二上山の凝灰岩地帯の初夏の花
大阪と奈良を分ける金剛山地。
その北にあるのが
名前の通り
どちらも円錐形の山で、「大和富士」や「河内富士」と呼ばれないのが不思議なくらいです。
どうしてそこまで富士山に似ているかというと、火山だったことと関係しているかもしれません。
といっても1400万年間活動していないということで、「死火山」と言われています。
しかし、今は学術的には「死火山」という分類はなくなっています。

錦織公園から見た二上山
二上山から北に向かって火山灰が固まってでできた
その尾根伝いに登山道のダイヤモンドトレールが整備されています。
ダイヤモンドトレール沿いはどう言うわけか杉の植林が少なく、広葉樹の木が目立ちます。
そんなダイヤモンドトレールと二上山付近で出会った花です。
ユリ科
チューリップにヒヤシンスにユリと、野菜や園芸植物が多いのが特徴です。もちろん野草も少なくないようです。
シライトソウ(白糸草) ユリ科 シライトソウ属 多年草 生育環境:山野の林の木陰 日本での分布:本州(秋田以西),四国,九州, | |
![]() ユリっぽくないシライトソウの花 |
![]() 全体もユリっぽくないシライトソウ |
| |
ナルコユリ(鳴子百合) ユリ科 アマドコロ属 多年草 生育環境:山地の草地,, 日本での分布:北海道,本州,四国,九州,沖縄, | |
![]() いっぱいぶら下がって鳴子みたいなナルコユリの花 | |
![]() 葉が細長いナルコユリ | |
アマドコロとよく似ている花柄の先に花が1~2個つくのがアマドコロ。 1~5個つくのがナルコユリ。 | |
ササユリ(笹百合) ユリ科 ユリ属 多年草 生育環境:山地の草地,, 日本での分布:本州(新潟・静岡以西),四国,九州, 奈良県RDB:希少種(統一カテゴリ:準絶滅危惧) | |
![]() ササユリの花 | |
![]() ササの中のササユリ | |
よくみると萼の外花被片のほうが幅が狭くなっています。 花弁と萼を見分けやすいユリです。 |
サクラソウ科
見た目はサクラソウに似ていません。かといってナスの花にも似ていませんが、実を小さいナスに見立てたものかもしれません。
コナスビ(小茄子) サクラソウ科 オカトラノオ属 多年草 生育環境:道端,野原,人家の周り, 日本での分布:北海道,本州,四国,九州,沖縄, |
![]() コナスビの花 |
![]() 開ききってないコナスビの花 |
コナスビはサクラソウ科オカトラノオ属ですが、サクラソウともオカトラノオとも見た目はあまり似ていません。 単純に見た目だけで区別するのも難しいものです。 |
ハマウツボ科
すべてが寄生植物と言われる科です。秋にススキの根元で咲くナンバンギセルもハマウツボ科です。
ママコナ(飯子菜) ハマウツボ科 ママコナ属 一年草 生育環境:山地の林縁などの乾いた場所, 日本での分布:北海道(南西部),本州,四国,九州, |
![]() 苞がトゲトゲのママコナ |
![]() ゴマノハグサっぽいママコナ |
花の感じからゴマノハグサ科のようですが、APG体系の分類でハマウツボ科に移されました。 すべてが寄生植物といわれるハマウツボ科ですが、見ての通り緑色で光合成ができるので半寄生植物と言われています。 |
ドクダミ科
ドクダミ自体はよく見かけますが、仲間が少ない植物です。水辺に生えるハンゲショウが数少ないドクダミ科の植物です。
花弁のように見える白い部分は苞で、真ん中の
ドクダミ ドクダミ科 ドクダミ属 多年草 生育環境:平地・山野の半日陰~日陰, 日本での分布:本州,四国,九州,沖縄, |
![]() 総苞片は開いてるけどまだ半部も咲いてないドクダミ |
白い 花が咲くと花穂が大きくなり、黄色くなります。 |
二上山の周辺は町に近い丘のような低山ながらも広葉樹が多く残っているので他にも珍しい植物が多いようです。
季節を変えて訪れてみたいところです。

タグ: シライトソウ ナルコユリ ササユリ コナスビ ドクダミ ママコナ 二上山 二上山の花 初夏の花 ダイヤモンドトレール

- 関連記事
-
- 雑草だって立派な蘭のネジバナは右巻きと左巻きのどっちが普通? (2013/07/08)
- 二上山の凝灰岩地帯の初夏の花 (2013/07/07)
- 金剛山のギンリョウソウ 今年はちょっとかわってました。 (2013/07/02)
スポンサーサイト