【 ハチ】

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〔よりぬきタグ〕 ◊巨古老樹◊金剛◊恐竜◊高野◊棚田◊錦織

古い写真の中からみつけたいきもの まるで獲物をつかめそうな先がたくさん分かれた触角を持った虫

 枯れかけた落ち葉の写真を見つけました。
 去年の4月に写したもの。
 わざわざ残すような写真には見えません。
 こういうときはきっと何か小さな生き物が写っているにちがいありません。

この記事にはの画像があります。


 拡大してみると、虫が写っていました。
 アブ? ハチ?
 獲物を捕まえられそうな触角の虫。
 この虫が目的だったようです。


 さて、この虫。
 いったいなんでしょうか。

 ハエ、アブ、ハチでしょうか。
 じっくり見ると、翅は片側2枚で4枚あるようです。
 ハエでもアブでもありません。
 ハチのよう。


 スズメバチのように胸や腹がくびれていないので、原始的なハチ、ハバチの仲間のような気がします。
 たしかにハバチのルリチュウレンジに雰囲気が似ています。

 そこで調べてみました。
 が、身近にいてもとんでもない種類がいる昆虫。
 一般向け卓上版図鑑に載ってなくても不思議ではありません。
 運良く兵庫県立人と自然の博物館の出版物『兵庫県におけるハバチ類の種多様性』を見つけ、早速参考にしました。

 結果。
 ネズハバチ。
 そのオス。


 ハバチは幼虫が植物の葉を食べるハチの仲間で、スズメバチやミツバチはハバチから進化したと言われています。
 ネズハバチは、名前のようにネズ(ネズミサシ)の葉を食べるハバチ。
 ネズミサシは針葉樹。
 この場所ではあちこちに生えていますので、不思議はありません。

ネズハバチの幼虫が食べるネズミサシ

 なんか、かっこういい触角です。

ネズハバチ
杜松葉蜂
Monoctenus nipponicus
ハチ目 ハバチ亜目 マツハバチ科 ネズハバチ亜科 ネズハバチ属

ネズミサシ
杜松
Juniperus rigida
裸子植物門 マツ綱 マツ目 ヒノキ科 ビャクシン属の常緑小高木の針葉樹

■参考外部リンク■
自然環境モノグラフ - 兵庫県立 人と自然の博物館(ひとはく)

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公園で動かないクモと出会いました。それは

 公園を歩いていると、草の葉の上にクモが。
 ただ、なんかへんです。

この記事にはの画像があります。


 足をちぢめています。
 死んでいるようです。

 クモはヤマシロオニグモ。
 ありふれたクモです。
 大きさがわかるように方眼下敷きの上で写真を撮ろうと触ってみると。
 体が固まっていません。
 死んでいるのではなく、なんか力が抜けているようです。


お尻の白い点2つはヤマシロオニグモの特徴

 ちょっとまってください。
 もしかして。

 このクモは死んでいるのではなく、麻痺しているだけ。
 なぜか。
 それは、クモバチが幼虫の食べ物にするために麻痺させたから。

 虫を幼虫の餌にする狩蜂は寄生蜂や寄生蝿をさけるために巣穴を隠していることがあります。
 そのため、巣の近くまで獲物を運んだ後、隠した土をどけてから中に入れます。
 きっと近くに巣穴があるのでしょう。

 まっていると。
 やってきました。
 狩蜂です。
 ベッコウクモバチ?


 大きさがわかるように方眼下敷きの上に置いたままですが、なかなか近づいてきません。
 何やら見たこともないものがあるので警戒しているようです。
 草の陰になって見にくくなりますが、仕方がないと思って落ち葉の上に置きました。
 すると、やってきて、くわえて引きずって草藪の中へ消えていきました。


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古い写真の中からみつけたいきもの ちっちゃいハチはむずかしい! ツノキウンモンチュウレンジ?

 去年の4月。
 タンポポに小さな虫がとまっていました。

この記事にはの画像があります。


 黒い体に透明な翅。
 4枚あるので、ハエではありません。
 精悍な頭部なので、多分ハチの仲間。
 翅の先3分の1くらいのところに黒い帯が特徴になるでしょう。


 調べてみると、ウンモンチュウレンジ?
 ハチの中でも幼虫が葉っぱを食べるハバチの仲間。
 ただ、ウンモンチュウレンジの触覚は黒。


 このハチはオレンジ色?
 ということで、ツノキウンモンチュウレンジ?


