4月の金剛山のカタクリを見て毎年思うこと
4月中旬になると、金剛山山頂付近はカタクリの季節。
いろんなところで咲いています。

そういった場所に必ずと言ってあるもの。
踏みつけられたカタクリ。
日本一登山者が多いと言われることもある金剛山。
花を見に来る人も少なくありません。
人が増えれば、そういうことも増えてくるのは道理ですが。

カタクリは晩春から初夏のわずか1ヶ月ほどの間だけ葉を伸ばし、光合成をして栄養をためたあと、地面の下でじっと次の春がくるのを待ちます。
花を咲かせるためには、早くても7年が必要と言われます。
ただ、踏みつけられたりして葉が傷み光合成ができなくなると、もっと時間がかかります。

以前、野鳥好きの人が野鳥の写真を取るためカタクリを踏み荒らしているところに出会いました。
野鳥好きの人が「いい写真」を撮るために植物を踏み荒らしたり、邪魔になる植物を切ったりすることは耳にするので、「野鳥撮影あるある」なのかもしれません。
でも、それ以上に気になるのは植物好きの人。
「いい写真」を撮るために、必要以上に植物に触れたり、周囲を踏み荒らしたりすることは何度も目にしています。
「野草撮影あるある」です。

踏みつけられているカタクリの近くには、見栄えがいいカタクリがよくあります。
鳥を撮るためにカタクリが踏みつけられる以上に、カタクリの「いい写真」を撮るために、カタクリが踏みつけられることは、とても悲しく感じます。

同じことを自分がしないよう、気をつけなければ、と毎年思います。


- 関連記事
-
- 半分くらいが花の筆竜胆は晩春の山の花 (2019/04/29)
- 4月の金剛山のカタクリを見て毎年思うこと (2019/04/28)
- 春のにせすみれは、スミレよりもおもしろい花 (2019/04/26)