下赤阪の棚田の2015年 12月上旬の昆虫編
12月、真冬の下赤阪の棚田ビオトープ。
寒くなったので虫はいなくなった。
と思ったら、結構いました。
冬に活動するもの、暖かくなったから出てきたもの、冬越の場所を探しているもの、命が尽きようとしているもの。
それぞれの虫にそれぞれの事情があります。
真ん中あたりから見た下赤阪の12月の棚田

コバネイナゴ(小翅稲子)Oxya yezoensis
バッタ目 バッタ科 イナゴ属
タグ:コバネイナゴ


成虫で冬越しするバッタもいますが、コバネイナゴは冬越しできない種類。
命が尽きるのが近いのか、動きもほとんどありません。
ウスモンカスミカメ(薄紋霞亀)
Adelphocoris demissus
カメムシ目
カスミカメムシ科
Adelphocoris属
体長7ミリ。
1センチにも満たない小さなカメムシ。
似たようなカメムシは多いので、ほかのカスミカメムシかもしれません。



ムラサキナガカメムシ
(紫長亀虫)
Pylorgus colon
カメムシ目
ナガカメムシ科
Pylorgus属
体長4ミリ。
ウスモンカスミカメよりもっと小さいカメムシ。
カメムシにはこんなに小さい種類もいます。

ナミホシヒラタアブ(波星扁虻)Metasyrphus nitens
ハエ目 ハナアブ科 Metasyrphus属


ヒラタアブはよく似たものばかり。
自信がありません。
でも、ハナアブなのはまちがいないと思います。
ヘリヒラタアブ(縁扁虻)Didea alneti ?のメス
ハエ目 ハナアブ科 Didea属


上のナミホシヒラタアブと同じように見えます。
でも、よく見ると複眼の形がちがいますし、腹部の黄色い色がちがいます。
色については同じ種でも多少のちがいはありますので、こちらも自信はありません。
ヒゲナガヤチバエ(鬚長谷地蠅)Sepedon aenescens ?
ハエ目 ヤチバエ科 Sepedon属


大きさは7ミリ。
そして冬に活動します。
実は、冬はハエの仲間が動きまわる季節です。
カトリバエ類Lispe(属名)?
ハエ目
イエバエ科
カトリバエ属
小さなハエです。
大きさは多分数ミリ。
5ミリもありません。

ツマグロキンバエ(褄黒金蝿)
Stomorhina obsoleta
ハエ目
クロバエ科
Stomorhina属
タグ:ツマグロキンバエ
全長7ミリ。
横幅があるので普通のハエくらいに感じます。
複眼に縞模様があるのが特徴。
名前のように翅の先が黒いのも特徴。

ヨモギワタタマバエ (蓬綿玉蝿)Rhopalamyia giraldii
ハエ目 タマバエ科 Rhopalamyia属
ヨモギクキワタフシ(蓬茎綿五倍子)
白いふわふわしたものがタマバエではありません。
これはヨモギ自身が作ったもの。
中に入っているのがタマバエの幼虫。
このふわふわしたものの名前がヨモギクキワタフシ。
どういうわけか虫が寄生すると、寄生された植物が守るように作り出します。
同じ植物でも寄生する虫によって形が変わります。

セイヨウミツバチ(西洋蜜蜂)
Apis mellifera
ハチ目
ミツバチ科
ミツバチ属
タグ:セイヨウミツバチ

クヌギエダイガタマバチ
膜翅目タマバチ科
クヌギエダイガフシ(椚枝毬五倍子)


ヨモギクキワタフシと同じように虫に寄生されたクヌギがつくったもの。
クヌギの実(どんぐり)の帽子(殻斗)に似ているのが特徴。
体温が気温で左右される外温動物(変温動物)は、冬にはどこかでじっとしてそうですが、特に昆虫は冬でも動きまわるものがいます。
真冬でも暖かい日は草花を観察していると、意外といろいろ動き回っている昆虫とであるかもしれません。
マイナーで小さなハエばかりかもしれませんが。
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■参考外部リンク■
下赤阪の棚田 | 千早赤阪村観光協会
タグ: 下赤阪の棚田2015 下赤阪の棚田2015/12 12月の下赤阪の棚田の動物 ウスモンカスミカメ ムラサキナガカメムシ ナミホシヒラタアブ ヘリヒラタアブ ヒゲナガヤチバエ ヨモギワタタマバエ クヌギエダイガタマバチ

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