【 ギンナン】

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〔よりぬきタグ〕 ◊巨古老樹◊金剛◊恐竜◊高野◊棚田◊錦織

秋になったら落ちてるギンナンはイチョウの果実じゃない?

 でっかいタマゴを見に行った自然史博物館がある長居公園。
 イチョウがたくさんの実をつけていました。
 秋です。


 「実」といいましたが、「果実」ではないかもしれません。
 木にできるタネが含まれたものですから、国語的には「果実」でも間違いないと思います。
 でも、生物学上では、「果実」とはいえません。

 ちょっと不思議に思いますが、生物学で「果実」は被子植物の花の子房がタネを含んでふくれたもののこと。
 イチョウは被子植物ではなく裸子植物なので、この時点でギンナンは「果実」ではありません。


 「子房」はタネになる胚珠(はいしゅ)を包んだメシベの一部。
 胚珠が子房に包まれているので、「被子植物」。
 ということで、「裸子植物」は子房が無いので胚珠が裸になっています。
 果実は子房がふくらんだものですから、子房が無い裸子植物は果実でないということになるのです。


 じゃあ、ギンナンの柔らかいところは何かというと、種子の周りを覆っている種皮(しゅひ)が大きくなったもの。
 見た目は果肉のように見えても、もとになった部分が子房じゃないので、果実ではないのです。
 見た目が同じようならどっちも果実でかまわないと思います。
 でも果実じゃないことがわかると、いろいろなことがわかってきます。


イチョウは雌雄異株なので雄株にはギンナンはなりません

 ギンナンを見つけた時には、観察してみるとほかにも身近な果実とちがうところが見つかるかもしれません。
 ちょっと臭いですが。

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タグ: イチョウギンナン裸子植物

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イチョウは裸子植物? 被子植物? 銀杏と銀杏


 そろそろ紅葉(こうよう)がはじまってきました。

 秋です。



 真ん中に切れ目が入った扇型の葉っぱのイチョウは、葉が黄色くなるので黄葉と言います。

 しかし、まだ葉は黄緑色。黄葉というにはちょっと早いようです。

 その前に、イチョウは今はギンナンの季節。

 「ギンナン」というのはイチョウの実のことで、茶碗蒸し具にしたり、炒ったりして食べます。

 「ギンナン」を漢字で書くと「銀杏」ですが、「イチョウ」も漢字で書くと「銀杏」。

 紛らわしいですね。





 イチョウは古い植物の一つで、恐竜がいた中生代から化石が見つかってます。
 中生代に繁栄したということは、種子(しゅし)(たね))がむき出しになる裸子植物(らししょくぶつ)可能性が高いことになります。

 裸子植物というと、松や杉のような針葉樹が目立ちますが、イチョウのように平たい葉の植物もあります。

 もっとも、恐竜がいた中生代に繁栄したイチョウの仲間も、いまはイチョウただ1種だけになってしまいました。



 裸子植物は文字の通り種子が裸の植物です。

 リンゴにしろミカンにしろ、種の周りを食べられる部分が覆っています。
 というか、そこを食べて種は食べません。
 そういう種の周りが子房(しぼう)で覆われているのが被子植物(ひししょくぶつ)です。

 確かにイチョウの実のギンナンには柔らかい部分はありません。

と思っていたら、落ちているギンナンをさわると柔らかいではありませんか。

 イチョウはいつの間にか被子植物に進化した?



落ちていたギンナン
落ちていたギンナン




 どうやらこの柔らかい部分は、種を覆う皮が変わったもののようです。
 つまり、種の周りを柔らかい部分が覆っていますが、元になる部分が違うので被子植物じゃない、ということなのでしょう。

 被子植物は種子を覆う子房が膨らんだものが果実で(例外はいっぱいありますが)、子房がないのが裸子植物ということです。

 ということは、裸子植物のギンナンの柔らかい部分は、被子植物の実と同じように変化した、収斂進化(しゅうれんしんか)なのでしょうか?



誰かが柔らかい皮をとったギンナン
誰かが柔らかい皮をとったギンナン




 ともあれ、イチョウの実の柔らかい部分を取り除くと殻が現れ、その中に入っている「仁」というところが「ギンナン」と言って食べている部分です。

 同じように柔らかい皮を持つ裸子植物にイチイがあります。
 銀杏の実の柔らかいところは臭くて食べれませんが、イチイはあまくて食べられるそうです。
 逆にイチョウは種を食べられますが、イチイの種には毒があるそうです。

 気をつけてください。



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タグ: イチョウギンナン秋の実黄色い実裸子植物

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