貝塚市立の自然遊学館でオオバンとカイツブリの弁足を見比べてみました。
貝塚市立の自然遊学館。
何の施設かちょっとわかりにくいかもしれませんが、簡単に言えば自然史博物館。自然の博物館。
こじんまりとしているからか、入館料は無料。
魚や昆虫のような生きものから、剥製や標本まで色々な生き物が展示されています。
そのほとんどが貝塚市や周辺にいる生き物たち。

でも中央が盛り上がっているのでどちらかと言うと巻貝型
鳥の剥製も色々展示されています。
身近な鳥ばかり。
しかし、野生の鳥を間近でじっくり観察する機会はありません。
それができるのが、剥製。
ということで、たくさんある剥製の中から選んだのが、オオバンとカイツブリ。
オオバン(大鷭)は、鳥綱 ツル目 クイナ科 オオバン属の水鳥。

カイツブリ(鳰)は、鳥綱 カイツブリ目 カイツブリ科 カイツブリ属の水鳥。

オオバンの鳥綱とツル目の間には新顎類とNeoaves(まだ日本語の名前が定着していないようです)が入り、カイツブリでは新顎類とNeoavesとさらにMirandornithes(まだ日本語の名前が定着していないようです)が入ります。
つまり、オオバンとカイツブリは、共通点が水鳥くらいのそんなに遠くないけど近いというわけではないくらいの関係。
ところが、水鳥以外にも共通点があります。
それが弁足(べんそく)。
足の指の皮が伸びて泳ぐ時にヒレのように水をかくことができます。
しかし、ヒレのように指と指の間はつながっていません。
指の左右に広がるだけです。
標本の弁足を見比べてみました。
指の関節ごとにくびれがあるオオバン。

それに対して、指全体が太くなったようなカイツブリ。

同じ弁足でも微妙にちがいます。
それぞれが独自に弁足を発達させたからでしょうか。
ちなみに、足ヒレを持つ鳥も必ずしも近い仲間同士ではありません。
ヒレの付き方にも色々なパターンがあり、こちらも独自に進化したようです。
水鳥の弁足と足ひれのちがいがどこで分かれるのか。
それとも、弁足が発達していった結果が足ひれになるのか。
不思議です。
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タグ: 自然遊学館 オオバン カイツブリ 弁足 剥製 水鳥 平行進化

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