【 ソウシチョウ】

[カテゴリ リスト] 【表示記事リスト】
ビオトープ
┃《ビオトープとは
山・森・里山
川・湖・池
海岸・干潟・海
公園・緑地・田畑
都市
野鳥・鳥
モズ
哺乳類
爬虫類・両生類
恐竜と化石爬虫類

節足動物
甲虫
昆虫(甲虫以外)
甲殻類
虫(節足動物以外)
その他の海の動物
草花
野菜・食用作物
お茶
樹木
花木
紅葉・黄葉・褐葉
果物・実
コケ・シダ
その他植物について
微生物・菌類・細菌 等
地衣類
博物館・植物園・催事 等
季節
本・DVD・物語・伝承
架空・神話・創作
語彙集
フィールドワーク
リンク
ブログのご利用について


〔よりぬきタグ〕 ◊巨古老樹◊金剛◊恐竜◊高野◊棚田◊錦織

ツチアケビの赤い実とソウシチョウは関係があるのかないのか

 7月下旬のツチアケビの花。
 一ヶ月後、こうなっていました。

たくさんの実で重くて倒れた?
ツチアケビ

 真っ赤な実。

 ランの仲間とは思えない大きな実は、鳥に食べてもらいタネを広げるためのようです。

アケビというよりウインナーソーセージ
アケビというよりウインナーソーセージ

 このツチアケビの写真を撮っていると、いつもはきれいな声で鳴くソウシチョウがしわがれた声で鳴いていました。
 シジュウカラがヘビを見たときのジャージャーという鳴き声に似てるような気がします。
 いつもは枝葉の向こうの見えにくいところにいて、すぐどこかへ飛んでいっていましますが、数メートル先の枝の上から、体の向きを変えながらも顔の片面は必ずこちらを向けます。
 威嚇でしょうか。

こちらを見ながら鳴いているソウシチョウ
こちらを見ながら鳴いているソウシチョウ

 美味しいツチアケビの実が奪われないよう牽制しているのでしょうか。
 それとも、思いつかない別の理由なのでしょうか。

見わけがすぐつく 野鳥図鑑

新品価格
¥1,210から
(2023/9/5 01:09時点)

››この記事のはじめに戻る‹‹

タグ: ツチアケビソウシチョウ赤い実秋の実

関連記事
スポンサーサイト



theme : 散策・自然観察
genre : 趣味・実用

小さな鳥の大きな影響

 金剛山できれいな声で啼くきれいな鳥と出会いました。

 スズメくらいの大きさ。
 濃い空色の体と濃い緑色の頭。
 その境は自然なグラデーション。
 顔は目の周りが白く、首は濃い黄色。
 クチバシが差し色のような明るい赤。

ソウシチョウ

 ソウシチョウです。

 インド北部から中国東南アジアまでに分布。
 日本はその外。
 つまり外来種。
 しかも特定外来生物に指定されています。

 もちろんソウシチョウが日本にやってきたのは人間がつれてきたから。
 野山に放ったのも人間。

 有限の環境で外来種が増えるということは、同じところに住む他の生き物から食べ物や住むところを奪うことになります。
 そこに余裕がなければ。
 ペットなど本来そこにいない生き物を放つということは、その何倍もの生き物に長年に渡って影響を与えることになる、かもしれません。

帰化&外来植物 見分け方マニュアル950種

新品価格
¥4,950から
(2023/6/3 00:11時点)

››この記事のはじめに戻る‹‹

タグ: ソウシチョウスズメくらいの鳥留鳥外来種特定外来生物

関連記事

theme : 散策・自然観察
genre : 趣味・実用

きれいな鳥には理由がある? 相思鳥

 初夏の金剛山。
 いろいろな鳥がきれいな声でさえずっています。
 そんな鳥の一つ。
 ソウシチョウ(相思鳥)。

ソウシチョウ

 きれいですが、あまり日本の鳥らしくない微妙な色合い。
 それもそのはず、中国南部からインド北部の原産。
 鳴き声がきれいということで、江戸時代頃から飼われていたようです。
 ただ、野生化しているソウシチョウが見つかったのは1931年。昭和になってから。


