4月。
春真っ盛りの下赤阪の棚田ビオトープ。
花の種類も増え、虫たちもどんどん動き始めていました。
エンドウ(豌豆)Pisum sativum
マメ目 マメ科 エンドウ属
一年草・越年草
野菜のエンドウマメ、グリーンピースです。
野菜の豆類の花を見る機会はあまりないかもしれませんが、きれいなものは少なくありません。
こちらは、田んぼの空きスペースで食用に育てているのでしょう。
スズメノエンドウ(雀野豌豆)
Vicia hirsuta
マメ目 マメ科 ソラマメ属
蔓性越年草
タグ:スズメノエンドウ
カラスノエンドウことヤハズエンドウと同じソラマメ属。
後ろのメモリの幅は1ミリ。
とても小さい花です。
カラスノエンドウよりもずっと小さい花なので「スズメ」とつけられました。
シロツメクサ(白詰草)
Trifolium repens
マメ目 マメ科 シャジクソウ属
多年草
ヨーロッパ原産の帰化植物
別名:クローバー
タグ:シロツメクサ
ダイコン(大根)Raphanus sativus var. longipinnatus
アブラナ目 アブラナ科 ダイコン属
越年草
タグ:ダイコン
2月に春の七種として紹介した大根が咲いていました。
花を咲かせると大根は鬆(す)が入っておいしくありません。
ということで、タネをとるために収穫しなかったのでしょう。
ナズナ(薺)
Capsella bursa-pastoris
アブラナ目
アブラナ科
ナズナ属
越年草
タグ:ナズナ
タネツケバナ(種漬花)
Cardamine scutata
アブラナ目
アブラナ科
タネツケバナ属
越年草
タグ:タネツケバナ
ノミノツヅリ(蚤の綴り)Arenaria serpyllifolia
ナデシコ目 ナデシコ科 ノミノツヅリ属
越年生草本
タグ:ノミノツヅリ
小さくて白い花はハコベのようですが、花びらが切れ込んでいません。
小さな葉をノミの服に例えたことが名前の由来ですが、そこまで小さくはありません。
もちろん「ノミ」は小さいことのたとえです。
オランダミミナグサ
(和蘭耳菜草)
Cerastium glomeratum
ナデシコ目
ナデシコ科
ミミナグサ属
一年草
ヨーロッパ原産
タグ:オランダミミナグサ
こちらも花びらが切れこむところなどハコベに似ています。
でも、メシベの先が分かれていないところは似ていません。
ミドリハコベ(緑繁縷)Stellaria neglecta
ナデシコ目 ナデシコ科 ハコベ属
越年草
タグ:ミドリハコベ
茎が緑色なのが特徴。
赤茶色だとコハコベ。
春の七種のハコベはコハコベの方。
クサイチゴ(草苺)Rubus hirsutus
バラ目 バラ科 キイチゴ属
落葉小低木
別名:ワセイチゴ
タグ:クサイチゴ
名前に「草」とついていますが、木苺の仲間。
ということで、果実は小さな水分の大意味がたくさんまとまってつきます。
ウワミズザクラ(上溝桜)Padus grayana
バラ目 バラ科 ウワミズザクラ属(サクラ属)
落葉高木
実は今まで気づいていませんでした。
棚田より高いところで、見上げなければなりません。
結構新しい発見があるのですが、いつもついつい忘れてしまいます。
名前に「桜」とついていますが、花は棒状にたくさん集まった総状花序。
サクラ属とされることもありますが、花を見ると、バラ科の特徴がありますが、サクラ属というのにはちょっと違和感があります。
ユキヤナギ(雪柳)
Spiraea thunbergii
バラ目 バラ科 シモツケ属
落葉低木
別名:コゴメヤナギ
タグ:ユキヤナギ
小さい花がまとまってつき、木が真っ白に見えます。
だからでしょうか、公園などで柵などのかわりによく植えられています。
ヒメウズ(姫烏頭)
Semiaquilegia adoxoides
キンポウゲ目
キンポウゲ科
ヒメウズ属
多年草
タグ:ヒメウズ
キンポウゲ科の小さい草。
オダマキに似ていて、よく見ると小さな距があります。
ほんとうに小さい、あるのかないのかわからないほどの距ですが。
ヤブニンジン(藪人参)Osmorhiza aristata
セリ目 セリ科 ヤブニンジン属
多年草
タグ:ヤブニンジン
羽状複葉に散形花序の白くて小さい花という、セリ科らしい植物。
果実はひっつき虫。
セトガヤ(瀬戸茅)
Alopecurus japonicus
イネ目
イネ科
スズメノテッポウ属
一年草
タグ:セトガヤ
スズメノテッポウとよく似ています。
飛び出したオシベの葯(やく)が白い(スズメノテッポウはオレンジ)のと、ノギがある(スズメノテッポウはノギがない)のが特徴。
白い花
植物界 被子植物門 双子葉植物綱
ヤエムグラ(八重葎)Galium spurium var. echinospermon
アカネ目 アカネ科 ヤエムグラ属
越年草
タグ:ヤエムグラ
たくさんの葉が放射状に生えている(輪生)ようですが、本当の葉は2枚で他は葉の根元に生える托葉が変化したもの。
ということですが、ちょっと見ただけではわかりません。
果実はひっつき虫。
クヌギ(櫟)Quercus acutissima
ブナ目 ブナ科 コナラ属
落葉高木
タグ:クヌギ
どんぐりの木。
ぶら下がって見えるのは雄花。
どんぐりになる雌花は枝にひっついていて、近くで見ないとわかりません。
植物界 被子植物門 双子葉植物綱
緑色の花
植物界 被子植物門 双子葉植物綱
