ポプラの切り株からいきなり生えてきたいかにも美味しそうなキノコは?
最近街路樹のポプラがよく切られています。
ポプラは大きく育つのに意外と寿命が短いのか、数十年で幹に虚(うろ)ができ、それが広がって、ある日突然倒れることがあります。
そこでまっすぐ育ったポプラが突然切られることになリます。
最近切られたポプラ。
その切り株から、キノコが生えていました。
小さくて丸い傘は艶のある焦茶色。

ブナシメジっぽく、美味しそう。
しかし、見るからに美味しそうなところが、逆に恐くもあります。

日に日に大きくなっていきます。
キノコの種類はなんでしょうか。
キノコを見分ける特徴がよく現れるのが、傘の裏と軸。
傘の裏が襞になっているか、小さな穴になっているか。
襞が柄のところで終わっているか、柄にまで続いているかなど、幾つものポイントがあります。
それらと傘の形や色、生えているところで絞っていくことができます。
ブナシメジの襞は、軸のところで終わっています。
ところが、このキノコは軸にまで襞が続いています。

そこで、ポプラに秋から冬にかけて生えるキノコで調べてみると。
ヒラタケが見つかりました。
もちろん、野生のキノコは素人は見る・観察する以上は危険。
ということで、観察を続けました。
ここは住宅街。
色んな人が通ります。
大きくなってくると、きっと子供かおっさんがもぎ取るでしょう。
と思っていたら、キノコの塊の真ん中だけがほじられていました。
多分、カラスでしょう。

そして、ついに一番大きなかたまりがごっそりいかれる時が来ました。
これは間違いなく人間でしょう。

さて、どうしてこんなにたくさんのキノコがいきなり生えてきたのでしょうか。
よく見ると、このポプラにも虚ができています。
そこには木を食べる昆虫の糞のようなものがたくさん転がっています。
さらに、根も生えていますから、ずいぶん昔からあったようです。

きっと何年も前からヒラタケの菌糸が育っていたのでしょう。
もしかしたらキノコもできていたのかもしれません。
キノコは、実は胞子を飛ばすための器官で、本体は木や土の中に広がっています。
そして時期になると、植物が花を咲かせるようにキノコを作ります。
もしかしたら、木を切り倒したときのショックで、「これはやばい!」と思った菌糸が慌ててたくさんのキノコを作ったのかもしれません。
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