 戦後ペットとして大量に輸入され、一部の飼い主や業者が無責任に放鳥、日本中で野生化というお決まりのパターン。
 現在は外来生物法で特定外来生物に指定。
 これは許可なく販売や飼育はもちろん、譲り渡すことも捕まえたのを別の場所に放すのもすべて禁止されます。
 違反すると懲役3年以下、もしくは300万円以下の罰金。
 法人の場合は1億円以下の罰金。
 とても重い罪になります。

ソウシチョウもヒゲの鳥

 外来生物が定着するということは、その分在来の生物の数が減ること。
 場合によっては地域的に絶滅することもあります。
 取り返しの付かないことになるかもしれません。
 野生化してから重い罰則を作るのではなく、そもそも問題になる前にペットに規制をかけるべきではないか、という気がします。

■参考外部リンク■
生態系被害防止外来種ピックアップ | 日本の外来種対策 | 外来生物法
ソウシチョウ / 国立環境研究所 侵入生物DB

外来鳥ハンドブック

新品価格
¥1,512から
(2017/6/3 22:15時点)

››この記事のはじめに戻る‹‹

タグ: ソウシチョウ特定外来生物外来生物法金剛山の鳥金剛山の動物スズメくらいの鳥ヒゲの鳥

関連記事

theme : 散策・自然観察
genre : 趣味・実用

二上山のソウシチョウとメジロ


 大阪と奈良の府県境に金剛山地の山の一つ。

 二上山(にじょうざん)

 雄岳(おだけ)雌岳(めだけ)
 双子のようによく似た形、よく似た大きさの山が並んでいます。



錦織公園から見た二上山
錦織公園から見た二上山
左が雄岳 右が雌岳




 その低い方の山、雌岳の頂上直下の休憩所の東屋で、何やら小鳥がいっぱいたむろしていました。

 スズメくらいの大きさで、わりと派手な色使いの鳥。
 外来種のソウシチョウ(相思鳥)です。

 ドラム缶の上に溜まった水で水浴びをしています。
 かわりばんこに飛んできていますが、10羽近くいるでしょうか。



ドラム缶の上でたむろするソウシチョウ
ドラム缶の上でたむろするソウシチョウ




 ちょっと離れたベンチの上には半分に切ったみかんが置かれていました。

 そこにも鳥がいます。

 ソウシチョウのように見えますが、よく見るとちょっと小さく全身黄緑色。

 メジロ(目白)です。



 見ているとそこにソウシチョウがやってきました。

 自分より体の大きいソウシチョウの圧力を感じたのか、小さなメジロは飛んでいってしまいました。

 目の前で在来種のメジロの食べ物が外来種のソウシチョウに取られてしまったのです。



みかんを食べるメジロを伺う?ソウシチョウ
みかんを食べるメジロを伺う?ソウシチョウ




 野生化して日本に定着した外来種の動植物が引き起こす問題の一つが、在来種の食べ物や住処などを奪ってしまうことです。

 その結果、日本に昔からいた動植物が減少し、かわりに外国からやってきた動植物が日本で増えてしまうことになってしまいます。



 環境にはそれぞれの生き物が生きていくための「場所」(ニッチ)があります。

 普通、一つの「場所」には1種類の生き物しか生きることができません。
 同じ「場所」を必要とする生き物が2種類いた場合、どちらか一つが絶滅するか、他の「場所」へ移動しなければなりません。




