【 ヒサカキ】

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〔よりぬきタグ〕 ◊巨古老樹◊金剛◊恐竜◊高野◊棚田◊錦織

春の公園で出会ったなんとも微妙なにおい

 3月の錦織公園を歩いていると。
 ニオイが!
 匂いというより、臭いが!

 芳香剤がちょっと失敗してしまったような臭い。
 こ、これは?!

 ヒサカキの花!

 はたして、咲いていました。

ヒサカキ
姫榊

 ヒサカキは薄暗いところでも平気な木。
 たくさんできる実は鳥に食べられあちこちにタネが運ばれます。
 だから里山にはよくある木。
 薄暗いとこでそんなに大きくならないので目立たないだけ。

 このなんともいえない微妙な臭いがしてきたら、里山に春がやってきた証拠です。

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ヒサカキ(姫榊)-薄暗い林冠下二傑のもうひとつ〈錦織公園の樹木〉

 照葉樹林ではありふれた木ですが、ほとんど目立ちません。

常緑樹 林冠下の木

ヒサカキ(姫榊)Eurya japonica

被子植物門 真正双子葉類 ツツジ目 モッコク科 ヒサカキ属
別名:ビシャコ,ビシャ,ヘンダラ,ササキ
タグ:ヒサカキ

常緑小高木 半陰樹 林冠下の木
花期:2~4月 雌雄異株(一部両全種) 束生花序
果熟期:9~12月 核果 黒
葉:単葉 互生 楕円形 単鋸歯
樹皮:平滑(皮目)
自生地:本州~沖縄
成長適地:照葉樹林の二次林から極相林
レッドリスト:大阪府2014-記載なし/環境省2017-記載なし
錦織公園内分布:園内林各所(一部を除きほぼ全域)

照葉樹林の林床ならどこでも生えているような陰樹。
陰樹とは、植物の成長に必要なはずの太陽の光が少ない林の中でも成長できるしたたかな樹木。
ただし、成長がとても遅くなります。

錦織公園でも、同じように林床のあちこちに生えいますが、薄暗い林床で、ほかの木よりも低いため目立ちません。
じつは、錦織公園内の林ではどこでも生えているようなありきたりの木です。

上の写真は左が雌花で右が雄花。

花は春先に咲きます。
雌雄異株なので、雄花だけの木、雌花だけの木になりますが、オシベとメシベのそろった両性花がつくこともあります。

クリーム色の花ですが、小さく下向きで、そもそもヒサカキは林床に生えるのであまり目立ちません。
ただ、都市ガスみたいとも、たくあんみたいとも言われる強い匂いを発し、それで咲いていることに気づく場合もあります。
錦織公園でも春の訪れを教えてくれるにおいとなっています。

赤味がかった花もあります。

果実は、晩秋から初冬にかけて黒く熟して花と同じように枝にたくさん並びます。

水分の多い果肉の中に硬い殻に覆われたタネがはいる核果。
核果はタネごと実を食べてもらって、離れた場所で糞と一緒にタネをまいてもらうことを狙った果実。
例外もありますが、ヒサカキはそのタイプ。

大きさは5ミリほどですので、鳥向け。
鳥向けということは、人間が食べても美味しくないということです。

名前も見た目もにているサカキは神仏へのお供えなどに使われます。
ただサカキは暖かいところを好むので、東日本では手に入らないところがあります。
そういう地域では、このヒサカキが代用されることもあります。

公園内の林にはいたるところに生えています。
林床で小さな葉を密生させた枝を傘のように四方に広げるイヌツゲに対して、背は低いながらも上へ上へと伸びるヒサカキはあまり目立ちません。

樹皮は少し赤みを帯びています。
中の材も赤みを帯び、年輪の間隔も詰まり滑らかで綺麗です。
また年輪が詰まっているので乾燥すると硬くなります。
ただ、成長が遅く、人の腕くらいの太さでも樹齢30年ということもあります。
そのため材が家具などに使われることはないようです。

錦織公園にはヒサカキはおそらく1本も植樹されていないと思います。
にも関わらず、植林されて作られた園内の林に広がっているのは、ヒサカキの繁殖力の強さの現れでしょう。

常緑樹 林冠下の木

■参考外部リンク■
錦織公園 | 大阪府富田林市 大阪府営公園

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里山は春の びみょ~な においでいっぱい!  姫榊

 3月も半ばを過ぎて、春分です。

 里山も春を迎え、いろいろな花が咲きはじめています。
 といっても、咲いているのはまだまだごく一部。
 仲春の里山でにおいを放つ花。
 ヒサカキ。

ヒサカキの花

 日光が当たらないところでも何十年も育つことができる陰樹。
 枝に下向きでクリーム色の小さな花が並んでいます。


 ただこのにおい。
 人によって捉え方は様々。
 都市ガスのようなにおい。
 たくあんのようなにおい。
 インスタントラーメンのにおい。
 公衆トイレのにおい。


 知らない人には想像しにくいでしょう。
 ただひとつ言えることは、多くの人にとっては「いいにおい」ではないということ。
 たしかに、びみょうなにおいだと思います。

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春の里山の匂いを発するちっちゃな花 ヒサカキ


 春は花の季節。

 寒い冬を耐えて、暖かくなると一斉に花が咲き始めます。

 寒さに耐えていたロゼット状態から一気に花柄を伸ばして花を咲かせる草もありますが、葉っぱの陰でひっそりと花を咲かせる常緑樹もあります。



 そんな常緑照葉樹の一つが、ヒサカキ。

 サカキの葉をちょっと小さくして、縁にギザギザをつけたような葉の植物です。

 温帯の常緑樹林の定番で、大きな木々の下でも育つガマン系の樹木。

 里山なんかでは、定番の樹木でしょう。



いかにも照葉樹っぽいヒサカキの葉
いかにも照葉樹っぽいヒサカキの葉




 ヒサカキは雌雄異株(しゆういしゅ)。

 雄花と雌花が別々の株で咲く植物。



これが雄花。

 これが雄花。

 たくさんのオシベがあるので小さいながらも花っぽい。



これが雌花。

 これが雌花。

 実になる子房(しぼう)が萼(がく)より上にある子房上位。

 花の中に丸く見えるのが子房でしょうか。



ヒサカキの雄花はこんな大きさ。

 ヒサカキの雄花はこんな大きさ。

 5ミリもありません。

 よくありそうな常緑樹の上に、小さい花なので里山を歩いていても見過ごしそうです。



 でも、ヒサカキの花にはすごい特徴があります。

 それは臭い。

 香りではなく、臭い。

 あるときは「都市ガス」といわれ、ある時は「たくあん」といわれます。

 青臭いような、生臭いような、多くの人にとっては「いい香り」とは言い難いかもしれません。

 桜が咲き始めるころの里山の臭いです。

 春先、里山を歩いていてなんとも言えない臭がしてきたら、近くでヒサカキが咲いているかもしれません。



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