とりぱん15巻目
いつのまにやら15巻目を迎えた「とりぱん」。
はじめての方のために説明すると、岩手県在住のマンガ家、とりのなん子さんとまわりにいる様々な鳥との日常を描いたマンガです。
「とりぱん」の特徴は、鳥のありのままの様子を擬人化を交えて描いていること。
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擬人化と言っても、よくある人間の価値観をそのまま動物に映しているのではなく、鳥の行動を擬人化を通して描いています。
鳥が「高等な」人間のように考えて行動しているわけがない。
と考えるかもしれません。
確かに鳥が哲学的な倫理を考えることはないと思います。
しかし視点を変えて鳥を観察していると、人間の中に「鳥と同じ」行動するところがあることに気付きます。
それをズバっと鳥に映しているのが「とりぱん」、と思います。
冬の主役はやっぱりつぐみん
15巻は2月中旬くらいからはじまります。
大阪ではもう梅が咲き始めるくらいの季節ですが、岩手ではまだまだ雪。物語は完全に冬モード。
冬の「とりぱん」というと、やっぱり主役はツグミのつぐみん。
今回もなん子さんの庭で様々な鳥とバトルを繰り広げます。

この冬の初つぐみん(花の文化園1月)
庭にやってくる鳥の中では決して小さくはないつぐみんですが、どういうわけか大きさに関係なく他の鳥に負けてしまいます。
ときには、戦う気がない鳥に対しても勝手に負けます。
ツグミは庭や公園など人の生活の場にいる鳥。
刈り込まれた芝地も大好きなようで、結構目立ちます。
しかし人の姿と見たとたんその場でかたまり、そして鳴きながら飛んでいってしまいます。
駐車場を平気で走り回っているハクセキレイとはおおちがい。
このへたれキャラっぷりがつぐみん人気の秘密?
勝手に15巻の鳥
いつも選んでいる「○○巻の鳥」。
勝手に選ぶ15巻の鳥は、ゴジュウカラことゴジュぴー。
巻頭カラーと第386羽とお便りコーナーにしか登場しません。
表紙にもなって出番も多かったキジのほうが目立っていましたが、だから遠慮していただいてゴジュぴーに。

眼光鋭い?ゴジュウカラのゴジュぴー(金剛山12月)
ゴジュウカラ(五十雀)はスズメ目ゴジュウカラ科ゴジュウカラ属の留鳥。
スズメくらいの大きさの鳥ですが、特徴はキリっとした過眼線(目を覆うようにある線)と、樹の幹を上下にススっと動く機動性。
眼光鋭く木の上を忍者走する姿は、ほかのカラ系の鳥たちとは一線を画しています。
ところが、せっかく見つけた木の種を隠したまま忘れてしまうという天然ぶりもまた魅力。

幹に縦にひっつくゴジュぴー(金剛山12月)
アオジを間近で
身近で目にしたことのない鳥がよく登場する「とりぱん」はいつも羨ましく思っています。
なかでも15巻で1番羨ましく思った鳥は、第385羽のアオジ。
なんと、なん子さんはたった2メートルの距離でじっくりとアオジを見たのです。
アオジは近所に普通にいる冬鳥ですが、薮の中が好きなうえに人間が嫌いなようで、なかなか見えるところに出てきてくれません。
そのアオジをたった2メートルの距離で見ることができたのは、これは羨ましい!

身近にいるけどめったに見られないアオジ(狭山池1月)
もちろん虫ネタも健在。
夏に向けて巻末にはコムクドリのバカップルも登場。
次の「とりぱん」16巻は2014年夏発売予定。
たのしみです!
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