みかん食べてるメジロ(右)とみかんなんて気にならないヤマガラ(左)
ヤマガラはメジロと食べ物が重ならないのかお互い知らん顔




 この時の取られた餌は自然にあるものではなく、誰かが置いたもの。
 自然にあるメジロの食べ物がソウシチョウに取られているかどうかは、わかりません。

 しかし、長い時間をかけていろんな生き物たちが住み分けて安定していたところにソウシチョウが割り込んできたわけです。

 偶然残っていた隙間にソウシチョウが入ったのでなければ、元から日本にいた生き物の「場所」が取られたことはまちがいないでしょう。

 だからでしょうか、ソウシチョウは外来生物法によって、生態系や人の生命・身体、農林水産業への被害を及ぼすおそれがある「特定外来生物」に指定されています。



 支えることができる生き物の量には限りがあるのが地球。

 そして1種類しか生きられない生き物の「場所」。

 思ったほど生き物にとってはやさしくないかもしれません。

 まるで冷たい方程式のように。



››この記事のはじめに戻る‹‹

タグ: ソウシチョウメジロヤマガラ二上山特定外来生物

関連記事

theme : 散策・自然観察
genre : 趣味・実用

初夏の金剛山で出会った鳥たち


 春の一番いい時期に登れなかった金剛山(こんごうざん)

 山頂の転法輪寺(てんぽうりんじ)の大きな枝垂桜や山頂広場の金剛桜も、登山道のミヤマカタバミやショウジョウバカマも終わってしまいましたが、しかたありません。



 そんな久しぶりの金剛山で出会った野鳥たちです。



新緑の金剛山千早本道九合目過ぎ
新緑の金剛山千早本道九合目過ぎ




ミソサザイ(鷦鷯)

スズメ目 ミソサザイ科 ミソサザイ属
留鳥
スズメより小さい鳥
場所:山頂広場近く

[レッドデータ]
 絶滅危惧II類:大阪府,
 準絶滅危惧種:千葉県,滋賀県,
 その他:東京都,
 情報不足:愛知県,長崎県,

鳴いているミソサザイ
鳴いているミソサザイ
山頂近くの低い木にとまって鳴いていました。
葉に隠れてこちらから見えないと思ったのかしばらく鳴いていましたが、カメラを向けていることに気付いたようで、飛んでいってしまいました。

大阪府では「絶滅の危険が増大している種」の絶滅危惧II類に指定されています。
これはなんて幸運でしょうか!
と思ったのですが、九合目はすでに奈良県。
奈良県ではレッドデータには記載されていません。
ということで、わずか数百メートルの差で絶滅危惧種でなくなりました。

黒い脚のミソサザイ
黒い脚のミソサザイ
口の中がオレンジ色のミソサザイ
口の中がオレンジ色のミソサザイ




ホオジロ(頬白)

スズメ目 ホオジロ科 ホオジロ属
留鳥
スズメより大きい鳥
場所:府道705号線

ホオジロのオスのアップ
ホオジロのオスのアップ
ホオジロのオス(上)とメス(下)
ホオジロのオス(上)とメス(下)
ホオジロのメスのアップ
ホオジロのメスのアップ
写真には写せませんでしたが、オスがメスに何かを口渡ししていました。
求愛給餌でしょう。

府道705号線は富田林から金剛山登山口、金剛山ロープウエイまで続いている道です。






メジロ(目白)

スズメ目 メジロ科 メジロ属
留鳥
スズメより小さい鳥
場所:府道705号線

目の周りが白いので遠くからでもわかるメジロ
目の周りが白いので遠くからでもわかるメジロ
一瞬枝にとまりすぐどこかへ飛んでいってしまいました。
その場では種類まではわかりませんでしたが、画像を確認してメジロだとわかりました。





ソウシチョウ(相思鳥)

スズメ目 チメドリ科
外来種
スズメと同じくらいの鳥
場所:府道705号線

派手な色のソウシチョウ
派手な色のソウシチョウ
こちらもホオジロと同じように2羽いました。
いつもはきれいな声で鳴いているのですが、まるで別の鳥のような(しわが)れた声で鳴いていました。
どちらも羽の真ん中あたりが赤いので、オス同士が縄張り争いをしていたのかもしれません。

写真に写すことはできませんでしたが、この日の千早本道でも見かけました。

外来生物法によって、生態系や人の生命・身体、農林水産業への被害を及ぼすおそれがある「特定外来生物」に指定されています。





キジバト(雉鳩)

ハト目 ハト科 キジバト属
留鳥
全長約33cm
場所:国見城跡(山頂広場)

