【 モミの木】

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〔よりぬきタグ〕 ◊巨古老樹◊金剛◊恐竜◊高野◊棚田◊錦織

巨樹・古樹・老樹 その12 奈良公園春日山原始林の405番モミ近くのモミ


 奈良の春日大社(かすがたいしゃ)の後ろ側、若草山の右隣りにこんもりとしたあまり大きくない山があります。

 いくつかの小さな山がありますが、それらをまとめて「春日山(かすがやま)」と呼ばれています。

 長いあいだ春日大社の神域として大切に守られてきました。
 そのため多くの人が生活する都市の隣にありながら原生林(原始林)となっています。

 ということで特別天然記念物に指定されています。

 そして世界遺産でもありますが、こちらのほうは奈良の寺院群などと一緒になった「自然遺産」ではなく「文化遺産」です。



遊歩道から見た春日山原始林
遊歩道から見た春日山原始林




 今回も「巨樹に親しむ会」の『奈良公園の巨樹』をもとにしています。

 春日山にはぐるりと囲むように道が整備されています。

 その「春日山遊歩道」の北側、遊歩道の入り口からしばらく行って車止めから100mほど行ったところにまっすぐ天をつくように木が生えています。

 モミ(樅)の木です。



 そのような木は遊歩道のあちこちに生えていますが、遊歩道の木の切れ間の谷側にまっすぐ立っているので、目立ちます。

 『奈良公園の巨樹』の405番のモミを探そうとして、出会ったのはこのモミ(樅)の木。
 はじめはの405番のモミだと思っていたのですが、帰ってから地図で確認してみると、少し場所がずれているようなので、どうやらの405番モミではないようです。

 とはいえ、齢を重ねた立派なモミなのはまちがいないでしょう。



奈良公園春日山原始林の405番近くのモミ(2012年10月)
奈良公園春日山原始林の405番近くのモミ(2012年10月)




 モミは針葉樹。
 針葉樹といっても松のような針型ではなく、少し平たく細長い形をしています。
 同じような葉の木にカヤがありますが、葉の先が別れているのがモミの特徴です。

 下に落ちている葉をひろってみるとなんと先が二股に分かれていません。

 年老いたモミの木の葉は先が丸まってくるといいます。

 大きさからもわかるようにこの木は長い間ここに立っているようようです。



奈良公園春日山原始林の405番モミ近くのモミの葉
奈良公園春日山原始林の405番モミ近くのモミの葉

比叡山の若いモミの葉
比叡山の若いモミの葉




 モミは日本ではクリスマスツリーとして有名です。
 ですからとがった円錐形の形でイメージされることが多いでしょう。

 葉や枝を落としクリスマスツリーには程遠い形は、原生林の中多くの木々と戦って勝ち残った証なのかもしれません。



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タグ: 巨樹・古樹・老樹モミの木奈良公園春日山遊歩道春日山原始林天然記念物世界遺産世界文化遺産

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代々の樅の木



鎮守の杜


 明治神宮の参道は鬱蒼(うっそう)とした原生林(げんせいりん)のような森に覆われています。
 その大きさは尋常ではありません。

明治神宮の原生林のような森
明治神宮の原生林のような森



 もっとも日本の神社には昔から広い森、つまり鎮守(ちんじゅ)(もり)がありました。

 しかし明治時代の社会の変革の中、神社は土地を手放さなければならなくなり、多くの神社は鎮守の杜を失うか、そうでなくてもとても小さなものになってしまいました。

 都市部では森どころか住宅やビルに囲まれてしまった神社もあります。


代々樅


 明治神宮には東京という大都会にあるのを忘れてしまうほどの広大な森があります。
 明治の社会変革のあとにできた新しい神社だからでしょうか。

 そのなかに立っている大きなモミの木。

 このあたりの地名「代々木」の由来となった代々生えていた巨大なモミの木……のあとに植えられたモミの木だそうです。

代々樅の大木が生えていたところに植えられているモミ
代々樅の大木が生えていたところに植えられているモミ



 ということで、都市の真ん中にモミの木が生えているというのも、大阪から来た人間からすると不思議でなりません。

 緯度はそれほど変わらないのですが、やはり大阪と東京では植生(しょくせい)がそんなにちがうのでしょうか。


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高尾山の樅の木の森


12月と言えば


 12月です。

 12月と言えばクリスマス。
 クリスマスと言えば、やっぱりクリスマスツリー。
 クリスマスツリーと言えば、やっぱりモミの木。


モミの木はどこにある?


 大阪では「モミの木」なんて見た記憶がなく、去年のいまごろは大阪のモミの木を探して右往左往していました。

 ですから、クリスマスの習慣とともにヨーロッパから来た木に、明治時代に和名(わめい)がついたのかな、と何となく思っていました。

高尾山のモミの木
高尾山のモミの木


 でも本当は日本固有の木でほぼ日本中に生えているようです。

 たとえば東京八王子の高尾山にはモミの木が生えています。
 山頂付近の6号路と5号路の交差点あたりにはモミの木の森が広がているほどです。


高尾山の6号路を上っていく


 6号路を上ってきて、沢道が終わったあたりで見慣れない針葉樹に出会いました。

 葉は杉のように節だっているのではなく、松のようにとがっているのではなく、メタセコイアのように葉が左右対象に生える対生(たいせい)ですが、もっとかたそうで雰囲気もちょっとちがいます。
 そして葉柄だけでなく枝からも葉が生えているようです。
 さらにメタセコイアが褐色に色づている季節にも関わら葉は緑色。

モミの木の葉(高尾山)
モミの木の葉(高尾山)


 メタセコイアのような葉の常緑の針葉樹。
 もしや…


ビジターセンター


 高尾山の山頂にはビジターセンターがあり、高尾山の自然の説明をしてくれる自然解説員がいます。
 そこで聞いてみました。

 はたして、モミの木でした。
 大阪ではまったく見ることがなく、自生もしていないといわれモミの木です。
 長居植物園ですら、ひょろひょろとしたまだまだ小さな木がちょこっと植えられているだけ。
 にもかかわらず、東京の高尾山ではあちこちに生え、あたりまえのように森をつくってます。

6号路のモミの木の森(高尾山)
6号路のモミの木の森(高尾山)



モミの木のなぜ


 大阪と東京はそれほど環境がちがわないと思うのですが、なかなかふしぎなことです。

 もしかしたら昔の気候が関係しているのでしょうか。それとも歴史でしょうか。


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タグ: モミの木高尾山クリスマスツリー

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