特別展「生命大躍進展」にはカンブリア爆発のいろんな動物がたくさん!〈大阪市立自然史博物館〉
40億年分の動物がたくさん並んでいる「生命大躍進展」。
最初にやってくるたくさんの展示がカンブリア爆発。
今からおよそ5億年前にいきなり動物の種類が増えたできごとです。
ものすごく昔のようですが、地球に生命が誕生しておよそ40億年。
と考えると、結構最近の事かもしれません。
●今までの「生命大躍進展」の記事
【生命誕生から人類まで40億年の本物の証拠がたくさん!】
【5億年分のいろんな動物がたくさん!】
地下駐車場入口近くの看板

このカンブリア爆発は動物にとってはとてつもなく大きなできごとです。
動物の体の基本的な体のつくりで分類する「門」。
その基本的な「門」のほとんどがそろったのが、カンブリア爆発。
その前まではもう動物かどうかもわからない生き物しかいなかったのに、突然です。

その「カンブリア爆発」が見つかるきっかけとなった、カナダのブリティッシュコロンビア州のバージェス山のバージェス頁岩(けつがん)化石の実物が山のように展示されています。
興味がある人ならいろんな本やテレビなどで見た写真やスケッチの実物も数多く展示されています。
そしてバージェス動物群よりも地質学的にちょとだけ古い中国雲南省の澄江(チェンジャン)動物群の化石も。
ということで、展示されている中からほんの少しだけですが、見た目の形で分けてみました。
ぞわぞわ系
「虫(節足動物)」風に見える動物
アノマロカリス(節足動物)
オダライア(節足動物)

オパビニア(節足動物)

オレノイデス(節足動物)

マルレラ(節足動物)

ぞろぞろ系
歩く足がたくさんついている動物
アイシェアイア(有爪動物)
ハルキゲニア(葉足動物)

ミクロディクチオン(葉足動物/澄江動物)

いがいが系
棘のようなものに覆われている動物
ウィワクシア(軟体動物)

オルスロザンクルス(軟体動物)

にょろにょろ系
足がなくて細長い動物
オットイア(鰓曳動物)
バージェソケタ(環形動物)

すいすい系
およぐ動物
ピカイア(脊索動物)
ハイコウイクティス(脊椎動物/澄江動物)

ペチュリコラ(不明/澄江動物)

ひらひら系
平たく柔らかそうな動物
オドントグリオフス(軟体動物)
アミスクウィア(不明)

ゆらゆら系
海底から植物のように生える動物
シフソークタム(不明)
ディノミスクス(不明)

この時代の化石を見て思うことは、小さい。
ほとんどが「虫」くらいの大きさ。
虫に興味のあるひとにとっては、なんとなく見たことがあるような姿の生き物が少なくないこと。
とはいえ、虫のような生き物が多い反面、人間を含む脊椎動物はほとんど目立ちません。
いないわけではありませんが、手足のない虫のようで、まだ魚の形になっていません。
現在の動物のほとんどの体の基本デザインがそろったといっても、文字通りまだまだ基本的なものが多かったようです。

タグ: 生命大躍進 カンブリア爆発 バージェス動物群 澄江動物群 オダライア オルスロザンクルス バージェソケタ ペチュリコラ 大阪市立自然史博物館 seimeidaiyakusin

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