こちらを見ているキジバト
こちらを見ているキジバト
国見城跡(山頂広場)の餌台の下にいました。
冬にはキジバト以外にも、ヤマガラ、シジュウカラ、コガラ、カヤクグリなどがやってきます。
漂鳥(ひょうちょう)のカヤクグリはともかく、その他の鳥は暖かくなると冬のようにはやって来ません。
暖かくなった金剛山には美味しい食べ物がいっぱいなのでしょう。





››この記事のはじめに戻る‹‹

タグ: ミソサザイホオジロメジロソウシチョウキジバト金剛山の鳥金剛山初夏の金剛山レッドデータ外来種

関連記事

theme : 散策・自然観察
genre : 趣味・実用

超獣? いや超鳥? ソウシチョウ


 ある日、金剛山を歩いているとき、きれいな鳴き声とともに薮の中から1羽の鳥が現れました。

 スズメよりもちょっと大きいくらいのその鳥は、きれいな色をしていました。

 しかし、きれいといっても、なんというか日本的ではない、派手でちぐはぐな感じのする色使いです。

 ちょうど昔の特撮テレビ番組「ウルトラマンA」の超獣のようです。



 ウルトラマンというと普通は「怪獣」なのですが、怪獣を超えた存在ということで、「超獣」なのです。

 異次元生物だからでしょうが、デザインも色使いもそれまでの怪獣とは一線を画していました。

 目の前の鳥は、そんな感じの「異次元」を思わせる色使いなのです。
 日本の野鳥とは思えません。


金剛山で出会ったちょっとテブレの派手な鳥
金剛山で出会ったちょっとテブレの派手な鳥



 暗い森の中で手ぶれを起こしながら写した写真をもとに調べてみると、どうやらその鳥は「ソウシチョウ(相思鳥)」という名のようです。

 そしてもう一つわかったことが。

 ソウシチョウは外来種だったのです。

 どうりで日本っぽくない色使いなわけです。



 ソウシチョウは江戸時代のころからペットとして輸入されるようになり、いつしか野山で野生化しだしたようです。

 それだけでなく、元から日本にいた野鳥のすみかを奪っていると、外来生物法で特定外来生物に指定されていて、日本の侵略的外来種ワースト100選定種にも選ばれているというつわものの野鳥。

 ソウシチョウは見たとおり異次元ならぬ異国からきた侵略的な鳥、“超鳥”なわけです。


 ほんまかいな。


››この記事のはじめに戻る‹‹

タグ: ソウシチョウ外来種侵略的外来種金剛山の鳥

関連記事

theme : 散策・自然観察
genre : 趣味・実用

二十四節気・七十二候
プロフィール

ノート

Author:ノート
都会の植え込みから自然あふれる山まで。
フィールドワーカーのノートが生き物たちとの出会いを書いています。

検索フォーム
カレンダー
11 | 2023/12 | 01
- - - - - 1 2
3 4 5 6 7 8 9
10 11 12 13 14 15 16
17 18 19 20 21 22 23
24 25 26 27 28 29 30
31 - - - - - -
最新記事
月別アーカイブ
最新コメント
リンク
BLOG & NEWS | 動物プロダクション SCIENCE FACTORY ltd.
けろんの100円で昆虫採集!
相生山からのメッセージ
ななこの『生き物のお世話』ブログ
雑記帳~身の回りの出来事やら自然やら~
とある昆虫研究者のメモ
ACTOW
徳川広和・恐竜・古生物・模型・フィギュア作品ギャラリー
コトラ&ミーのこんにちは ご近所さん
すみれ奏へようこそ
そぞろ歩き
デジカメ・昆虫・写真
くろねこのチラシの裏
どくだみ荘日乗
故郷の廃家
とらログ
ようこそ大阪市立自然史博物館へ
インターネットミュージアム
いきもの を ぱちり!
管理画面
メールフォーム

名前:
メール:
件名:
本文:

QRコード
QRコード
RSSリンクの表示
最近記事のRSS
最新コメントのRSS
最新トラックバックのRSS