 幼虫はバラ科カマツカを食べるようなので、ここにいても不思議はありません。
 多くはありませんが、あちこちにカマツカは生えていますので。

 ウンモンチュウレンジにはいろいろな種が含まれているらしく、分類中だとか。
 このハチの本当の名前はどうなるのでしょう。

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タグ: ツノキウンモンチュウレンジウンモンチュウレンジハバチハチ

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巨大蜘蛛の受難 あるいは 大きな蜘蛛の憂鬱 その2 スギハラクモバチ

 日本最大級のクモ、アシダカグモ。
 人家周辺に住み、動きが早いことで有名なゴキブリを狩る肉食の益虫としても有名な大型クモ。
 一見、無敵にも思えるアシダカグモを捕らえて幼虫の餌にするハチがいます。
 その一つが、ツマアカクモバチ

この記事にはクモの画像があります。


 しかし。
 それとも、もちろん。
 巨大蜘蛛を狙うハチはそれだけではないのです。

 ツマアカクモバチを見たのと同じ里山。
 その中を抜ける舗装路の上を、同じように麻痺したアシダカグモが狩蜂に引きずられていました。


自分より大きいアシダカグモ(コアシダカグモ)を引きずる狩蜂

 今度は体が黒ですが、翅は茶色。
 そして足の先は黄色。
 頭も黄色いところが多い。
 ツマアカクモバチではありません。


原が黒く足と頭が黄色い狩蜂

 おそらくスギハラクモバチ。
 もちろん、アシダカグモを狩って幼虫の餌にします。
 南方からやってきたといわれるツマアカクモバチと幼虫の食べ物が同じクモバチ。
 朽木に巣を作り、そのためか最近減少しているといわれています。
 まだ大阪ではレッドリストに掲載されていませんが、これからはどうなるかは、わかりません。


おそらくスギハラクモバチ

 温暖化を利用したツマアカクモバチに負けて数を減らすのか。
 自然破壊で巣が作れなくなって、開発に負けて数を減らすのか。
 それとも里山の保護運動が功を奏してツマアカクモバチを圧倒するほど数を増やすのか。

 どちらが勝ったにしても、アシダカグモの気持ちは晴れないでしょう。
 かといって、共存されても同じことのはず。
 アシダカグモの憂鬱はまだまだ続きそうです。

タグ♦ クモ ハチ

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巨大蜘蛛の受難 あるいは 大きな蜘蛛の憂鬱 その1 ツマアカクモバチ

 里山を歩いていると、生き物たちのダイナミックな姿と出会います。
 知識として知っていることであっても、実際に目にすると驚きや発見があり、理解が深まります。

この記事にはクモの画像があります。


 ある日のこと。
 厚く積もった落ち葉の上を、長い足がいくつもあるものがこちらに向かってとびはねて近づいてきます。
 まるで映画「エイリアン」の寄生体を産み付けるフェイスハガーのよう。
 大きさは全然ちがいますが。

 幸いにも小フェイスハガーは顔に飛びついてくることはありませんでした。
 近づいてみてみると、フェイスハガーの正体は、日本最大級のクモのアシダカグモ。
 アシダカグモは主に家にいる外来種。
 里山で出会ったのでその仲間のコアシダカグモでしょう。


足を広げたフェイスハガー状態のコアシダカグモ

 ただ、アシダカグモはさっきまで飛び跳ねていたのにぴくりとも動きません。
 と思っていたら、アシダカグモの隣に黒いハチが。
 お腹の先がオレンジ色のツマアカクモバチ。
 名前のようにクモの狩蜂です。
 自分より大きなアシダカグモは幼虫の餌。
 成虫は花の蜜を食べます。


自分より大きいクモを引っぱるツマアカクモバチ

 よく「熱帯性のハチで、奄美大島が北限」とか「最近の温暖化の影響で北上している」というような文を見かけますが、結構昔から本州南部にいたようにも感じます。
 実際、三重県や高知県のレッドリストに記載されているようです。
 最近北上してきたのなら、レッドリストには記載されないでしょう。
 でも、温暖化で南からやってきたのが本当なら、コアシダカグモにとってはとんでもない迷惑なことです。
 真実は、どうなのでしょうか。

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初夏の六甲山のハチボール


 ゴールデンウイークの六甲山の尾根の道路。

 最高峰のちょっと南西。

 有馬温泉へ抜ける紅葉谷道に入った所で、ぶんぶんと虫の羽音、それも蜂の羽音が聞こえました。
紅葉谷道の六甲側入り口
紅葉谷道の六甲側入り口



この記事にはミツバチの画像があります。





 スズメバチだとちょっとやっかいかも、と思ったら、飛んでいるのは小さな蜂。
 ミツバチ?

