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〔よりぬきタグ〕 ◊巨古老樹◊金剛◊恐竜◊高野◊棚田◊錦織

雪が積もっていたらあしあとさがし

 今年はなかなか雪がふらない金剛山。
 2月の雨でとける前の雪に残った足跡。

テン?の足痕

 指の跡がきれいに残っています。
 金剛山の哺乳動物の種類は少ないので、幅5センチ位で爪の跡が残り、2つ並んで間が空いてまた2つの足跡。


 多分、テンの亜種ホンドテン。

 野生の中型小型の哺乳類はなかなか姿を見せてくれません。
 足跡は貴重な情報です。

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タグ: 足跡足痕ホンドテンテンフィールドサイン金剛山の哺乳類金剛山の脊椎動物冬の金剛山金剛山

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コールド・ケース 跡は語る 数多くの足跡と羽毛から

 山を歩いていると、時折事件と出会ってしまいます。
 その日もそうでした。
 3年前の12月。
 その日は雪が薄く積もっていた金剛山。

現場近く

 谷筋を詰め、山頂を目指して斜面を登ったところで、出会ってしまいました。
 たくさんの、異常なつき方をした足跡。
 普通、山で出会う足跡は、山から登山道を横切って、また山に消えます。
 ところが、踏み荒らすようについています。

踏み荒らされたような足跡

 そして、幾つもの遺留品。
 事件です。
 しかも雪が積もっていない足跡。
 それほど時間がたっていないようです。

羽毛の上に残る謎の遺留品

 現場に出会った時にすること。
 情報収集と、プロファイリング。
 現場に残されたものなどから、行動を推定し、犯人を特定します。

 まず、被害者。
 遺体は見当たりません。
 遺留品は、羽毛。

様々な羽毛が飛び散る

 被害者は鳥です。
 しかも、赤褐色の長い羽根。
 まちがいありません。
 ヤマドリです。

長いヤマドリの雄の尾羽根

 ここで、ヤマドリが何者かに襲われ、羽根がむしり取られたのです。
 そして、別の場所に持って行って、食べられたのでしょう。

 そして、犯人は。
 金剛山は大阪平野と奈良盆地と紀の川に挟まれた衝立のような山地の山。
 住んでいる中型以上の脊椎動物の種類は限られます。
 ヤマドリを襲うような動物は、食肉目の哺乳類か、猛禽類。

 犯人特定の有力な証拠となるものの一つは、残された足跡。
 まだ雪が少なかったので、足跡は雪を踏み抜き落葉が見え、指や肉球の跡がわかりません。
 雪が残っている足跡も、不明瞭。

足痕がが重なっているのか不鮮明

 しかし、ただ通り過ぎただけかもしれません。
 羽毛のまわりに執拗についている足跡は、その主が犯人であることを示唆していますが、もっと証拠が必要です。

 食肉目と猛禽類では鳥を食べる時のちがいがあります。
 それは羽毛のむしり方。
 ワシタカ類の大型猛禽は、羽毛をクチバシでくわえて引き抜きます。
 それに対して、食肉目のイタチやキツネなどは口で噛みむしりとります。
 そのちがいがわかるのが、羽毛の付け根の羽根の部分。

 猛禽類が引き抜いた羽根はそのまま残ります。
 食肉目が噛みちぎった羽根は途中でちぎれます。
 そこで、このヤマドリの羽根は。


 

 羽毛の毛が終わるところで軸が終わっています。
 そこはギザギザ。
 見るからに噛みちぎったよう。
 猛禽類ではなく、食肉目です。

 ヤマドリはキジの仲間で、ニワトリくらいの大きさの鳥。
 日本にいる鳥としては、大きい方。
 ヤマドリを襲うだけの大きさの食肉目。
 ネコ、イタチ、キツネ、テンでしょうか。

金剛山のヤマドリの雄

 山なので、ネコではないでしょう。
 イタチは平野部の里山周辺の水辺を好みます。
 キツネは、金剛山地と周辺にはいないことになっています。
目撃情報がないわけではありませんが、いたとしてもかなり数が少ないでしょう。
 最後に残ったのは、テン。
 山に住むイタチの仲間で、山頂のライブカメラにもよく映っています。
 そして、足跡の大きさとも合います。

 見つけたすべての証拠や情報がテンに集約しています。
 犯人は、テンの可能性が極めて高そうです。
 ただ、金剛山に住むどのテンか、特定は極めて困難。
 迷宮入りせざるを得ないようです。

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タグ: ヤマドリテンフィールドサインプロファイリング金剛山冬の金剛山足跡コールド・ケース

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山に雪が積もったら もちろん あしあとさがし!


