いまはどこにもいない いにしえ の日本馬に会いにいく 近つ飛鳥博物館
生き物のことを知りたかったら、自然科学系博物館施設。
自然史博物館、恐竜博物館、動物園に水族館、そして植物園など。
でも、人文社会科学系博物館だって、生き物のことを知ることができます。
小さな古墳がたくさん集まった「近つ飛鳥」。
大阪府の河南町にあります。
奈良県明日香村の「飛鳥」は「遠つ飛鳥」。
そこより近いので「近つ飛鳥」。
現在は公園として整備され、大阪の古墳時代をテーマにした博物館があります。

世界最大の陵墓とも言われる大仙古墳(仁徳天皇陵)のジオラマからちょっと離れたところに馬が展示されています。
四條畷市の蔀屋(しとみや)北遺跡から発掘されたほぼ全身が揃った馬の骨。
その骨格と生体の復元モデルが並べて展示されています。

横たわるように全身が埋葬されていたので、丁寧に葬られていたようです。

化石と言いたくなりますが人間が埋葬したので化石ではありません
日本には在来馬とされる馬がいますが、歴史が始まるころには日本に自然分布の馬はいなかったと考えられています。
つまり、日本の在来馬は大陸から連れてこられた馬を日本人が長年育てた子孫になります。
この馬も日本在来馬のご先祖様かもしれません。

年齢は5~6歳、今から1500年ほど昔の5世紀後半の古墳時代中期の馬で、肩高(地面から肩までの高さ)は約125cm。
日本在来馬でいうと、宮崎県の都井岬に住む御崎馬(みさきうま)の小さいクラスだそうです。
それで御崎馬を参考にして復元されました。

※展示されていません
テレビなどでよく目にするサラブレッドとちがって小柄なので全体が見やすく、馬の体の作りがよくわかります。
馬はテレビよく見る動物ですが、意外とおもしろい体の作りをしています。
四足で走るために特化したような骨格をじっくりと見ることができる考古学の博物館です。
■参考外部リンク■
近つ飛鳥博物館

タグ: 馬 日本在来馬 御崎馬 近つ飛鳥博物館 古墳時代 遥馬 非生物系muse. 人文社会muse.

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