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でっかいモササウルスの化石だぜ! 和歌山県立自然博物館

 和歌山県海南市の海岸に建つ和歌山県立自然博物館。
 名前のように自然史の博物館です。

マリーナと和歌山県立自然博物館

 和歌山の山に住む動物の剥製、和歌山の石やアンモナイトなど、色々な生き物の標本がいっぱい。
 ですが、展示室の半分以上占めるのは、水族館ゾーン。
 和歌山近海に住む海の生き物が色々展示されています。
 イルカのような大型動物はいませんが、カニにエビに貝にヒトデなど、魚以外の生きものが多いのが特徴。

 ひさしぶりに行ったら、新しいコーナーができていました。
 モササウルスコーナー。

モササウルスコーナー

 モササウルスは白亜紀の後期、ティラノサウルスと同じ時代の海にいた巨大な爬虫類です。
 映画「ジュラシック・ワールド」に登場したことで知っている人もいるでしょう。
 恐竜じゃなくてトカゲの仲間ですが、海に適応して手足と尾がヒレ状になっています。
 ただ、「モササウルス」は特定の種類を指す場合と、その仲間全体を表す場合があるのでちょっと注意が必要。

モササウルス類の生態復元図

 中生代の海には大型の肉食爬虫類がいろいろいましたが、その最後に現れたのがモササウルス。
 日本では40例ほど化石が見つかっています。
 大阪でも見つかっていて、岸和田市のきしわだ自然資料館で展示されています。
 そして和歌山県有田川町もで発見されています。
 日本で最も保存部位が多いと言われるその化石が展示されています。

 まずはでかい!
 まだまだ研究途中ということで、見つかった時の状態を再現した「産状」で展示されています。
 手や背骨や肋骨や顎、みんなでかい!
 生きていたときはどんなに大きかったのか。
 海外の化石との比較で体長は6メートルと推定されています。
 展示室には入らないほど大きかったのでは!

背骨と肋骨とでっかい右手の化石

 この産状化石は、レプリカ。本物ではありません。
 レプリカの展示と聞いて「な~んだ」と思う人もいるかもしれません。
 しかし、実物を展示するということは、問題がないわけではありません。
 まず研究ができません。
 そして、痛む可能性もあります。
 化石の場合、痛むことは少ないと思いますが。
 ですから、レプリカの展示は、再現率が高ければ、実物の展示よりもいろいろな意味でいいのです。

産状化石レプリカ

 まだ研究の途中で、種もわかっていません。
 そのため「モササウルス亜科の一種」となっています。
 もちろん新種の可能性もあります。
 ということで日本でみつかった巨大なモササウルスの全体の復元はまだまだ。
 これからが楽しみです。

■参考外部リンク■
モササウルス | モササウルス発掘プロジェクト|和歌山県立自然博物館
和歌山県立自然博物館公式ホームページ

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タグ: モササウルス和歌山県立自然博物館化石中生代白亜紀

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APG植物分類体系で ものすご~くおおざっぱに被子植物の進化をみてみると


 植物をはじめ生き物の分類にはよく「〇〇科(か)」とか「△△属(ぞく)」と書かれていることがあります。

 これは生き物のことをわかりやすくするため、共通点を持つグループに分類する方法の一つ。

 元は生き物の体の構造で分類していましたが、進化の系統での分け方が主流になってきました。

 植物の遺伝子でそれをやっているのがAPG植物分類体系です。



 遺伝子には生き物の設計図が含まれていています。

 設計図ですから同じ種でもそれぞれの個体によってもわずかなちがいがありますし、グループが離れれば離れるほどちがいが大きくなります。

 そのちがいの大きさで、進化の枝分かれをしたところを見つけて、分けていきます。

 ただし、今のところ被子植物だけ。
 そして2度変更され、まだ完成はしていません。


 そのAPGの分類を時間の流れに沿って、一部の植物だけですが、ものすごく簡単かつものすごく大雑把に表にしてみました。

 「こんな雰囲気かな」程度でお願いします。



億年前














0.00 新生代
新植代 シダ植物 裸子植物 スイレン属 コショウ科 クスノキ属 モクレン属 単子葉類 キンポウゲ科 ケシ科 ナデシコ科 キク科 ツツジ科 ニレ科 ブドウ目
0.66 中生代 白亜紀後期 コショウ目 クスノキ目 モクレン目 ナデシコ目 キク目 ツツジ目 バラ目