 大阪で一番高いところがあるけど、山頂じゃない金剛山。

 この冬も雪の季節がやって来ました。

 雪が積もると楽しみなのが動物の足跡。

 哺乳類が「アニマルトラック」、鳥類が「バードトラック」とも言います。




雪が積もった金剛山山頂の転法輪寺




 哺乳類や大きな鳥類などは、日頃姿を見ることがほとんどありません。

 そういった生き物たちがたしかに生活していることがわかるものの一つが、足跡。

 でも、足跡というのは残りにくいもの。

 普通はちょっと硬くなった泥に残るくらいですが、どこにでもあるような場所ではありません。

 ところが雪が積もると足跡がいたるところで残るのです。



ヤマドリ?の足跡


山に住むキジの仲間。
地面の上を歩くので後ろに向いた第1趾がほかの趾(あしゆび)より短くなっています。
大型の鳥でなかなか姿を見ることができません。





テン??の足跡


金剛山に住むイヌやネコの仲間(食肉目)は少なく、その中でもテンではないかと思います。
ただ足跡の上からまた踏みつけているようでわかりにくくなっています。





 雪の降り始めで足跡も少なくははっきりしません。

 でも雪の季節ははじまったばかり。

 この冬にはどんな足跡と出会えるか楽しみです。



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タグ: ヤマドリテン足跡バードトラックアニマルトラックフィールドサイン金剛山の脊椎動物雪の足跡冬の金剛山金剛山の鳥

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誰がどの鳥を狩ったのか? 岩湧山でプロファイリング


 大阪の河内長野市にある滝畑ダムから岩湧山(いわわきさん)に向かってダイヤモンドトレールを歩いているとき。

 山頂の茅場(かやば)手前のヒノキ(檜)林を歩いているとき。

 ヒノキの落ち葉の上に大量の羽毛が散らばっていました。



岩湧山の檜林の現場
岩湧山の檜林の現場




 錦織公園(にしこおりこうえん)で時折見かける風景です。

 錦織公園の場合は、野良猫がカワラバトを狩った跡のフィールドサイン。

 ネコは鳥を捕まえた場所で毛をむしってから、どこか人目のないところへ持って行って食べるようです。
 今まで鳥の羽毛が散らばっているのは何度も見たことが有りますが、食べ残しや骨を見たことはありません。



翼系の羽毛は濃いグレーと暗い黄緑色
翼系の羽毛は濃いグレーと暗い黄緑色




 ここ、岩湧山の現場では大きな疑問が二つ。

 ひとつは、誰の狩り跡か。

 もう一つは、誰が狩られたのか。



フワフワ系の羽毛は白いものが目立つ
フワフワ系の羽毛は白いものが目立つ



 ここは集落から2時間ばかり歩いた山の中。
 イエネコは考えられないでしょう。

 岩湧山にいそうな肉食の哺乳類は、テン

 姿は見たことがありませんが、糞(ふん)は見たことがあります。

 夜行性で姿を見せないくせに登山道などの目立つところに糞をする習性があるのがテン。

 ということで狩ったのはテン。



以前岩湧山登山道で見かけたテンのものと思われる糞
以前岩湧山登山道で見かけたテンのものと思われる糞
これは植物を多く食べていたよう




 次は狩られたのは誰か。

 散っている羽毛しか手がかりはありません。

 フワフワした羽毛は白いものが多いようです。
 つまり腹が白い鳥。

 翼になる羽毛は、濃いグレーと、暗い黄緑色。

 この取り合わせで、山にいる鳥は……

 シジュウカラ。



狩られたと思われるシジュウカラ
狩られたと思われるシジュウカラ




 さあ、真実は?