 よく見ると道の脇の木の幹が膨らんでます。

 数多くのミツバチが集まって団子になっているのです。
 いや、団子というよりボールです。

 色がちょっと黒っぽ感じがする野生のミツバチ。
 このミツバチはニホンミツバチ(日本蜜蜂)。
 昔から日本にいる在来種です。

 普通、花の蜜を集めるために飼われているのは外来種のセイヨウミツバチ(西洋蜜蜂)。



ハチでふくらんだ木
ハチでふくらんだ木




 このニホンミツバチの塊は、女王蜂を守るために働き蜂がボールになっているもので、「分封蜂球(ぶんぽうほうきゅう)」と言います。
 どうしてそんなことになっているかというと、新しい女王蜂が誕生したので、女王蜂が働き蜂を引き連れて巣から出てきたのです。
 これを「分封(ぶんぽう)」といいます。

 巣から出てきたのは古い女王。
 およそ半分の働きバチを連れて出てくるそうです。

 今は働き蜂を四方八方へ派遣して、新しい巣になる場所を探しているところ。



集まっているニホンミツバチ
集まっているニホンミツバチ




 たくさんのミツバチが集まっている様子を怖く感じる人も少なくないと思いますが、ニホンミツバチは自分から人を刺すことはほとんどないと言われます。

 ですから道端でミツバチの塊を見つけてもそっとしておいてあげてください。
 新しい巣の場所が見つかるまでの短い間のことですから。



◆タグ ニホンミツバチ 六甲山の昆虫 六甲山 ◆

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とっても不思議な寄生蜂のこともわかる「のぞいてみようハチの世界〈自然史博物館〉」


 ハチばかりが集まった自然史博物館の「のぞいてみようハチの世界」。

 身近なハチから聞いたこともないハチまでいっぱい集まっています。



この記事にはハチの画像があります。




館企画の特別展恒例入り口垂幕「のぞいてみようハチの世界〈自然史博物館〉」
館企画の特別展恒例入り口垂幕
「のぞいてみようハチの世界
〈自然史博物館〉」

 「ハチ」と聞いて花の蜜を集めるミツバチや、獰猛(どうもう)な肉食のスズメバチを思い浮かべる人も少なくないと思います。

 しかしハチは葉っぱを食べるハチや昆虫などを狩って幼虫の餌にするカリバチ、そして他の虫などに寄生するキセイバチなどものすごく多様化しています。



 寄生バチは昆虫などの節足動物(せっそくどうぶつ)に寄生するので、普通それほど大きくありません。

 中にはハチとは思えないほどの小さなものもいます。

 それだけでなく、寄生した虫(宿主(しゅくしゅ))を操って(寄主操作(きしゅそうさ))、自分にとって得するように行動させるハチもいます。

 その様子が映像で展示されているのはサムライコマユバチとクモヒメバチ。

 宿主が特異な行動をする様子が映像で流されています。



イモムシに寄生するヒメバチやマユコバチの標本「のぞいてみようハチの世界〈自然史博物館〉」
イモムシに寄生するヒメバチやマユコバチの標本
「のぞいてみようハチの世界〈自然史博物館〉」




 自分が得するように宿主を操る寄生虫は幾つか知られていますが、ハチにもそういうものがいるというのは驚きました。

 なんて頭のいいハチなんでしょう。

 と思わずいってしまいますが、こういう時はファーブルさんの言葉を思い出します。

 どんなに驚くような行動をする昆虫であっても、それはただ単に本能のまま、決められた手順で行動しているだけ。
 途中まで進んでしまったら、もう元には戻れません。



寄生蜂を使って害虫を駆除するための天敵製剤「のぞいてみようハチの世界〈自然史博物館〉」
寄生蜂を使って害虫を駆除するための天敵製剤
「のぞいてみようハチの世界〈自然史博物館〉」




 ですからこういった寄生バチも「こうすれば得するに違いない」と思って動いているのではなく、訳もわからず決められて行動を行なっているだけでしょう。

 しかしよく考えると、何も考えないでこれだけ巧妙に動けるというのは、ある意味考えて動いていることよりもおどろくべきことなのかもしれません。



 そんなふしぎなハチがいっぱいの「のぞいてみようハチの世界」は大阪の自然史博物館で2012年10月14日まで開催中です。



■外部リンク■
第43回特別展 のぞいてみようハチの世界|大阪市立自然史博物館
ようこそ大阪市立自然史博物館へ


◆関連タグ◆ 〔のぞいてみようハチの世界〕 〔ハチ〕 〔寄生〕
       〔自然史博物館〕


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