でっかいモササウルスの化石だぜ! 和歌山県立自然博物館
和歌山県海南市の海岸に建つ和歌山県立自然博物館。
名前のように自然史の博物館です。

和歌山の山に住む動物の剥製、和歌山の石やアンモナイトなど、色々な生き物の標本がいっぱい。
ですが、展示室の半分以上占めるのは、水族館ゾーン。
和歌山近海に住む海の生き物が色々展示されています。
イルカのような大型動物はいませんが、カニにエビに貝にヒトデなど、魚以外の生きものが多いのが特徴。
ひさしぶりに行ったら、新しいコーナーができていました。
モササウルスコーナー。

モササウルスは白亜紀の後期、ティラノサウルスと同じ時代の海にいた巨大な爬虫類です。
映画「ジュラシック・ワールド」に登場したことで知っている人もいるでしょう。
恐竜じゃなくてトカゲの仲間ですが、海に適応して手足と尾がヒレ状になっています。
ただ、「モササウルス」は特定の種類を指す場合と、その仲間全体を表す場合があるのでちょっと注意が必要。

中生代の海には大型の肉食爬虫類がいろいろいましたが、その最後に現れたのがモササウルス。
日本では40例ほど化石が見つかっています。
大阪でも見つかっていて、岸和田市のきしわだ自然資料館で展示されています。
そして和歌山県有田川町もで発見されています。
日本で最も保存部位が多いと言われるその化石が展示されています。
まずはでかい!
まだまだ研究途中ということで、見つかった時の状態を再現した「産状」で展示されています。
手や背骨や肋骨や顎、みんなでかい!
生きていたときはどんなに大きかったのか。
海外の化石との比較で体長は6メートルと推定されています。
展示室には入らないほど大きかったのでは!

この産状化石は、レプリカ。本物ではありません。
レプリカの展示と聞いて「な~んだ」と思う人もいるかもしれません。
しかし、実物を展示するということは、問題がないわけではありません。
まず研究ができません。
そして、痛む可能性もあります。
化石の場合、痛むことは少ないと思いますが。
ですから、レプリカの展示は、再現率が高ければ、実物の展示よりもいろいろな意味でいいのです。

まだ研究の途中で、種もわかっていません。
そのため「モササウルス亜科の一種」となっています。
もちろん新種の可能性もあります。
ということで日本でみつかった巨大なモササウルスの全体の復元はまだまだ。
これからが楽しみです。
■参考外部リンク■
モササウルス | モササウルス発掘プロジェクト|和歌山県立自然博物館
和歌山県立自然博物館公式ホームページ
タグ: モササウルス 和歌山県立自然博物館 化石 中生代 白亜紀

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