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タグ: フィールドサイン岩湧山テンシジュウカラ

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天王寺動物園に行って昼間に夜行性動物を見ちゃいました!


 日本で3番目に古く、日本で2番目に総入場者が1億人を超え、毎年百数十万から二百万人の入園者がある日本でもトップクラスの動物園。

 大阪市の天王寺(てんのうじ)動物園。




天王寺動物園新世界ゲート




 動物が住む環境を再現した生態展示が特徴の動物園です。

 アフリカのサバンナを再現したアフリカサバンナゾーンやゾウがいるアジア熱帯雨林ゾーンなどがあります。

 まわりを大きな木で囲み、周囲のビルなどが見えなくしているので、現地にいるような感じがしてきます。
 あべのハルカスができるまでは。




アジア熱帯雨林の奥に立つ300mのあべのハルカス




 動物園の新世界ゲートと天王寺公園の美術館下ゲートをつなぐ通路があります。
 新世界から動物園へ入らずに上を通って天王寺方面へ行く通路です。

 ちょうど動物園を南北に分けるような形になっていますが、下は自由に行き来することができます。

 ベンチがあったりゲームコーナーがあったりしますが、その奥にひっそりとあるのが夜行性動物舎。




入り口がちょっと目立たない夜行性動物舎




 中はもちろん真っ暗、ではなく、薄明かりがついているので、目が慣れれば足元も動物の姿も見ることができます。

 キウイのような外国の動物もいますが、日本の里山に住んでいるような身近な動物もいます。

 身近であっても夜行性なのでなかなか目にすることがない動物たちです。




おしりを向けていたら何かわからないキウイ




カヤネズミ(萱鼠)
ネズミ目 ネズミ科 カヤネズミ属
棲息環境:低地から山地までのススキなど背丈の高い草原,
日本での分布:東北南部の本州,四国,九州,


目が大きいカヤネズミ

カヤネズミの巣
[レッドデータブック]
 環境省RDB:記載なし
 絶滅:東京都,
 絶滅危惧II類:群馬県,長野県,愛知県,福岡県,鹿児島県,
 準絶滅危惧種:茨城県,埼玉県,千葉県,神奈川県,石川県,
  岐阜県,静岡県,滋賀県,京都府,奈良県,岡山県,山口県,
  佐賀県,長崎県,熊本県,大分県,宮崎県,
 情報不足:山形県,福島県,富山県,
 その他:宮城県,栃木県,山梨県,大阪府,





ホンシュウモモンガ(本州摸摸具和)
ネズミ目 リス科 モモンガ属
棲息環境:山地の森林,
日本での分布:本州,
別名:ニホンモモンガ,ホンドモモンガ,モモンガ,


丸まっていたホンシュウモモンガ
[レッドデータブック]
 環境省RDB:記載なし
 絶滅:東京都,
 絶滅危惧I類:愛知県,三重県,滋賀県,岡山県,福岡県,
  熊本県,宮崎県,
 絶滅危惧II類:秋田県,山形県, 神奈川県,京都府,兵庫県,
  奈良県,鳥取県,島根県,山口県,愛媛県,
 準絶滅危惧種:青森県,岩手県,群馬県,埼玉県,富山県 ,
  石川県,福井県,山梨県,長野県,岐阜県,和歌山県,
  広島県,高知県,
 情報不足:静岡県,大分県,
 その他:福島県,栃木県,





ホンドタヌキ(本土狸)
ネコ目 イヌ科 タヌキ属
棲息環境:平地の公園や住宅街から山地まで,
日本での分布:本州,四国,九州,


こっちむいてくれないホンドタヌキ
[レッドデータブック]
 環境省RDB:記載なし
 その他:埼玉県,鹿児島県,





テン(貂,黄鼬)
ネコ目 イタチ科 テン属
棲息環境:山地の森林,
日本での分布(ホンドテン):北海道(移入種)本州、四国、九州,
日本での分布(ツシマテン):対馬,