ヤブタビラコ(藪田平子)Lapsanastrum humile
キク目 キク科 ヤブタビラコ属
越年草
コオニタビラコに似ています。
花がたくさん集まっていることがわかりやすいちがいです。
コオニタビラコ(小鬼田平子)
Lapsana apogonoides
キク目 キク科 ヤブタビラコ属
越年草
タグ:コオニタビラコ
ヤブタビラコのように花がたくさんつきません。
葉の先がまるい。
春の七種のホトケノザ。
オニノゲシ(鬼野芥子)
Sonchus asper
キク目 キク科 ノゲシ属
越年草
ヨーロッパ原産
タグ:オニノゲシ
名前に「ケシ」がつきますが、ケシ科ではなくキク科。
花も舌状花が集まった頭状花序で、ケシに似ているとは思えません。
謎です。
カンサイタンポポ(関西蒲公英)Taraxacum japonicum
キク目 キク科 タンポポ属
多年草
タグ:カンサイタンポポ
花の下の総苞片が反り返ってないので、在来種としました。
実際は、遺伝子を調べるまではわかりません。
セイヨウタンポポ(西洋蒲公英)
Taraxacum officinale
キク目 キク科 タンポポ属
多年草
ヨーロッパ原産
要注意外来生物
日本の侵略的外来種ワースト100
タグ:セイヨウタンポポ
総苞片が反り返っているので外来種。
ハハコグサ(母子草)
Gnaphalium affine
キク目 キク科 ハハコグサ属
越年草
別名:ごぎょう
タグ:ハハコグサ
まだツボミのようですが、咲いています。
よく見ると花びらがないだけで、小さな花が集まった頭状花序。
春の七種のごぎょう。
ヤブヘビイチゴ(藪蛇苺)Potentilla indica
バラ目 バラ科 キジムシロ属
多年草
名前に「ヘビ」がつくのは、あまり役に立たないものがよくあります。
ヘビイチゴは、イチゴ(オランダイチゴ)のような実がつきますが、毒がないもののおいしくはないそうです。
それはヤブヘビイチゴも同じ。
どちらもよく似ています。
花を上から見ると、先が尖った萼片しか見えないのがヤブヘビイチゴ、先が3つに分かれた複萼片が萼片より大きいとヘビイチゴ。
小葉の幅が狭い菱型がヤブヘビイチゴ、幅の広い円形がヘビイチゴ。
キジムシロ(雉莚,雉蓆)
Potentilla fragarioides
var. major
バラ目 バラ科 キジムシロ属
多年草
タグ:キジムシロ
花はヤブヘビイチゴににていますが、葉が奇数羽状複葉なので見分けやすくなっています。
クサノオウ(瘡の王)Chelidonium majus
キンポウゲ目 ケシ科 クサノオウ属
越年草
タグ:クサノオウ
ケシ科らしく樹液に触れるとかぶれることがあります。
ウマノアシガタ(馬の足形)
Ranunculus japonicus
キンポウゲ目
キンポウゲ科
キンポウゲ属
多年草
タグ:ウマノアシガタ
セイヨウアブラナ(西洋油菜)Brassica napus
フウチョウソウ目 アブラナ科 アブラナ属
二年生
日本で古くから栽培されていたアブラナよりも収量が多いので、一般に「アブラナ」として栽培されています。
葉が厚く、茎が白っぽいことがアブラナとのちがいです。
ということで、いままで「アブラナ」としてものは、多くの場合「セイヨウアブラナ」になるかもしれません。
コメツブツメクサ(米粒詰草)Trifolium dubium
マメ目 マメ科 シャジクソウ属
一年草
ヨーロッパ~西アジア原産の帰化植物
タグ:コメツブツメクサ
コメツブウマゴヤシと似ていますが、葉の根元の托葉(たくよう)の幅が広くなっています。
コメツブウマゴヤシは狭くてとがっています。
植物界 被子植物門 双子葉植物綱
黄色い花
植物界 被子植物門 双子葉植物綱
スズメノテッポウ(雀の鉄砲)Alopecurus aequalis
イネ目 イネ科 スズメノテッポウ属
一年草
史前帰化植物
タグ:スズメノテッポウ
セトガヤに似ていますが、飛び出したオシベの葯がオレンジ色(セトガヤは白)で、ノギがある(セトガヤはない)のがスズメノテッポウ。
植物界 被子植物門 単子葉植物綱
橙色の花
さすが4月。
花の種類が増えてきました。
ただ、セトガヤとスズメノテッポウについては、それぞれ白・橙なのか、緑なのかというのは、難しいところです。
今回は、白・橙としましたが、そのときの花の様子によっては変わってきます。
花は咲いてからしぼむまで変化していきます。
種類によってはまるでちがう花と思えるほど変わることもあります。
また、咲き終わったほうが花らしいことも。
ということで、花の色は決めつけないで、その時出会った色でまとめるようにしています。
ですので、同じ植物でも記事によって色がかわることもあります。
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■参考外部リンク■
下赤阪の棚田 | 千早赤阪村観光協会
ACRES_棚田の主な役割と「百選」の選定方法
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下赤阪の棚田2016
下赤阪の棚田2016/4
4月の下赤阪の棚田の植物
白い花/SA-tanada
橙色の花/SA-tanada
エンドウ
ウワミズザクラ
ヤブタビラコ
ヤブヘビイチゴ
セイヨウアブラナ
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