2018年もプランター稲 還元ばかりになっプランターの土?
稲以外でおきたプランター稲の異変。
それは土。
黒くなったのです。

これにはちょっと説明が必要でしょう。
まず、プランター稲に使っているのは、苗代用の肥料配合土に毎年肥料を足して使い続けています。
残念ながらどのような土をブレンドしたものかはわかりませんが、赤茶色の粒なので、赤玉土が基本になっているものと思います。
ということで、赤玉土と仮定して続けます。

黒くなっていない土

田んぼの土は畑の土とはまったくちがう状態になります。
水があるため酸素が少なく、畑の土と働く微生物がちがいます。
土の表面はまだ酸素が供給されているのですが、その下は微生物が酸素を使ってしまい常に酸欠になっています。
赤玉土が赤いのは、土に含まれている鉄が錆びたため。
簡単に言えば、赤サビです。
酸素が豊富なら赤サビで赤いままですが、酸素が不足すると赤サビが酸素を取られて(還元して)黒くなります。
つまり、赤玉土を使ったプランター稲の土は、見えるところが赤く、その下の見ないところは黒い、はずなのです。
それが酸素が供給されているはずの表面まで黒くなっている。
このようなことははじめてです。
これは一体?
ただ、全面が黒くなっているわけではありません。
黒くなっているのはちょうどカブトエビの餌をおいていたところとその周辺だけ。
以前から田んぼのモデル化を目指してカブトエビも一緒に育てていたのですが、いろいろあって今年は餌をやっていました。
どうやら黒くなったのは、カブトエビの餌が関係しているようです。

水を張った田んぼの土は酸化作用と還元作用がせめぎあっています。
この作用はとても複雑ですが、植物にとって決していいとは言えない、むしろ悪い環境になります。
そんな場所で稲がどのように成長していくか、ということは気になりますが、それはまたの機会に。
田んぼの酸化還元で姿を変えるもののひとつが窒素(ちっそ)。
窒素が酸化され、還元され、いろいろ姿を変えながらときには植物に栄養として吸収され、そうでないものは最後に窒素ガスとなって空気中に出ていきます。
カブトエビの餌にはタンパク質が含まれています。
タンパク質には窒素が含まれています。
餌が無くなってから足すようにしていましたが、食べ残しの小さな欠片などがあれば、微生物などに分解されるときに酸素が使われるはず。
そして酸素が供給され酸化するはずの場所でも酸素不足で還元作用が起きるようになり、黒くなったのかもしれません。
スポイトでつくった水流を黒くなった土にあててみると、泡が出てきます。
黒くなっていない場所では泡は出てきませんので、還元作用でできた気体の可能性があります。
鼻を近づけて嗅いでみました。
匂いも刺激もありません。
ということは、硫化水素ではなく、メタンガスや窒素ガス、水素ガスかもしれません。

それらを総合すると、やはりカブトエビの食べ残しが分解されるとき、酸素が大量に使われたのではないでしょうか。
しかしまだわからないことが多すぎます。
そして、これが稲の成長にどのように関係したのかも、まだわかりません。
植物を育てるのは、ほんと難しい。

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