日本最古と言われる池で出会った準絶滅危惧の日本のカメ
日本最古のダム式溜池と言われる大阪狭山市の狭山池。
『古事記』や『日本書紀』にも名前が書かれているほど古い池。
つまり、少なくても1300年くらい前にはあった池で、国の史跡にも指定されています。
ただし、平成の改修を経て生まれ変わったので、景観としては新しい池になっています。

結構新しく見える狭山池
池ですから、いろいろな水の生き物がいます。
カメも。
もちろん、外来種のミシシッピアカミミガメ(通称「アカミミガメ」)ばかり。
世界の侵略的外来種ワースト100、日本の侵略的外来種ワースト100、そして要注意外来生物にしていされているカメです。

浮きの上で甲羅干しするアカミミガメ
ところが、そんな狭山池にちょっとヘンなカメが。

アカミミガメ?
甲羅はどちらかと言うと小判形、頭から尾にかけて山のように盛り上がっています。
色はところどころ黄土色っぽく縁にはギザギサ。
脚には黄色い線。
これはニホンイシガメ(通称「イシガメ」)の特徴で、ミシシッピアカミミガメの特徴ではありません。
そして、多くはクサガメの特徴でもありません。
ただ、ニホンイシガメとクサガメの交雑種の「ウンキュウ」というカメもいるそうなので、その可能性もありますが。

ニホンイシガメのようです
日本の在来種のカメというと、イシガメとクサガメというイメージがあります。
ところが、クサガメは江戸時代ころに日本にやってきた外来種と言われています。
この3種類のカメの中では、日本在来種はニホンイシガメだけ。
にもかかわらず、3種類のカメのかなでは最も数が少ないのです。
環境省でも大阪府でもレッドリストで「NT(準絶滅危惧種)」。

クサガメにある首の黄色い模様がありません
そういうカメと出会うことができたのは、日本最古のダム式溜池だから?
それとも、準絶滅危惧というのは、絶滅に瀕しているというわけではないので、やたらと多いミシシッピアカミミガメにばかり注意が向いてるだけでしょうか。

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