ユネスコ「無形文化遺産」に登録された和紙の原料 コウゾとは?
日本の和紙がユネスコの無形文化遺産に登録することが決まりました。
「無形文化遺産」は、形のない文化を保護することを目的にしたものです。
つまり、世界遺産の形のないものバージョン。
「和紙 日本の手漉(てすき)和紙技術」として登録されたのは島根県浜田市の「石州半紙(せきしゅうばんし)」、岐阜県美濃市の「本美濃紙(ほんみのし)」、埼玉県小川町と東秩父村の「細川紙(ほそかわし)」の3紙の技術。
登録されることになった理由の一つに、原料となる「楮(こうぞ)」の栽培があります。
楮は和紙の材料の一つ。
ほかにも三椏(みつまた)や雁皮(がんぴ)などもありますが、この3紙は楮の樹皮のみを使うそうです。
和紙は名前のように日本で長い間使われていた紙ですが、その材料となる木はあまり目にしません。
そんな楮が植えられているところの一つが、大阪南河内地域にある錦織公園(にしこおりこうえん)。
公園の北部にある、河内地方の伝統的農村を模した河内の里に植えられています。
コウゾ(楮)Broussonetia kazinoki × B. papyrifera
植物界 被子植物門 双子葉植物綱 イラクサ目 クワ科 コウゾ属落葉低木 本州~九州 山林 ヒメコウゾとカジノキの雑種 | |
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深く切れ込んだ分裂形の葉とよくある楕円形の葉。 どちらもコウゾの葉。 このように葉形の幅が広いのはクワ科の特徴。 | |
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赤い集合果は桑の実と同じように甘くて食べることができます。 でも、食感が悪いそうです。 実の左は雌花。 雌雄同株の雌雄異花で、雄花は離れて咲きます。 樹皮は平滑でところどころにイボがあります。 |
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錦織公園にはミツマタも植えられています。
ジンチョウゲ科のミツマタは黄色い花で観賞用にも植えられることがあります。
それに比べてコウゾはちょっと地味なような。
だからミツマタ以上に見かけないのでしょうか?

タグ: ユネスコ無形文化遺産 和紙 コウゾ 錦織公園 河内の里

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