漢字の意味を集めてつくった会意文字(かいいもじ)になります。

 漢字学者、白川 静(しらかわ しずか)博士の『常用字解(じょうようじかい)』には、海から盛り上がった山のようなところには鳥が集まってくるので、「山」と「鳥」を合わせて「島」という漢字になったとあります。

 つまり、島には鳥がつきものということです。

 この興居島(ごごしま)にはどんな鳥がいるのでしょうか。


海に近い池


 泊港から歩き始めた興居島(ごごしま)のてくてくも終わりかけです。

 由良港までもう少しのところ、堤防の内側に池がありました。
 ものすごく浅そうでところどころ(あし)のような草が生えています。
 小さな川が流れ込んでいるようで、水もそれほどよどんではいないようです。

 海が近いので干潟かなと思いましたが、池の水面が海よりも高い所にあるようなので、淡水でしょう。

 いろいろな生き物がいそうです。

 海の影響を受けない淡水というと、いままで池井菜湖(ちいさいこ)木田内川(きたないがわ)を見てきました。
 さて、小さな島の海に近い池にはどういう鳥がいるでしょうか。


シギ?


 まず最初に迎えてくれたのは、小さく丸っこい体で泥の上を歩いている鳥。
 シギです。
 場所柄イソシギでしょうか。それともクサシギでしょうか。とりあえず写真を撮っておきましょう。

 帰って調べてみると、シギではありません。たぶんイカルチドリのようです。もしかしたらコチドリかもしれませんが。

シギと思ったイカルチドリ(多分)
シギと思ったイカルチドリ(多分)



 背中がこげ茶でおなかが白の丸い体。シギそっくりに見えました。
 写真は撮っておくものです。


シギ!


 と思いながら泥の上を写した写真を見ると、こちらはイソシギのようです。泥の上から護岸へと同じ鳥が移動したと思ったのですが、別々の鳥のようです。

やっぱりシギだったイソシギ
やっぱりシギだったイソシギ



 イソシギは体の上半分が暗い灰色のようなこげ茶色のような色ですので、泥の上では保護色になるのです。
 それで見失ったところに、遠目にはよく似た鳥が護岸の上に現れたので同じ鳥だと思い込んだようです。

 なかなか野鳥の道はけわしいです。


ツグミ的な小ガラス?


 次は護岸の上に積み上げられた土の上に鳥がいました。
 スズメと鳩の中間くらい、ヒヨドリやムクドリくらいの大きさでしょうか。

 ただ体全体が黒っぽい色で、どういう鳥か特徴をつかみにくいところがあります。
 なんか小さなカラスのような見た目ですが、時々胸をそらすように立つ姿はツグミのようです。大きさもツグミくらいです。

 もちろん写真を撮り、帰ってから調べました。

 まったくわかりません。見た目はカワガラスのようですが、ここは渓流でもなんでもありません。まったく謎です。

カワガラスのような謎の鳥
カワガラスのような謎の鳥




セグロセキレイはまちがいない


 チドリがいたところの近くに今度は小さくて黒くてスマートな鳥がいました。
 これはわかります。木田内川(きたないがわ)にもいました。

 セグロセキレイです。

 わかっていても記念撮影です。
 拡大してみたらちがう鳥かもしれませんから。

 そして帰ってからパソコンで拡大してみたら……やっぱりセグロセキレイでした。

やっぱりセグロセキレイ
やっぱりセグロセキレイ




アホ毛のとり


 次は葦原(あしはら)のほうにセキレイやチドリよりも大きな鳥が1羽います。遠くからもサギなのはわかります。
 なにサギでしょうか。

 色は白いでのアオサギでありません。
 (くちばし)は黒いのでチュウサギではないようです。
 頭の後ろにいわゆる「アホ毛」、つまり飾り羽があります。
 大きさからいってもコサギのようです。

飾り羽のコサギ
飾り羽のコサギ




銃の歴史?


 コサギらしく何十メートルも離れているにもかかわらず、こちらをしきりに気にしています。

 いったいなにが気になるというのでしょうか。
 こんな離れた距離でコサギをしとめることができる生き物などいないでしょう。
 それとも、たかだか400年程度の日本の銃の歴史が彼らの性質を変えてしまったのでしょうか。
 なぞです。


 このように島の池は新たな出会いと謎をくれたのでした。

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