【 下赤阪の棚田201306】

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〔よりぬきタグ〕 ◊巨古老樹◊金剛◊恐竜◊高野◊棚田◊錦織

棚田を二本足で歩きまわる大きなキジ


 大阪唯一の村の千早赤阪村(ちはやあかさかむら)。
 大阪に二つしか無い棚田百選のひとつ、下赤阪(しもあかさか)の棚田があります。



 田植えが終わった下赤坂の棚田では「ケーン、ケーン」とキジの鳴き声が聞こえます。

 キジは平地の藪のあるところにも住みます。
 田畑と雑木林が残るようなところだと、住宅街のそばでも住んでいたりします。

 でも地面の上で生活する大きな鳥のためか、鳴き声は聞こえても姿はあまりみかけません。

 下赤阪の棚田のまわりは雑木林や果樹林に覆われているので、声は聞けても姿は見えないでしょう。



6月の日本の棚田百選の下赤阪の棚田
6月の日本の棚田百選の下赤阪の棚田




 そう思いながら棚田をロケハンしていると、反対斜面のみかん畑に動くものが。

 タヌキ? イノシシ?
 とおもったら、鳥です。
 キジです。

 赤い顔に黒いからだに灰青色と茶褐色の羽。

 オスのキジです。

灰青(はいあお)茶褐色(ちゃかっしょく)
日本の伝統色 和色大辞典



棚田のとなり斜面のキジ
棚田のとなり斜面のキジ



 棚田の周りにはまだキジがいるようで、ロケハンの途中でばったり出くわしました。

 キジは飛ぶのが嫌いなのか走って藪の中に逃げて行きました。

 オスのキジの全長(背中をまっすぐに伸ばした時のくちばしの先から尾の先までの長さ)は80cm。

 それが田んぼの中を走っていく姿は迫力があります。



キジ(雉子,雉)

キジ目 キジ科 キジ属
カラスより大きい
留鳥
生育環境:林のある草原,林のある農耕地,
日本での分布:本州,四国,九州,
日本の国鳥


長い尾羽を尻尾に見立てると獣脚類の恐竜に……見えない。
いや、オビラプトルの仲間に見えないこともない?
大きさはアビミムスくらい?



 イヌやネコのように体全身を使って走るのではなく、二本足を使って「たったったっ」と走っていく姿は、同じくらいの大きさの鳥のアオサギ(全長90cm)とちがって、重さを感じる迫力があります。

 でも食べ物は基本植物。
 動物は食べても昆虫くらい。

 見た目の割に気が弱そうです?



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正体はウツボグサ?「乃東枯」〈七十二候 第二十八候〉


 二十四節気の夏至。

 一年で太陽が最も高く昇り、昼が最も長くなる日。

 七十二候では「乃東枯」。

 読みは「だいとうかるる」「ないとうかるる」、または「なつかれくさかるる」。


 「乃東」は「夏枯草(かこそう)」の古い呼び名で、利尿や消炎の作用がある漢方薬の一つです。

 「夏枯草」はウツボグサの花の枯れたもので、ウツボグサ自身の呼び名でもあります。



ウツボグサ(靫草)
シソ科 ウツボグサ属

多年草
対生
生育環境山野の日当たりの良い草地,道端,
日本での分布北海道,本州,四国,九州,沖縄,
別名カコソウ,

夏至一週間前の下赤阪の棚田で咲いていたウツボグサ
夏至一週間前の下赤阪の棚田で咲いていたウツボグサ
「ウツボグサ」の「ウツボ(靫)」は、矢を入れるための背負う筒で、円筒形の花の集まりの花穂(かすい)を見立てたもの。



 ウツボグサは田畑などの周りに生え、6月ごろ花がさきはじめ、咲き終わると枯れてしまいます。

 植物が成長する夏に枯れるので「夏枯草」と呼ばれるようになったようです。

 ウツボグサの花は8月ころまで続きます。
 夏至の時期だけに咲くのではありません。


 ということで、「乃東」はウツボグサではないととする説もあります。

 ではなんでしょうか。

 七十二候発祥の中国には「乃東枯」はありません。
 第二十八候は「鹿角解(ルジァォジェ/しかのつのおつ」。

 「乃東枯」は日本オリジナルのようです。



まとまって咲いている下赤阪の棚田のウツボグサ
まとまって咲いている下赤阪の棚田のウツボグサ



 中国で「夏枯草(シァクツァォ)」というとウツボグサのこと。

 ちょうど夏至の頃に花が咲き始め、枯れるので「夏枯草=ウツボグサ」でも悪くはないと思います。



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金剛山が育む棚田の田植え 下赤阪の棚田2013年6月


 5月下旬に水を入れた千早赤阪村(ちはやあかさかむら)の下赤阪の棚田。
 日本の棚田百選に選ばれた棚田です。

 6月中旬には田植えが終わっていました。


田植えが終わった6月の下赤阪の棚田
田植えが終わった6月の下赤阪の棚田




 ここの棚田は250枚。
 それを42戸の農家が守っています。

 田植えが終わってまだ日が浅いようで、稲はまだまだ小さいまま。
 田んぼは水面がよく見えます。

 近くからみると、空の雲が映っていました。



空が映る6月の下赤阪の棚田
空が映る6月の下赤阪の棚田




 この棚田を見下ろすところに楠木正成(くすのきまさしげ)が作っ下赤坂城(しもあかさかじょう)の石碑が立っています。

 本丸は少し北、村役場の裏手あたりだそうですが、このあたりを歩いてみると、ここに城を作ったことにうなづけます。

 決して高くはないものの、山と谷の連続で、平らなところどころか斜面すらないようなところ。

 その中で尾根から始まる谷筋を切り開いて作られているのが下赤阪の棚田のようです。



6月の下赤阪の棚田
6月の下赤阪の棚田
※画像スライドできます ⇒⇒


 そんなところに田んぼがあるのも、千早赤阪村には平地がほとんど無いから。
 河南町との境の国道309号線バイパスのあたりを除き、田んぼは自然と棚田になります。

 ですから下赤阪以外にも、個性的な棚田があちこちにあります。

 そういった棚田も、同じように田植えが終わっていることでしょう。



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