1.01 白亜紀前期 中植代

スイレン科 キンポウゲ目

キク類 バラ類




1.45 ジュラ紀


モクレン類





被子植物


2.01 三畳紀
2.52 古生代 ペルム紀

古植代/シダ
2.99 石炭紀
3.59 デボン紀 古植代/コケ等


4.19 シルル紀


4.43 オルドビス紀



年代と名称は国際年代層序表を参考にしています。
古生代までは【年代層序表〈顕生代〉β2 動物と植物】へ。



 植物の分類を大きい方から並べてみると「綱>目>科>属>種」になりますが、まだもっと細かく分類されています。

 表の中で「類」と書かれているのは、上の分類に割り振ることができないグループです。

 「新植代」「中植代」「古植代」は、植物の変化からみた地質年代の分け方。
 「新植代」は被子植物の時代、「中植代」は裸子植物の時代、「古植代」はシダ植物の時代とコケ植物の時代に分かれます。

 「裸子植物」は種になる胚珠(はいしゅ)がむき出しになっていて花粉が直接つく植物。
 「被子植物」は胚珠が子房に覆われてメシベになっている植物。



 表を見てみると、モクレンやキンポウゲ、ドクダミ(コショウ目)など、花弁を持たず、苞(ほう)や萼(がく)が花弁のようになったグループが古い段階で登場しているのがおもしろいところ。

 被子植物の特徴とされる花弁は、花より遅れてできたようです。

 今でも花弁をもたず苞や萼が花のようになっている植物は、結構古いタイプの植物なのかもしれません。



古い時代の名残があるモクレンの花
古い時代の名残があるモクレンの花




 被子植物は恐竜より後に出現して、恐竜時代の中生代にどんどん種類を増やしていきます。

 しかし、それはまだまだ裸子植物が繁栄していた中植代。
 それにシダ植物も衰えていません。

 そんな状態で後発の被子植物が多様化していったのは、シダ植物、そして裸子植物が繁栄しているように見えつつも、被子植物が入り込める隙間(ニッチ)がまだまだ残っていたのかもしれません。



タグ♦ 地質年代表

■参考外部リンク■
Angiosperm Phylogeny Website
Missouri Botanical Garden/英語)
日本地質学会 - 地質系統・年代の日本語記述ガイドライン


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タグ: 年代層序地質時代地質年代地質年代表中生代新生代新植代中植代古植代

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年代層序表〈顕生代〉β2 動物と植物


 前回作ってから時間がたちましたので、新たに作りました。

 今回は植物に関する時代区分も追加しています。

 一般的な時代の大きな区切りは、動物の絶滅や発展と関係している事が多いのですが、実は植物の変化は動物とちょっとズレがあります。

 大雑把ですが比べてみると、なかなおもしろいことが見えてきます。



前回とは参考にしている資料がちがいますので、年代などがかわっていることがあります。
今回も直感的に時代の長さがわかるように概ね時代の長さと同じ比率で表の高さを設定しています。
ただし一部の極端に短い時代については、最低限度幅に固定しています。
名称と年代は国際年代層序表を参考にしています。



