【 シダ】

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謎のシダはハナヤスリの仲間

 いつの間にか植木鉢から生えてきた謎のシダ
 ハナヤスリの仲間と思われますが、似たものが多く葉だけではよくわかりません。
 胞子をつける胞子葉が出ればいくらか絞れるはず。
 植え替えて待っていました。

コハナヤスリ

 暖かくなると胞子葉が無事出てきました。
 地面から柄を伸ばした先につく1枚の葉。
 その葉の根本から伸びた軸の先には胞子嚢穂。
 葉の根元は胞子嚢穂の軸を書くようになっています。

Ophioglossum thermale Komarov var. nipponicum (Miyabe et Kudo) Nishida

 コヒロハハナヤスリかと思いますが、葉の付け根の様子からコハナヤスリ?

こんなにいっぱい生えてきました
糸のような葉は勝手に生えてきた謎のカヤツリグサ?
コハナヤスリ

 コハナヤスリなどのハナヤスリの仲間はちょっと変わったシダ。
 シダは花は咲かず、胞子で増えていきます。
 胞子はタネとはちょっとちがいます。
 胞子からすぐ草が生えてくるのではなく、前葉体という小さなコケのようなものが現れます。
 そこで精子と卵子がつくられ、受精してやっとシダが生えてきます。
 実は、前葉体が花とタネのような役割をもっています。

 多くのシダは前葉体が光合成をして栄養を作ります。
 ところがハナヤスリの仲間の前葉体は光合成をせず、植物と共生関係にある菌類から栄養を得て成長していきます。

 ワラビやゼンマイなど多くのシダとは見た目同様に分類でもちょっと離れたグループのシダです。

コハナヤスリ
小花鑢
Ophioglossum thermale Komarov var. nipponicum (Miyabe et Kudo) Nishida
維管束植物門 大葉シダ綱 ハナヤスリ亜綱 ハナヤスリ目 ハナヤスリ科 ハナヤスリ属

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タグ: コハナヤスリハナヤスリシダ夏緑性シダ

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きのうは化石の日でした。

 また遅れてしまいましたが、10月15日は化石の日でした。
 2017年に国際古生物学協会が10月第2週の土日を「国際化石の日」と制定したことにちなみ、日本古生物学会が毎年10月15日を「化石の日」になりました。
 今もいる生物の化石もありますが、やっぱり今はどこにも存在しない大昔の化石には興味を惹かれます。

 2021年の植物展で展示されていたパレオオスムンダ・ウィリアムシイの茎の断面が見える化石。
 後期ペルム紀、今から2億年以上前の植物、木生シダです。


 木のように数メートル、時には10メートルを超えるような大きく育つシダの仲間が木生シダです。
 木は大きくなる体を支えるために年輪を刻んで幹を太くしていきますが、シダは普通茎を幹のように太くできません。
 今も数メートルの高さの木生シダがありますが、茎は何年たっても太くならないようです。
 そこで水や栄養を送る管の集まりの維管束を太くしたり、無数の根で茎を何重にも覆うなどして見た目の茎を太くして大きく育っていきました。

 化石をよく見ると無数のひし形が同心円状に並んでいます。
 それが維管束。
 今の木とくらべると信じられないほどの太さ。


 説明によると根もあるようなので、外側の菱形がない部分がそうかもしれません。


 化石は今いる生き物がすべてでないことを教えてくれます。

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タグ: パレオオスムンダ・ウィリアムシイシダ木生シダ化石ペルム紀植物展

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いつまで暑いからと言って秋が来ていないわけではありません ハナワラビ

 平地では気温30度を超えるまだ暑い9月中旬。
 低山の登山道を歩いていると、ハナワラビの仲間が。

オオハナワラビ

 地面から5センチくらいのところで葉を水平に広げ、中心から小さな丸い玉をたくさんつけた胞子嚢穂を出すちょっと変わったシダの仲間。

 よく見かけるのはオオハナワラビとフユノハナワラビ。
 どちらも冬になっても枯れない冬緑性のシダ。
 暑い夏に胞子嚢穂を広げるのはナツノハナワラビ。
 なかなか出会えないナツノハナワラビ!