丸まっているテン
[レッドデータブック]
 環境省RDB:記載なし
 準絶滅危惧種:群馬県,千葉県,愛知県,
 その他:埼玉県,鹿児島県,





アライグマ(洗熊,浣熊)
ネコ目 アライグマ科 アライグマ属
棲息環境:水辺,
原産地:北アメリカ,,


イメージの割りに結構狂暴なアライグマ
特定外来生物





  • 絶滅(EX):我が国ではすでに絶滅したと考えられる種
  • 野生絶滅(EW):飼育・栽培下でのみ存続している種
  • 絶滅危惧I類(CR+EN):絶滅の危機に瀕している種
  • 絶滅危惧II類(VU):絶滅の危険が増大している種
  • 準絶滅危惧(NT):現時点では絶滅危険度は小さいが、生息条件の変化によっては「絶滅危惧」に移行する可能性のある種
  • 情報不足(DD):評価するだけの情報が不足している種




 天王寺動物園の夜行性動物舎。

 夜行性の動物を見ることができる貴重な展示室です。



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タグ: 天王寺動物園夜行性カヤネズミニホンモモンガモモンガタヌキテンアライグマ動物園レッドデータ

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雪は足跡の宝庫です。姿の見えない動物を知ることができます。


 山に住む哺乳類の動物と出会うのは結構運が必要です。

 数が少ないこと、夜行性の種類が多いこと、人間を恐れて近寄ってこないこと、他にもいろいろと理由はあるでしょう。

 そんな姿を見ることができない動物たちが、そこで生きている証拠となるのが、フィールドサイン。
 動物たちの生活の痕跡(こんせき)です。




 しかし(ふん)足跡(あしあと)食痕(しょくこん)、寝床などのフィールドサインも、多くの動物ではそう簡単に目にするものではありません。

 そんなフィールドサインにいっぱい出会えるのが、冬。
 雪が積もったとき。

 足跡限定ですが、いろいろな動物のフィールドサインと出会えます。




雪の金剛山


雪の葛城山



 ということで2013年の冬の金剛山地の金剛山(こんごうざん)大和葛城山(やまとかつらぎさん)周辺で出会ったフィールドサインです。


 ただし、間違っている可能性がありますので、ご注意ください。



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ウサギ目
いわゆる「ウサギ」とよばれる動物です。

雪の野山のフィールドサインの定番?

特徴は「Y」字型の足跡と、極端に長い後足の足跡。


ニホンノウサギ(日本野兎)
ウサギ科 ノウサギ属

横に並んだ二つの細長い足跡と、縦に並んだ丸い二つの足跡が特徴。
前にある細長いのが後足で、縦に並んだ小さいほうが前足になります。


旧国道309号線の遊歩道の足跡

葛城山天狗谷道の足跡

葛城山天狗谷道の足跡
藪の中から出てきています。

天狗谷道の足跡

旧国道309号線の遊歩道の足跡



食肉目
別名「ネコ目」ですが「イヌ」も含まれ、ほとんどが肉食です。

山に多いイヌ科の野生動物は足跡の形もよく似ていますが、大きさや歩き方などが見分けるポイントになりそうです。


イエイヌ(家犬)
イヌ科 イヌ属

タヌキの可能性もありますが、車が通る旧国道部分の駐車場から伸びる歩道部分で、人の足跡の上にもついているので飼い犬としました。
爪の跡があるのでネコではないでしょう。

旧国道309号線の遊歩道の足跡

旧国道309号線の遊歩道の足跡
上の二つは蹠球(しょきゅう)と3番目4番目(四つ並んだ内の内側のニつ)の指球(しきゅう)の間が開いているのでタヌキかもしれません。

旧国道309号線の遊歩道の足跡
タヌキ(狸)
イヌ科 タヌキ属

イヌの可能性も捨てられないところですが、山頂付近で近くに人間の足跡がなかったのでタヌキとしました。

大和葛城山山頂付近の足跡
金剛山ダイヤモンドトレイル付近の足跡
金剛山ダイヤモンドトレイル
付近の足跡
左はちょっと小さいのでテンの可能性も。
右は蹠球と3番目4番目の指球の間が開いているのがタヌキっぽい。