万年前 累代 植代 出来事・生物
0 顕生代 新生代 第四紀
新植代 被子植物の時代 人類の出現
250 新第三紀 鮮新世 スミロドン
530 中新世 デスモスチルス
2300 古第三紀 漸新世
3390 始新世 バシロサウルス
5600 暁新世 被子植物の繁栄
6600 中生代 白亜紀 後期 白亜紀末の大量絶滅
ティラノサウルス
プテラノドン
1億 50 前期 中植代 裸子植物の時代 被子植物の出現
ステゴサウルス
有胎盤類の出現
1億4500 ジュラ紀 後期 アーケオプテリクス
アロサウルス
1億6350 中期
1億7410 前期
2億 130 三畳紀 後期 三畳紀末の大量絶滅
哺乳類の出現
2億3700 中期 恐竜の出現
2億4720 前期
2億5220 古生代 ペルム紀 後期 ペルム紀末の大量絶滅
2億5980 中期 裸子植物の繁栄
2億7230 前期 古植代 シダとシダ種子植物の時代
2億9890 石炭紀 後期 爬虫類の出現
メガネウラ
3億2320 前期 木性シダ類の繁栄
完全変態昆虫の出現
3億5890 デボン紀 後期 原始陸上植物の時代 デボン紀後期の大量絶滅
シダ種子植物の出現
3億8270 中期 両生類の出現
3億9330 前期 アンモナイトの出現
硬骨魚類の出現
昆虫の出現
4億1920 シルル紀
シダ植物の出現
4億4340 オルドビス紀 後期 オルドビス紀末の大量絶滅

4億5840 中期 地上植物の出現
4億7000 前期 太古植代 海生藻類の時代
4億8540 カンブリア紀

4億9700

5億 900
節足動物の繁栄
5億2100
バージェス澄江動物群
カンブリア爆発
5億4100
先カンブリア時代
原生代 エディアカラン紀 エディアカラ動物群
万年前 累代 植代 出来事・生物



 タイトルにもある「顕生代(けんせいだい)」は、古生代から現在までを含み、地球の歴史の9分の1ほどの時代です。

 複雑な生物が現れて、瞬く間に海に広がり、少し遅れて陸上にも広がり、地球環境を大きくつくりかえることになります。

 顕生代は「古生代」「中生代」「新生代」の3つの時代に分かれます。

 古生代は複雑な生物が現れて、地球上に広がっていった時代です。

 中生代は爬虫類が多様化して、陸・海・空に広がっていった時代です。人気がある恐竜もその中の一つ。

 新生代は恐竜をはじめ多様化した爬虫類の多くが絶滅し、かわりに鳥と哺乳類が多様化した時代です。



ちっちゃいアノマロカリス・ナトルスティ〈橿原市昆虫館〉
ちっちゃいアノマロカリス・ナトルスティ〈橿原市昆虫館〉




 以上は動物を中心とした時代区分です。

 植物も同じように「古植代」「中植代」「新植代」の3つに分けることができます。

 古植代はコケのような原始的な植物が陸上に進出した時代と、シダ植物が繁栄した時代に分かれます。

 水辺を植物が覆うことで、動物の陸上進出がはじまりました。

 シダは巨大化し、地球上にはじめて森林を作りました。

 そして腐ることもなく地中に埋もれ、大量の石炭を作り出すと同時に、大気中の二酸化炭素の量も減ることになります。



 中植代は裸子植物が繁栄を始めた時代です。

 裸子植物は種を作る植物で、シダ植物よりも乾燥に強くなります。

 この時代に植物が内陸へ進出をはじめたのでしょう。

 中生代の恐竜の繁栄の基礎がつくられたのかもしれません。



 新植代は被子植物がシダ植物や裸子植物にかわって繁栄した時代です。

 被子植物は、胚珠が外に出ていた裸子植物とちがい子房で胚珠をすっぽりと覆う植物です。

 また受粉を風まかせにしていた裸子植物とちがい、動物を呼び寄せるための花を作り花粉を運ばせ、子房を食べられるようにして動物に種を運んでもらうという、繁殖に動物を利用するようになりました。