 と思ったら。
 ナツノハナワラビの葉は深く切れ込み小さな葉がたくさん並んだように見えます。
 これは切れ込まず針のように尖った鋸歯が並んでいます。
 オオハナワラビと同じ。

大花蕨

 オオハナワラビの胞子嚢穂がでてくるのは秋。
 暑い日が続いているのですっかり忘れていましたが、今は秋。
 オオハナワラビの季節です。

 ちょっと胞子嚢穂が開きすぎることと、少し小さいことが気になりますが、少なくともナツノハナワラビではないようです。

Botrychium japonicum

 いつまで暑いからと言って秋が来ていないわけではありません。

オオハナワラビ
大花蕨
Botrychium japonicum
シダ植物門 マツバラン綱 ハナヤスリ目 ハナヤスリ科 ハナワラビ属

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豆でも蔦でもない マメヅタ

 石垣に張り付いて楕円形の小さな葉をたくさんつける植物。

Lemmaphyllum microphyllum

 木の枝を這い楕円形の小さな葉をたくさんつける植物。

豆蔦

 マメヅタ。

 「豆蔦」ですが、ツタではなくシダの仲間。
 シダの仲間は深く細かく切れ込んだ大きい葉や、小さい葉がたくさん並んだ大きな葉が多いですが、マメヅタは小さくて楕円形の葉。

マメヅタ

 ほんとうは葉は2種類。
 楕円形は光合成をする葉。
 そしてちょっと長細い葉は光合成をして、さらに胞子も作る葉。
 裏には2列の胞子をつくる袋の塊。
 熟すと全体に広がります。


 石垣を覆い、いつまでたっても花を咲かせない不思議な植物をみつけたら、マメヅタかもしれません。

マメヅタ
豆蔦
Lemmaphyllum microphyllum Presl
シダ植物門 シダ綱 ウラボシ目 ウラボシ科 マメヅタ属
着生常緑シダ

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タグ: マメヅタシダ常緑シダ

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つくし 春のきざし

 公園につくしが。


 春先に現れ、いつの間にか消えてしまう植物。
 実はその後繁茂してくるスギナの胞子を作るためだけの部分。
 春の一時期しか現れません。


 桜の開花のしらせがあちこちから聞こえて、いつ満開になるかと話題になっていますが、足元にも春の兆しを感じます。


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タグ: ツクシスギナシダ春の植物

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いつの間にか生えて、すぐ枯れてしまって、また生えてきてなんとか冬を越した謎のシダ

 枯れたラベンダーの鉢で見つけた謎のシダ。
 その形からハナヤスリ科の仲間?

真ん中の葉が謎のシダ よく見ると葉脈がない

 ラベンダーの後を追うように枯れてしまいましたが、掘ってみるとしっかりとした根が残っていたので土を戻して適度な水やりをしていると。
 小さな鉢で育てているキュウリグサやトキワハゼが芽を出し育ってくると謎のシダも芽を出し、一緒に冬を越しました。

 今の鉢はちょっと大きいので、小さいのに植え替えすることにしました。

 ちょっと気になるのでシダの根のまわりの土をとってみました。

下向きの茶色いのが根?地下茎?

 草の根はだいたい細いのがたくさん生えています。
 まだ葉が数枚しかないようなものでも。
 このシダは根本から3本ほど生えているだけ。
 枝分かれもなく、根というより地下茎。
 まるでまだ小さいネジバナのようです。
 これで水や養分が吸収できるのでしょうか。


 多くの植物は菌類と共生することでより多くの土の中の栄養や水分を得ています。
 このシダはラベンダーが枯れると地上部分が枯れ、キュウリグサなどが生えると葉が出てきたので、他の植物と共生している菌類から水や栄養を横取り?していたのかもしれません。
 ちょうどランのネジバナと同じような感じで。

白くて細いのがトキワハゼの根

 ということで、同じ鉢に生えていたキュウリグサやトキワハゼと一緒に植えてみました。
 今年は胞子葉が見られるかな?

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タグ: シダハナヤスリ

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瓦も大丈夫 屋根の上の植物

 公園の和風の門。
 瓦屋根を見上げると、棟の上に乗っている熨斗瓦の隙間から植物が生えています。
 さて、この植物は何でしょう。


 観察です。

 細い葉がたくさん出ているのでイネ科でしょうか。

イノモトソウ

 でもよくみると、葉は細い茎の左右同じところから生えているようです。

 さらに葉の両側の縁の色が濃くなっています。

井の許草

 シダ?

 細い葉で屋根に生えそうなシダというと。
 イノモトソウ?

 根元の方を見ると、縁がギザギザの少し太い葉があります。
 別の植物が生えているかのようです。

Pteris multifida

 イノモトソウなら、細くて長い葉は胞子をつける胞子葉。
 葉の縁の色の濃いところに胞子をつけます。
 太くて短い葉は胞子をつけない栄養葉。
 ほかにイノモトソウは人家周辺の石垣などに生える身近なシダ。

 この屋根瓦のシダもイノモトソウでしょうか。

 これから屋根の上でどう育っていくか楽しみですが、きっと掃除されてしまうでしょう。

イノモトソウ
井の許草
Pteris multifida
シダ植物門 シダ綱 イノモトソウ科 イノモトソウ属
常緑性シダ

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タグ: イノモトソウシダ常緑性シダ冬の植物

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