大和葛城山山頂
テン(貂)
イタチ科 テン属

金剛山地の山ではよく見かける足跡です。
雪のないときはサインポストの糞をよく見かけます。

よく似た動物にイタチがいますが、イタチは平野の水辺を好むということでテンとしました。

見た目はタヌキやイヌと似ていますが、小さいので区別出来ます。

金剛山ガンドガコバ林道の足跡

大和葛城山天狗谷道の足跡
テンもウサギのような足跡を残すこともあります。
テンは前足も後足も足跡の大きさはそれほど変わりませんが、ウサギは後足のほうが前足の数倍の長さがあります。
左右に並ぶ後足の部分が後に続く前足とそれほど変わらないのでテンとしました。

和泉葛城山ダイヤモンドトレイルの足跡
一見ウサギのようですが、よく見ると後脚が大きくありません。

金剛山ちはや園地のウサギ型足跡
金剛山モミジ谷のくずれたウサギ型足跡
金剛山モミジ谷の
くずれたウサギ型足跡



ネズミ目
名前の通りネズミの仲間です。

前足と後ろ足の大きさは違うのですが、足跡そのものが小さく大抵崩れているので種の判別は困難。

足跡の真ん中に筋が一つあれば尻尾を引きずったあとでネズミの可能性が高くなりますが、跡がないからといってリスと決めつけるわけにはいきません。
また、スズメのような小鳥の可能性もあります。

ネズミの場合は、山に住んで地面をよく走るアカネズミ、リスの場合は、ホンドリスの可能性が高いと思います。

ということで、とりあえず足跡写真を並べました。


アカネズミ(赤鼠)?
ネズミ科 アカネズミ属

足跡の間に何かを引ずったような細い線があるのでネズミとしました。

葛城山ダイヤモンドトレイルの足跡

大和葛城山天狗谷道の足跡

大和葛城山天狗谷道の足跡
ニホンリス(日本栗鼠)?
リス科 リス属

こちらは足の間に尻尾の跡がないのでリスにしました。

葛城山ダイヤモンドトレイルの足跡

葛城山天狗谷道の足跡


鯨偶蹄目
もとは偶蹄目(ぐうていもく)と言われ、足の先に歩くための大きな爪(蹄)を持つ哺乳類の内、蹄の数が偶数の動物です。

日本の里に近い山ではイノシシとニホンジカがよく現れます。


イノシシ(猪)
イノシシ科 イノシシ属

金剛山地は人が住む平野に挟まれた狭い山でニホンジカを見かけた話は聞きません。
麓ではイノシシ注意の看板を見かけますので、イノシシとしました。

やたらと真っ直ぐな足跡が気になりますが、足跡は幅があり(足が大きい)、歩幅も開いているのでそれこそイノシシくらいの大きさの動物でしょう。

大和葛城山山頂付近の足跡

大和葛城山山頂付近の足跡

大和葛城山山頂付近の足跡
一見タヌキのような食肉目が雪を蹴り飛ばしながら歩いたように見えます。
でもよく見ると右のように2本の指跡らしきものがみえますので、鯨偶蹄目(げいぐうていもく)の動物のイノシシとしました。


サル目
「霊長目」とも言われます。
「霊長類」も同じような意味です。

「サル」と呼ばれる動物ですが、日本の在来種はニホンザルのほか史前帰化と思われる一種しかいません。


ヒト(人)
ヒト科 ヒト属

足跡ではありません。

5、6歳程度の幼体のものと考えられます。
何らかの意図を持った成体によって付けられた可能性が高いと思います。

なにかの儀礼跡かもしれません。





 普段見ることがない動物が確かにいることがわかるフィールドサインは、このように雪が積もった時によくみつかります。

 住宅街でもヒト以外にも色々な生き物のフィールドサインが見つかるかもしれません。

 雪の季節が楽しみです。



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