 現在植物の多くは被子植物で、シダ植物で残ったものはほとんどが草。裸子植物に至っては、大きく種の数を減らしています。




この表に書かれていない20億年前のいきものの化石〈橿原市昆虫館〉




 この植物の変化を動物の変化を比べてみると、動物の多様性が大きく変わる大絶滅の前に、すでに新しい植物の繁栄が始まっています。

 植物が原因となって大絶滅が起きるわけではないと思いますが、植物によって作られた新しい環境に、新しい動物たちが多様化して対応していったかのようです。

 植物は陸上の環境と大きく関係し、そして直接的・間接的に動物の食べ物になります。

 植物の進化がわかると、陸上の動物の進化もわかりやすくなることもあります。

 動物に興味がある人も、植物の進化を知ると絶滅した動物たちが生き生きと動き回る姿を想像できるようになるかもしれません。



タグ♦ 地質年代表

■参考外部リンク■
日本地質学会 - 地質系統・年代の日本語記述ガイドライン

橿原市/橿原市昆虫館


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恐竜だけでない恐竜博物館 最初の花を見ました。


 恐竜では日本一と言われる福井県立恐竜博物館。

 もちろん恐竜の展示が中心ですが、他に地球の生き物の歴史も展示されています。

 その中でも気になったものの一つが、植物。



福井県立恐竜博物館で出迎えてくれるティラノサウルスロボット
福井県立恐竜博物館で出迎えてくれるティラノサウルスロボット




 身近な植物というと、コケの仲間と茎がある維管束植物(いかんそくしょくぶつ)。

 維管束植物はシダ植物と種子植物(しゅししょくぶつ)に分かれます。

 種子植物は「花」のない裸子植物(らししょくぶつ)と、「花」が咲く被子植物(ひししょくぶつ)に分かれます。

 植物の進化はだいたいこの順番と考えられています。

 つまり、花が咲く被子植物は、一番最後に現れたと考えられているのです。



 最初の花が咲く植物の一つと考えられているのが、アルカエアントゥス。

 恐竜博物館の2階、「生命の歴史」の「恐竜時代の森」に復元された模型が展示されています。

 アルカエアントゥスは中生代(ちゅうせいだい)中頃の植物で、現在のモクレンに似た花と実をつけていましたので、モクレンの仲間と考えられています。

 つまり、モクレンは最も原始的な花の植物の仲間なのです。



恐竜博物館のアルカエアントゥスの復元模型
恐竜博物館のアルカエアントゥスの復元模型




 しかしそれはちょっと意外に感じます。

 なぜかというと、モクレンの花は花弁(はなびら)と萼(がく)が変化したものなのです。

 生き物の進化は、基本的に減る方向に進み、なにか新しいものが創りだされることはめったにありません。
 新しく見えるものも、実はすでにあるものが変化したものだったりするのです。

 例えばイルカの背びれと尾びれ。

 背びれや尾びれはもちろん魚にもあります。
 ところが魚の背びれや尾びれには骨がありますが、イルカにはありません。

 魚がは両生類・爬虫類へと進化して失った背びれや尾びれの骨は、哺乳類が海に戻って魚みたいな形のイルカになっても、戻ってくることはなかったのです。

 そこで筋肉や皮膚などを変化させて魚みたいな背びれや尾びれを作ったのです。



恐竜博物館のアルカエアントゥスの花
恐竜博物館の
アルカエアントゥスの花
ハクモクレンの花(花の文化園)
ハクモクレンの花(花の文化園)
※展示されていません



 それと同じように、花弁のようになった萼が、葉っぱのような緑の萼に戻ることはないような気がします。

 アルカエアントゥスの花の萼がモクレンのように花弁のようになっていたかどうかはわかりません。

 すでに萼が花弁のようになっていたとすると、萼が緑色の花はモクレンの仲間以外の植物から進化したのかもしれません。

 恐竜博物館も、恐竜以外に目を向ければ、もっといろいろとおもしろいことが見えてきます。



■参考外部リンク■
FPDM: 福井県立恐竜博物館

大阪府立花の文化園公式サイト


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ものすごく昔の和歌山の海にはこんなでっかいやつがいた!「発見!モササウルス」和歌山県立自然博物館


 和歌山県立自然博物館の「開館30周年記念特別展 発見!モササウルス―化石の発掘エピソードと最新情報―」に行ってきました。

和歌山県立自然博物館
和歌山県立自然博物館
 モササウルスは恐竜がいた中生代の白亜紀後期の海にいたトカゲに近い爬虫類(はちゅうるい)の一種。
 復元図もトカゲに似た細長い尾の姿でしたが、今は魚のような尾ヒレを持っていた姿に変わってきています。

 大きいものは10メートルを超え、海の王者とも。

 日本各地で化石が見つかっていて、博物館がある和歌山で見つかったものが展示されています。



 決して大きいとは言えない展示室ですが、その分モササウルスがぎっちりつまっています。

 まずはモササウルスの説明。
 そして発掘の様子のパネルジオラマ。
 石の中から化石を取り出すクリーニング作業も見ることができます。

 そしてモササウルスの化石の展示。



クリーニング作業ルーム
クリーニング作業ルーム
作業は10:30~11:30と14:00~15:00だそうです。




 まだクリーニングは終わってないので、クリーニングが済んだものを展示しています。

 背骨は太く、アゴは長く、歯は大きく、前足のヒレは何十センチもあります。
 こんな大きなヒレで泳ぐのですから、体が大きくないわけがありません。



大きい前足のヒレの化石
大きい前足のヒレの化石




 展示室の奥には化石が見つかった状態を(かたど)ったレプリカ(産状レプリカ)があります。

 化石の「見つかった状態」にもたくさんの情報があります。
 化石を扱う古生物学にかぎらず考古学などでも、見つかった状態は大切なのです。

 しかし見つけたままでは一番重要な化石を取り出すことができません。

 ということで、見つかった状態を立体的に残すためにレプリカが作られました。



ヒレの上に肋骨がのった産状レプリカ
ヒレの上に肋骨がのった産状レプリカ




 タイトル通りモササウルスだらけの展示ですが、なにもモササウルスの説明だけではありません。

 化石発掘の様子や石から化石を取り出すクリーニング、化石の産状から推理する生きていた時や亡くなった後の様子、石と化石の見分け方など化石研究についての情報もたくさんあります。



右下顎骨(前部)に残った鋭いモササウルスの歯
右下顎骨(前部)に残った鋭いモササウルスの歯




 日本では各地でモササウルスが見つかっていますが、ばらばらのものばかりでこれほどそろっているものはほかにはありません。

 さらに頭の骨や前後のヒレが見つかるなど、モササウルス研究にとって大変貴重な化石。

和歌山県立自然博物館の場所

 モササウルス全体の研究に与える影響も少なくなさそうです。

 和歌山で見つかったモササウルスの化石はまだまだクリーニングの真っ最中。
 これからどんな発見があるのか楽しみです。



 そんなモササウルスの展示も2013年3月31日まで。

 残りあとわずか。

 さあ、和歌山へ急げ!



◆ モササウルス 化石 和歌山県立自然博物館 ◆

■参考外部リンク■
和歌山県立自然博物館公式ホームページ


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「発掘! モンゴル恐竜化石展」恐竜だけでなく植物も戦っていた?


 モンゴルの恐竜の化石がいっぱい展示されている大阪市立自然史博物館の「発掘! モンゴル恐竜化石展」。



「発掘! モンゴル恐竜化石展」の記事をまとめてみるのならこちら

〔発掘!モンゴル恐竜化石展〕


花と緑と自然の情報センターの門の看板
花と緑と自然の情報センターの
門の看板

 生き物として恐竜を見るとき、恐竜が生きていた環境を知るということも大切です。

 たとえば植物などの化石は昔の環境を知る助けになります。

 「発掘! モンゴル恐竜化石展」でも、多くはありませんが植物の化石も展示されています。




 まずはモンゴルのマンライから発掘された今から1億4000万年前の中生代(ちゅうせいだい)白亜紀(はくあき)前期の植物化石。

 当時、そこは湖だったようで、周辺から流れてきたものが湖の底に泥と一緒にたまり、酸素の少ない状態で微生物に分解されることもなく化石になったものでしょう。




 展示されているものは裸子植物の化石が目立ちます。

 裸子植物(らししょくぶつ)というのは種になる部分(種子(しゅし))がむき出し(裸)になっているのが特徴です。

 恐竜と同じように中生代に繁栄し、恐竜とちがって絶滅しなかったものの、すごく種類を減らしてしまいました。

 それとは反対に恐竜絶滅後に繁栄したのが雌蕊(めしべ)の根元の部分が種をくるんだ被子植物(ひししょくぶつ)です。



裸子植物の枝の化石
裸子植物の枝の化石
白亜紀の終わりに絶滅した裸子植物ベネチテス目の葉の化石
白亜紀の終わりに絶滅した裸子植物
ベネチテス目の葉の化石



 今も残っている裸子植物といえば針葉樹(しんようじゅ)
 松や杉などです。

 身近に生えているので衰退したようには思えませんが、目にする針葉樹の多くは人間が植えたもの。

 自然の状態では、多くの種類が乾燥したところや栄養の乏しいところ、寒いところのように環境が厳しいところによく生えています。




 針葉樹以外ではイチョウやソテツなどがあります。

 どちらもそれほど珍しい植物ではありませんが、ソテツは日本では南九州や南西諸島・小笠原諸島など暖かいところにしか自生していません。

 イチョウにいたっては中国の南部の山にただ1種が自生しているだけで、日本のイチョウはそれを増やしたものです。

 現在、裸子植物は約750種あると言われていますが、被子植物は24万種。
 なんと裸子植物の種の数は被子植物の種の数の1/320です。
 恐竜がいた中生代とはまったく逆の状態です。



ソテツの仲間の葉の化石その1
ソテツの仲間の葉の化石その1
ソテツの仲間の葉の化石その2
ソテツの仲間の葉の化石その2



 被子植物は裸子植物より遅れて中生代ジュラ紀ころに登場したと考えられています。

 陸上で植物が生える「場所(ニッチ)」は、すでにシダ植物を圧倒した裸子植物に覆われ、被子植物は隙間で細々と生えていたことでしょう。

 白亜紀前期のマンライの地層からは、裸子植物が多く被子植物はわずかしかみつかっていないそうです。

 展示も被子植物もシダ植物も少なく、裸子植物が圧倒しています。



被子植物の葉の化石
被子植物の葉の化石
シダ植物の葉の化石
シダ植物の葉の化石



 そしてバイシンツァフの9000万年前の白亜紀後期のコーナー。

 オルニトミムス類やテリジノサウルスの仲間など恐竜の化石に混じって、カメやスポンなど水辺にすむ爬虫類の化石も展示されています。

 ここで展示されているのが広葉樹の葉の化石。

 広葉樹は葉が広い被子植物の木のこと。
 イチョウのように裸子植物でも葉が広いものもありますが、普通は被子植物の樹木のことを指します。

 白亜紀の後期は被子植物が裸子植物に対抗して繁栄をはじめた時期と考えられています。

 恐竜も鳥脚類(ちょうきゃくるい)の恐竜が繁栄しますが、それも被子植物を食べるようになったから、ともいわれています。

 ここでも広葉樹の葉の化石と一緒に鳥脚類の原始的なハドロサウルスの仲間の化石が展示されています。



広葉樹の葉の化石
広葉樹の葉の化石
ハドロサウルスの仲間の化石
ハドロサウルスの仲間の化石



 古生代の後期に現れた裸子植物が中生代にシダ植物の「場所」を奪い、新生代に被子植物に「場所」を奪われます。

 そして被子植物が陸地を覆い尽くしているのが今。

 少ない点数の植物化石ですが、じっくり見ていると、恐竜のこともいろいろわかってくるかもしれません。



◆ 発掘!モンゴル恐竜化石展 恐竜 中生代 ◆

■外部リンク■
特別展 発掘!モンゴル恐竜化石展|大阪市立自然史博物館
ようこそ大阪市立自然史博物館へ



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恐竜時代のハチだっています!「のぞいてみようハチの世界(自然史博物館)」


 大阪の長居(ながい)公園にある自然史博物館で2012年10月14日まで開かれている「のぞいてみようハチの世界」。

 なんとハチに特化した特別展です。

 ハチだけで~。
 と思わず言ってしまいそうですが、それができてしまうのです。



この記事にはハチの化石の画像があります。





 「ハチ」と呼ばれるのは膜翅目(まくしもく)の昆虫群。

 膜翅目は別名「ハチ目」とも呼ばれますがアリも含まれています。
 広い意味では、「アリ」も「ハチ」です。

 「(もく)」というのはいきものの分類では結構大きな区分けで、この一つ上は「(こう)」になります。
 ハチ目の上は昆虫綱。
 簡単に言うと、「目」は昆虫の中の最初の分類ということになります。

 ハチ目には13万もの種が含まれています。
 ほとんどが「ハチっぽい」姿ですが、その生活の様子は千差万別。
 ものすごく多様化され、中には信じられないような職人的な技を見せてくれるものもいます。



特別展恒例の階段看板
特別展恒例の階段看板




 今のハチの標本が中心ですが、化石も展示されています。
 幅の広い展示ははさすが自然史博物館。

 ハチの登場は古く、恐竜が繁栄した中生代(ちゅうせいだい)にはすでに現れていました。

 三畳紀(さんじょうき)の中期(2億2千万年前)の化石が最も古い確実な「ハチ」と言われています。

 三畳紀中期は恐竜が出現したと考えられている時代です。



中国で見つかったジュラ紀のナギナタハバチの1種の化石「のぞいてみようハチの世界(自然史博物館)」
中国で見つかったジュラ紀のナギナタハバチの1種の化石
「のぞいてみようハチの世界(自然史博物館)」




 その後、恐竜の時代になる直前のジュラ紀の初期(約1億8千万年前)には20科以上のハチが現れました。

 「科」というのは簡単に言えば「目」の一つ下の分類です。
 ハチがこの時期にすでに多様化していたことがうかがえます。

 そして白亜紀(はくあき)(約1億年前)には今のハチの殆どの種類が現れました。



ジュラ紀のキバチの化石「のぞいてみようハチの世界(自然史博物館)」
ドイツで見つかったジュラ紀のキバチの化石
「のぞいてみようハチの世界(自然史博物館)」




 白亜紀の頃には花を咲かせる被子植物(ひししょくぶつ)が増えてきたので、花の(みつ)を食べる花蜂(はなばち)もこのころ誕生したかもしれません。

 その後、白亜紀末期に大絶滅が起こり、中生代が終わります。

 それでも多様性を失わず、植物や動物の種類の変化も寒冷化する気候の変化も乗り越え、現在繁栄しているハチ。

 その凄さを時間を超えて知ることができる「のぞいてみようハチの世界」です。



白亜紀前期の被子植物アルカエフルクトゥス・シネンシス復元模型「恐竜は花を見たか?(福井県立恐竜博物館 2009年)」
こんな花に中生代の花蜂が飛んできていたのでしょうか
白亜紀前期の被子植物アルカエフルクトゥス・シネンシス復元模型
「恐竜は花を見たか?(福井県立恐竜博物館 2009年)」
※「のぞいてみようハチの世界」では展示されていません。




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■外部リンク■
第43回特別展 のぞいてみようハチの世界|大阪市立自然史博物館
ようこそ大阪市立自然史博物館へ


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二十四節気・七十二候
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